2015/09/02
メタル・バンド、ディスターブドの6thアルバム『イモータライズド』が、ルーク・ブライアンを破り首位デビューを果たした、今週の米ビルボード・アルバム・チャート。
前作『アサイラム』から5年ぶり、通算6作目のスタジオ・アルバムとなる『イモータライズド』。2002年にリリースした2ndアルバム『ビリーブ』から、これで5作連続、全アルバムが首位を獲得したことになり、さらに、ストリーミング(視聴)が主流になっている今日に、アルバムの視聴回数はほぼ、ポイント化せず、実売(デジタルセールス、パッケージ)だけで、初動枚数10万枚に達するという快挙を成し遂げた。
たしかに、6月にリリースした先行シングル「ザ・ヴェンジフル・ワン」も、視聴回数500万回とやや控えめだったが、それがアルバムのセールスには影響せず、当然のように実売を稼ぐのが、ロックバンドの強みともいえる。本作はオーストラリアでも首位をマークし、UK、ドイツ、ニュージーランドでもTOP10入りを果たした。
対戦が注目されたルーク・ブライアン、ドクター・ドレーは2位、3位に続き、今週4位にデビューしたのは、カントリー・シンガー、キップ・ムーアの2ndアルバム『ワイルド・ワンズ』、初動枚数は4万枚を突破した。
見るからに肉体派をうたう、キップ・ムーア。サウンドもビジュアルに比例した男気溢れるカントリー・ロックで、カントリー・チャートで上昇中の、先行シングル「アイム・トゥ・ブレイム」では、マルーン5の「シュガー」を意識したような、“サプライズ・ウエディング”形式のビデオをリリースし、話題をよんでいる。視聴回数も300万回に届く勢いで、この曲のヒットが、本作のヒットにもつながった。カントリーチャートでは、自己最高位の2位をマーク。デビュー盤『アップ・オール・ナイト』に続き、2作連続のTOP10入りを果たした。
5位にエド・シーランの『x(マルティプライ)』をはさみ、6位にデビューしたのは、ロブ・トーマスの『ザ・グレイト・アンノウン』。マッチボックス・トゥエンティのフロントマンとして、90年代から2000年代にかけて大活躍を果たした、ロブ。ソロ作品としては、2009年リリースの『クレイドルソング』以来、6年ぶりとなる3rdアルバムで、カラフルな60年代風のPVが印象的な、ディスコ・チックなシングル「トラスト・ユー」がヒット中。本作も、バラエティ豊かなポップ・ロックアルバムに仕上がっている。
TOP10内にデビューしたアルバムは、もう1作。8位に初登場したのが、スウェーデンのメタル・バンド、ゴーストの3rdアルバム『メリオラ』で、初動枚数は3万枚を獲得。 昨年の【SUMMER SONIC】で、日本のファンも獲得した彼ら、本国スウェーデンでは、これで2作連続の首位デビューとなり、アメリカでは初のTOP10入りを果たした。
次週は、今週のシングル・チャートで王座についた、ザ・ウィークエンドの2ndアルバム『ビューティ・ビハインド・ザ・マッドネス』の首位デビューが予想される。同時に、シングル・チャートでの2冠達成も期待したいところだ。
Text: 本家 一成
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