2015/09/29
タワーレコードが主催するイベント【TOWER RECORDS presents Bowline2015 curated by Dragon Ash & TOWER RECORDS】が、9月26日に幕張メッセ国際展示場9−11ホールにて開催。キュレーターを務めたDragon AshはTMC(Total Music Communication)をテーマに掲げ、ボーダーレスでジャンルレスな総勢14組で熱演を繰り広げた。
今回の【Bowline】は初の2ステージ制を実施。〈RED STAGE〉と〈YELLOW STAGE〉で交互にライブを行い、ほぼ休みなくライブが展開していく。
オープニング・アクトで〈YELLOW STAGE〉に登場したラウド・シーンの新星wrong cityは、Dragon AshのHIROKI(Gt)がプロデュースを担当した最新ミニアルバム『Reset nor Replay』から「Re:play」「Perfect duty」を披露。Victor(Vo,Gt)が放つダイナミックなボーカルと、メタリックな轟音の中で煌めくダンサブルなメロディーで、本編スタート前からオーディエンスを激しく踊らせた。
そして、本編の幕開けと〈RED STAGE〉のトップバッターを務めたのは、メロディック・ハードコアの雄、TOTALFAT。Shun(Vo,Ba)は「Dragon Ash先輩から、初っ端からオーディエンスの“パーティー・スイッチ”押してくんねぇか?って頼まれたんだよね!」と、「PARTY PARTY」をドロップし、いきなり至高のパーティー空間を演出。さらに最新曲「宴の合図」もプレイし、イベントは盛大に開幕。そこから“TMC”に相応しい多彩なパフォーマンスが続いていく。
代表曲「STAY REAL」でスタートを告げたROTTENGRAFFTYは、10月7日リリースの最新アルバム『Life Is Beautiful』から、表題曲「Life Is Beautiful」ドロップし、ファンの心をがっちりキャッチ。そのままNOBUYA(Vo)は、Dragon AshのKj(Vo,Gt)が「Fantasista」プレイする際に放つ名台詞「ミクスチャー・ロックは好きですかー?」を高々と叫び、「THIS WORLD」を投下するなど、鬼気迫る大迫力のライブでオーディエンスを沸かし尽くす。
無期限の活動休止が間近に迫るthe telephonesは、自身らが大好きな曲だと語ったDragon Ashの「Monkey Punch Monkey Kick」をカバー。この日限りのパフォーマンスで会場を魅了し、終盤には真骨頂のディスコ・リレーを展開。「I Hate DISCOOOOOOO!!!」「Monkey Discooooooo」「Urban Disco」を会場に叩き込み、オーディエンスの割れんばかりの「Disco!!!」コールとともに、幕張メッセにその存在感を深く刻み込んだ。
〈YELLOW STAGE〉では、3ピースロックバンドAIR SWELLが、幾多ものジャンルを昇華した分厚く強靭なサウンドを鳴らせば、ヒップホップ・ユニットSUPER SONICSは、TARO SOULのソウルフルなラップと、DJ世界チャンピオンの称号を持つDJ 威蔵の常軌を逸した圧巻の指捌きで、集ったオーディエンスの聴覚、視覚ともに奪ってみせる。さらに、話題、人気ともに沸騰中の覆面バンド、Xmas Eileenが登場。ドスの効いた重低音に、破壊力に特化したカオティックなバンド・サウンド、そしてフロントマンたちが繰り出す豪快なボーカルで、1stミニアルバム『SORRY WHO AM I ?』の収録曲をほぼフルセットで会場に落とし込み、オーディエンスは狂喜乱舞。興奮の坩堝と化したイベントは、そのまま後半戦に突入する。
続く〈RED STAGE〉のMAN WITH A MISSIONは、スタートの「Emotions」から、終盤に投下した最新曲「Raise your flag」まで、驚異のアッパー・チューンの連投で熱狂を煽っていく。そのまま、最高潮のボルテージで迎えたラスト・ナンバー「FLY AGAIN」では、先にステージを終えたXmas Eileenのメンバーも乱入しステージ上での共演もみせてくれた。
そんな興奮冷めやらぬ会場の空気を一変させたコミックバンド、四星球の北島康雄(Vo)は、張りぼてのドラゴンに乗って客席を横断しながらステージ・イン。「去年売れなかった方の妖怪の歌やります!」と「妖怪泣き笑い」でライブをスタートさせる。さらに北島は「10-FEET待ちのお客さんも僕らの“大作戦”に協力してください!」と、10-FEETが主催するイベント【京都大作戦】にかけて、会場中を巻き込み大ジャンプを決めたり、自ら「アンコール!アンコール!」という会場アナウンスを流し、「トリでもないのにアンコールありがとうございます!(笑)」と、突拍子もない発言を連発。終始コミカルにアクトを繰り広げ、大いに会場を盛り上げてくれた。
