名古屋発の女子高生6人組アイドルグループ・チームしゃちほこが名古屋・ElectricLadyLandにて現在開催している初のソロライブ企画【チームしゃちほこ 年末大感謝祭ソロライブ6days】。6daysの5日目にあたる公演が12月17日に行われた。
この日を担当するのは“ういろうイエロー”伊藤千由李。“SEKAI NO CHIYURI~ちゆりとサンタのカーニバル~”と冠されたこの日、会場には「SEKAI NO CHIYURI」と書かれたポスターが貼られ、観客エリアは「カピパラ」、「アルパカ」、「ピエロ」とエリアの名前がつけられるなど、伊藤なりの演出が開演前から始まっていた。
開場時間になると、スマイレージの「寒いね」や℃−uteの「A会いたいロンリークリスマス」など伊藤がセレクトしたというクリスマス・ソングがBGMとして流れクリスマス感を演出。そして会場が暗転、ファンが一斉にペンライトを黄色に輝かせる中、ライブがスタートした。
1曲目はSEKAI NO OWARIの「スターライトパレード」。カバー曲からのスタートとなったが、暗闇の中伊藤が登場すると観客からは大声援が。赤・緑・白とクリスマスカラーに光る電飾をまきつけたマントを羽織り、ピカピカと光りながら登場した伊藤はこの曲を歌い切ると、マントを脱ぎ捨て、黄色い花をメインにデコレーションされたこの日のためのかわいらしい衣装を披露した。観客の声援を受け伊藤は嬉しいそうに飛び切りの笑顔を見せると、「“SEKAI NO CHIYURI~ちゆりとサンタのカーニバル”へようこそ!世界のちゆり、楽しんでいきましょー!」と開幕を宣言。そしてステージ後方を指さし「恋人はスナイパー」へ。秋本帆華による冒頭のセリフを「見てー!黄色に輝くちゆりのクリパ!セカチユよー!」と歌詞を変えて叫ぶと会場は早くもヒートアップ!ファンも伊藤のパフォーマンスを後押しするかのように「うりゃ!」「おい!」と声援で応える。伊藤がマイクを急に観客に向けると、すかさずファンはそのパートを歌ってみせるなど、伊藤とファンの息もピッタリだ。サビではスティックから黄色い花を出すマジックをするなど、自由奔放にソロライブを楽しんでいるのが伊藤の表情から伝わってくる。
続いて間髪入れず、ももいろクローバーZの有安杏果、私立恵比寿中学の柏木ひなた、そして伊藤千由李からなるユニット”てんかすトリオ”の楽曲「Puzzle」を披露。各グループの中でもとりわけ歌に定評のあるメンバーで組まれたこのユニットからの楽曲も、伊藤は1人で難なく歌って見せる。
そしてこの日最初のMCに。改めて自己紹介をし終えると、「ピエロ・エリアの人!」、「アルパカ・エリアの人!」とコール&レスポンスで客席を盛り上げる。「カピパラ・エリアの人!」と呼びかけそのエリアから「はい!」と返事があると、「そこは“はい!”じゃなくて、“カピッ!”でしょ!」とたしなめる場面も。「今日はちゆのやりたいこと全部詰め込んだから、MCで余計な話はしていられない!」と話すも、いつも通り天然を思わす伊藤ならではのゆるいトークでライブは進んでいく。ステージに椅子とスタンドマイクがセットされると、「今日はちゆのソロライブだから、特別にみんなに聴いてほしい歌がある。JK(女子高生)の間に弾き語りしたいと思ってたんだ!」と明かすと、高校1年生から始めたというとアコースティック・ギターを片手に、大原櫻子のカバー「サンキュー」を披露。自然発生的に生まれたやわらかい手拍子をうけながら、伊藤は気持ちよさそうにギターを弾き優しく歌い上げた。この曲を歌い終えると、「ちょっとしゃちほこの曲も練習したから、ワンフレーズ聴いて!」と「シャンプーハット」もアコギで披露。「いつか絵音君とギターで共演できたらいいな!」と、「シャンプーハット」の作詞作曲を手掛けたindigo la End / ゲスの極み乙女。の川谷絵音氏へのラブコールを送った。
「まだまだそんなじゃサンタさん来てくれないよ!普段サンタさんからみんなプレゼントもらえないと思うから、今日もっと盛り上げたらサンタさん、きっと来てくれるから!」とさらに会場を煽ると、伊藤の課題曲となっていた「ラリラリホー」の時間に。まだ6人で披露した事のない新曲なため、伊藤は披露する前にファンと一緒に振付講座を実施。その甲斐もあって、初披露ながらジャンプにコールに手拍子と、伊藤の要望にファンも応え大きな盛り上がりを見せた。またここではサポートスタッフの野村氏がアロハ姿で登場、曲に合わせてフラダンスを踊り、会場の盛り上げに一役買った。
