2015/07/29
エアプレイ、デジタルセールスの上昇を受けて、オーミの「チアリーダー」が3週目のNo.1を死守した、今週の米ビルボード・シングル・チャート。
ダンスホールやレゲトンといった、フロアを賑わすレゲエチューンではなく、フュージョンにも通ずる涼やかなダブ・テイストが心地よい「チアリーダー」。ヒット曲の傾向にある、ペアレンタル・アドバイザリーに該当するような露骨な表現もなく、いたってシンプルなラブソングが幅広い層に支持されているのも、ヒットの要因だろう。
この夏の1番人気曲として全世界で大ヒット、各国でNo.1獲得を記録しまくっている「チアリーダー」だが、次週は一旦、その座を譲らなければならない状況にある。登場たった5週にして2位までジャンプアップした、ザ・ウィークエンドの「キャント・フィール・マイ・フェイス」のミュージック・ビデオが解禁されたからだ。
オーミの「チアリーダー」には届かないものの、この曲もR&Bチャンネルを中心にエアプレイが好調、新作のリリースが目前ということもあって、セールスも伸び続けている。次週、そのポイントに加えて、ビデオ公開の効果によるストリーミング回数が加われば、首位との交代はかたいのではないかと予想される。この夏の上位争いは、この2者による対決が続きそうだが、下位からも注目曲が浮上中。
今年の年間チャートTOP10入りは間違い、フェティ・ワップの「トラップ・クイーン」(6位)に続き、モンティをゲストに迎えた「マイ・ウェイ」が、先週の87位から8位へジャンプアップし、自身2曲目のTOP10入りを果たした。今週も18位に停滞している2ndシングル「679」に続き、3rdシングルとしてリリースされた「マイ・ウェイ」の急上昇要因は、ドレイクのリミックスが7月17日にリリースされたことで、デジタル・セールスとストリーミング回数が一気に上昇し、ポイントにつながったこと。R&Bシーンではザ・ウィークエンド、ラップ界で今年最も飛躍しているのは、このフェティ・ワップといえる勢いをみせている。
また、今年はじめてのシングル・リリースとなる、ファイヴ・セカンズ・オブ・サマーの「シーズ・カインダ・ホット」が、22位にデビュー。1Dの前座を務めたことで、彼らの知名度も急上昇、ファンには待ちに待ったという新曲で、アメリカのラジオ各局では今週、最もプレイされた1曲となり、デジタルセールスとエアプレイのポイントが上位デビューへプッシュした。
今週のアルバムチャートで、初の首位をマークしたフューチャーは、68位に「ウェア・ヤ・アット」、73位に「コンマズ」、95位に「ブロウ・ア・バグ」と3曲を送り込み、フューチャーと離婚訴訟でモメている最中の妻シアラは、「ダンス・ライク・ウィーアー・メイキング・ラヴ」が100位に初登場している。互いに仕事面では好調なだけに、私生活でのトラブルも穏便に解決すれば良いのだが。
Text: 本家 一成
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