2015/08/05 22:00
R&Bシーンで絶大な人気を誇り、リスペクトされ続けるシンガー、ジル・スコットの4年ぶりの新作、『ウーマン』がNo.1デビューを果たした、今週の米ビルボード・アルバム・チャート。
今作でも黒人音楽への敬意を払い、生音ベースのサウンドと歌い上げがすばらしい作品を生み出した、ジル・スコット。初のNo.1獲得を果たした、前作『ザ・ライト・オブ・ザ・サン』(2011年)に引き続き、2作連続の首位デビュー、R&Bチャートでは自身3作目のNo.1アルバムとなった。本作も、これまでパートナーを務めてきた、アンドレ・ハリスとアーロン・ピアスがプロデュースを務め、ジル自身も制作に参加している。
さて、先週No.1デビューを果たし、今週も強豪をおさえ2位にランクインしているラッパー、フューチャーの3rdアルバム『DS2』だが、先週の初動枚数、15万枚中、25,000枚分はストリーミング・ポイントのセールスだった。その内、スポティファイでの視聴回数は1000万回を突破していて、このストリーミング・ポイントが大きくチャートに反映していることになる。
そして、今週のチャート集計から、Apple Musicのストリーミング・ポイントも、シングル、アルバムチャート、そしてジャンル別のチャートに視聴回数がポイントとして加算されることになり、フューチャーの『DS2』が2位に停滞している大きな要因として、ポイントにつなげている。デジタル・セールスが初動12万枚を突破し、その売上だけでも首位獲得は間違いなかったが、とはいえ、25,000枚分の売上がストリーミング・ポイントで加算されるというのは、アーティストにとって大きな収穫といえる。このポイントだけで、TOP10入りもありえる話だ。
アルバムでのストリーミング・ポイントの換算は、そのアルバムに収録されている曲が10回ダウンロードされれば、アルバム1枚のセールスとなる。また、有料のオンデマンドによるアルバムの視聴回数が1500回に達すると、アルバム1枚のセールスとして換算される。今後、Apple Musicのストリーミング・ポイントが加わったことにより、次世代のアーティストにとっては、有利なチャートになるだろう。そう考えると、ストリーミングが強いとはいえない、ジル・スコットが首位を獲得したのは、快挙といえる。
3位にはメタルバンド、ラム・オブ・ゴッドの約3年ぶりの新作、『VII: シュトゥルム・ウント・ドラング ~ 疾風怒濤』が初登場。7作目のスタジオアルバムで、TOP10入りは2006年の『サクラメント』から4作連続、TOP3 入りは2009年の5th『ラス』から3作連続となる。オーストラリアでも3作連続のTOP10入りを果たし、その人気を物語った。
テイラー・スウィフトの『1989』をはさみ、5位にはエミネムが監修をつとめる映画『サウスポー』のサントラ盤がデビューした。本作は復帰劇を果たすボクサーの物語で、主演はジェイク・ジレンホール、音楽はエミネムが担当している。また、公開日の7月19日には、特別先行上映会でサプライズでの舞台挨拶を行い、話題をよんだ。本サントラからは、エミネムとグウェン・ステファニーのコラボソング「キング・ネバー・ダイ」がヒットしている。
7位に初登場したのは、『Xファクター』シーズン2でTOP10入りした、ベアトリス・ミラーのデビュー盤『ノット・アン・アポロジー』。ダンスチャートでTOP10入りしたシングル「ヤング・ブラッド」や「ファイア・イン・ゴールド」のヒットにより、デビュー作にして初のTOP10入りという快挙を成し遂げた。
Text: 本家 一成
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