今度は他のメンバーと共通の課題曲「ザ・スターダストボウリング」。このタイトルを「ザ・スターダストゴルフ」と変更し、歌詞の一部をボウリングから伊藤が得意なゴルフバージョンで熱唱した。「私、絶対レーンの前では泣きません!」という歌詞を「私、ステージの上では、泣いてないです~!」と自身のネタを取り込み笑いも誘うと、曲間では本物のゴルフクラブを持ち出し、サイン入りソフトボールを客席に打つなど、雑誌「ゴルフダイジェスト」にも登場経験のある伊藤ならではの演出が飛び出した。そして、勢いそのままに「乙女受験戦争」へとなだれ込む。「We Are~~セ!カ!チ!ユ!だー!」と叫ぶと、終盤ながら疲れを感じさせない歌唱力で「歌姫」と言われる所以を見せつけていく。曲の途中、「もっと声出さないとサンタが来ないよー!ちゆ推しはそんなもんじゃないだろー!」とどんどん観客を煽り、客席からもこの日一番の「イエッサー!」といったかけ掛け声が響き渡ると、その思いが届いたのか、ステージにはサンタが登場!お菓子の入った大きな袋を持ち出すと、伊藤と一緒にお菓子を客席に巻いていく。
さらにステージには中央には大きなプレゼントボックスも登場。「乙女受験戦争」の曲が終わると、なんとこの大きな箱の中から、avex所属、GEMで活躍する伊藤の実姉、伊藤千咲美が登場した。まさかの登場に会場からは驚きと歓声が。そんな大きな声援で迎えられた伊藤千咲美は「みんな私の事知ってるー!嬉しい!」と喜んでみせる。「ステージで一緒になるのは初めてだよね?」と伊藤千由李が問うと、「うん!でも、よく見る顔もちらほら(笑)」とファンをいじるなど、2人は姉妹ならではの息の合ったトークを展開していく。そして「せっかくだから一緒に歌っちゃおうっか?」という提案で2人はGEMの「Baby, Love me!」を披露。初の姉妹共演に2人は感動すると、伊藤千咲美は「しゃちの現場は本当に温かいね!」と話し、伊藤妹も「しゃちのファンには、GEM推しの方もいるし、私たち2人のことを応援してくれている人や、なんでか伊藤家を推してくれてる人もいるんだよ!」と「伊藤家推し」の存在を明かした。また、さきほどステージに登場したサンタが伊藤の父であることも明かすと、「あれは、よっしー(伊藤父のあだ名)じゃなくて、サンタです!」と設定にこだわりを見せた。またトークでは伊藤千咲美から妹へ贈る手紙をサプライズで朗読する場面も。伊藤妹はなんとか涙をこらえ「泣いてないですぅ」と自身の名言を口にした。
そしてこの日最後の楽曲に、今回“助っ人枠”としてサポートスタッフを務める、チームしゃちほこの楽曲を多く務める浅野尚志氏がトナカイの衣装をまとい満を持してステージに登場。用意されたピアノに座ると彼が作詞作曲を手掛けた「Sweet Memories」を生ピアノで披露。それに合わせて伊藤姉妹が歌うと、客席に黄色いバルーンが降り注ぎ、ステージは黄色一色で感動的な雰囲気に包まれた。
予定していたすべての楽曲を歌い終わると、ステージに浅野氏、サンタに扮した伊藤父、この日のサポートを務めたスタッフが集まりファンと一緒に記念撮影を。最後、伊藤千由李は「みなさん、楽しんでいただけましたか?ちゆはこの日を考えてずっとドキドキしてた。でも楽しみで楽しみで仕方なかった!だから、いい日になって、本当楽しかったです!みんなマイク向けるとすぐ歌ってくれるし、安心してできました。ここは世界で一番幸せな空間です!」と笑顔を交えながら大きな声で語った。
そして、この場を離れたくないという伊藤は独断でスマイレージ(現アンジェルム)の「スキちゃん」をアカペラで披露!途中、姉の伊藤千咲美もステージに呼びもどすと2人で熱唱。観客からも「ちゆりが好きちゃん!」、「ちさみが好きちゃん!」とコールが生まれ、伊藤の「ちーゆー!」という挨拶でステージを後にした。会場の明かりがつくと、伊藤母による「本日はちゆりの、伊藤家のライブにお越しいただきまして、ありがとうございました。ママも好きちゃんです!」とユーモアあふれる影ナレを披露。伊藤家勢ぞろいとなった伊藤千由李ソロライブはこうして幕を閉じた。
【チームしゃちほこ 年末大感謝祭ソロライブ6days】
伊藤千由李<SEKAI NO CHIYURI~ちゆりとサンタのカーニバル~>
12月17日@愛知・Electric Lady Land
M1.スターライトパレード(SEKAI NO OWARI カバー)
M2.恋人はスナイパー
M3.Puzzle(てんかすトリオ カバー)
M4.サンキュー(大原櫻子 カバー)~シャンプーハット
M5.ラリラリホー
M6.ザ・スターダストゴルフ(ザ・スターダストボウリング伊藤Ver.)
M7.乙女受験戦争
M8.Baby, Love me! /with 伊藤千咲美(GEM カバー)
M9.Sweet Memories /with 伊藤千咲美
おまけ スキちゃん アカペラVer.(スマイレージ カバー)