続いて〈RED STAGE〉に登場した10-FEETは「JUNGLES」から勢いよくスタートを切ったかと思えば、先の四星球に触発されたかのか、早くもアンコールへと突入させ「VIBES BY VIBES」「1sec.」と、さらにパフォーマンスに拍車をかけていく。TAKUMA(Vo&Gt)は「ありがとうございました!10-FEETでした!」と告げれば、もちろん客席から巻き起こるアンコールに、待ってましたと言わんばかりに「トリでもないのにダブル・アンコールありがとうございます!(笑)」と、オーディエンスの笑いを誘いながら「蜃気楼」「RIVER」、ラストの「その向こうへ」まで全力で駆け抜けた。
イベント終盤に差し掛かれば、ニュー・メタルバンド、山嵐が〈RED STAGE〉に登場。自己紹介がてらの強力なナンバー「山嵐」で、オーディエンスをいきなりノック・アウトさせれば、単独では約4年ぶりの新曲「BOM」で、畳み掛けるようにファンの心を撃ち抜いていく。中盤にはSATOSHI(Vo)、武史(Ba)の粋な計らいにより、SUPER SONICSのTARO SOULを招きいれ「HANDS UP~Rock N Roll Monster」をサプライズで披露。その後、現在アルバム制作中だという発表もあり、ファンとってはどちらも嬉しい誤算になったことだろう。
〈YELLOW STAGE〉には、トラック担当のimaiとMC担当cpの鬼才ユニット、group_inouがオン・ステージ。キレ味抜群の高速ラップ、中毒性の強いバッキバキのトラック音が混ざり合ったハイブリットなナンバーの数々でオーディエンスを小気味よく揺らせば、〈YELLOW STAGE〉を締めくくったSPECIAL OTHERSは、「皆が期待しているやつ(Kjとコラボした「Sailin」)はできないけど、とっておきのやつ演らせていただきます!」と、宮原 "TOYIN" 良太(Dr)が告げカバーしたのは、Dragon Ashの「FANTASISTA」。これには会場から歓声が湧き上がり、オーディエンスも本家宛らのコール、大合唱を繰り広げる。さらに、曲中に飛び入りで参加したDragon AshのATSUSHI(dance)が舞ってみせるなど、最高の高揚感の中、トリのDragon Ashへとバトンが渡される。
キャノン砲の爆音と煌めく紙吹雪が舞い上がる中「AMBITIOUS」でアクトの口火を切ったDragon Ash。序盤から10-FEETのTAKUMAが参戦した「SKY IS THE LIMIT」の段階で、すでに会場の興奮は沸騰寸前。そんな熱くなったオーディエンスを静めるように、Kj(Vo,Gt)は本イベントに出演したアーティスト、スタッフ、オーディエンスに真摯に感謝を述べて「繋がりSUNSET」を届けてくれた。ライブも佳境に入り、Kjは「ミクスチャー・ロックは好きですか?」と言い放ち、珠玉のロック・アンセム「Fantasista」を披露。曲中には、本イベント出演者たちがステージ上で入り乱れるこの日限りの光景に、観客は心熱くさせたに違いない。Dragon Ashの圧倒的なカリスマ性と求心力に導かれるようにオーディエンスたちも邁進した本編は「Lily」でフィニッシュ。そして、アンコールで披露した「Curtain Call」で、歓喜の渦が巻き起こる中、劇的なフィナーレを描いてくれたのであった。
また、10月12日には、Zepp なんば大阪にてHEY-SMITHがキュレーターを務める【TOWER RECORDS presents Bowline 2015 curated by HEY-SMITH & TOWER RECORDS】が行なわれる。
Photo:
HayachiN(wrong city、AIR SWELL、ROTTENGRAFFTY、Xmas Eileen、10-FEET)
Nobuyuki Kobayashi(TOTALFAT、SUPER SONICS、MAN WITH A MISSION、group_inou、SPECIAL OTHERS)
木村泰之(the telephones、四星球、山嵐、Dragon Ash)
◎イベント情報
【TOWER RECORDS presents Bowline 2015 curated by HEY-SMITH & TOWER RECORDS】
日時:2015年10月12日(月・祝)開場12:30 開演13:30
会場:Zepp なんば大阪
出演:HEY-SMITH、グッドモーニングアメリカ、Crossfaith、DUB 4 REASON、PUFFY、POTSHOT、LIFE IS GROOVE
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