2015/05/27
スマイレージ時代からの初期メンバーである福田花音の卒業を発表したばかりのアンジュルム。5月26日 改名&3期メンバー加入後初となる日本武道館公演【アンジュルム STARTING LIVE TOUR SPECIAL@日本武道館『大器晩成』】を開催した。
<「大器晩成 大器晩成!」と1万人による全力のシンガロング>
卒業発表の影響でウェットなムードに包まれることも予想された同公演だが、つばきファクトリー、こぶしファクトリー、Juice=Juiceのオープニングアクトを経て、アンジュルムの9人は登場するなり“2015年No.1アイドルチューン”の呼び声も高い「大器晩成」を披露。ランウェイやセンターステージも駆使し、強烈な音圧とエモーショナルなパフォーマンスで会場を扇情、客席からは「大器晩成! 大器晩成!」と1万人による全力のシンガロングが響き渡るという、ド頭から興奮と感動のパラメーターを振り切るアクトを展開。そこへハロプロ研修生も大勢現れての「乙女の逆襲」、さらには「ミステリーナイト! 」「夢見る 15歳」「地球は今日も愛を育む」とスマイレージ時代のキラーチューンも一気に畳み掛け、今最も勢いに乗るアイドルグループとしての存在感を見せつけた。
<「卒業することに決めました。……ピンク。私のピンク」>
この日最初のMCでは、3期メンバーそれぞれに日本武道館のステージに立てた喜びを語っていく。室田瑞希は「3期メンバーにとって初めての武道館ということで、まだとっても緊張してるんですけど、今日は9人となった新たなアンジュルムのパフォーマンスを全力で皆さんにお届けしたいなと思います。そして“3期メンバーが入ってよかったなぁ”って思って頂けたら嬉しいです!」と元気よく語り、相川茉穂が「日本武道館は簡単に立てるステージではないと思います。こんなに早く立てると思ってませんでした……」と感極まって声を詰まらせれば、佐々木莉佳子は「私は、今こうしてアンジュルムとして日本武道館のステージに立てて……すごく嬉しいです!」と子供のように泣き出してしまう(実際、弱冠13歳の女の子なのだが)。その様子に微笑むメンバーとファンたち。恥ずかしくなったのか、佐々木は「あいあい(相川茉穂)が泣くから……」と涙を拭きながら言い出したり、なんともハートフルな空気が大きな会場に広まっていく。
そして、ステージにひとり残った福田花音からファンのみんなへ直接の卒業報告。「私、福田花音は今年の秋を持ちましてアンジュルム、そしてハロー!プロジェクトを卒業することに決めました。……ピンク。私のピンク」と、大量のサイリウムによって自身のメンバーカラーで埋め尽くされた会場に感激しつつも、「9人で過ごせる時間を大切に、そしてこうして応援してくださるファンの皆さんに感謝の気持ちを毎日伝えていけるように、1日1日を無駄にせず、精一杯最後まで突っ走りたいと思いますので、皆さん、最後まで応援よろしくお願いします!」と笑顔で語りきる。
<福田花音、まさかの一人芝居展開~新トリプルA面シングル曲をすべて披露>
福田花音は「今日の武道館公演も楽しい思い出をいっぱい作りたいと思います!」と宣言した直後、「続いてお届けする曲は、老若男女問わず皆さんがよく知ってる曲をお届けしたいと思います。それでは、あやちょ、曲紹介お願いします! …………えぇっ! いない!」とイッセー尾形ばりの一人芝居を展開。「あ、今、衣装チェンジのタイミングだった。どうしよう、どうしよう、どうしよう、私だけ間に合わない! こんなときに衣装ルームまでパーッと飛べて、衣装をパッて着替えられちゃうような魔法が使えたらいいのになぁ~」と無茶な希望を述べると、ステージ上に一本のホウキが放り投げられる。観客、爆笑。花音は年齢と魔法使いキャラの狭間で戸惑いながらも、ホウキにまたがってジャンプ。次の瞬間、スクリーンに衣装チェンジを無事済ました彼女の空飛ぶ姿が映し出され……といった福田花音(20)のひとりコントを経て、メンバー一同魔法使いルックによる「魔法使いサリー」のカバーをお届け。
同曲は、7月22日リリースのニューシングルに収録。また、この日の武道館では本編最後に「臥薪嘗胆」(がしんしょうたん)、アンコール1曲目に「七転び八起き」と、同シングルの収録曲を惜しみなく初披露した。成功する為に苦労に耐えるという意味を持つ「臥薪嘗胆」は、圧倒的にポジティブなサウンドとグルーヴが一貫されたアッパーチューンで、「クライシスはチャンスだわ」等の名フレーズも次々と飛び出してくる。一方「七転び八起き」は男勝りなボーカルワークと昭和歌謡ロック然としたメロディー、ドラマティックなギターソロも印象的な攻撃モード全開チューン。いずれも『大器晩成/乙女の逆襲』以降の勢いをさらに加速させるようなトリプルA面シングルとなっているので、今後のオンエア解禁やPV公開、そしてリリースやライブ披露にも注目してほしい。
<どこを切り取っても燃え上がる要素だらけ>
また、竹内朱莉、田村芽実、佐々木莉佳子による「どうしよう」、和田彩花、相川茉穂による「シューティングスター」、福田花音、中西香菜、勝田里奈、室田瑞希による「夕暮れ恋の時間」が披露されたユニットコーナー、今夜限りのスペシャルメドレー(「初恋の貴方へ」→「パン屋さんのアルバイト」→「プリーズ ミニスカ ポストウーマン!」→「ドットビキニ」→「ヤッタルチャン」→「スキちゃん」)、福田花音の煽りから1万人による「ちょいカワ!」コールが鳴り響いた「私、ちょいとカワイイ裏番長」から「好きよ、純情反抗期。」「有頂天LOVE」 「同じ時給で働く友達の美人ママ」といった本編最後の畳み掛けと、この日の武道館公演はどこを切り取っても燃え上がる要素だらけで、会場は常に興奮と笑顔に心地良く支配されていた。
<福田花音「今日が一番幸せなメジャーデビュー記念日」卒業は11/29武道館>
そんなアンジュルム初の武道館公演のクライマックスは、和田彩花から「ここでお知らせがあります」と、11月29日 福田花音卒業公演となる日本武道館ワンマンライブの開催を発表。最後のメンバー挨拶で福田花音は、「今日は5月26日ということで、私にとって5月26日はすごく大切な日です。5年前の今日5月26日にスマイレージのメンバーとしてメジャーデビューをして、そこからいろんなことがあったんですけど、1周年を迎えたときは2期メンバーの募集が発表されたりとか、本当に今まで楽しいことや嬉しいことはもちろんいっぱいありましたが、悲しいこととかツラいこともいっぱいあって「このままやっていけるのかな?」ってすごく不安になったこともありましたが、ファンの皆さんに支えて頂いたおかげでここまで来れたんじゃないかなと、すごく強く毎回思っていますし、今までの5月26日のメジャーデビュー記念日の中で今日が一番幸せな日だったんじゃないかなと、すごく今思っています!」と喜びを語る。
さらに「なかなか立てるステージではない日本武道館で最後のライブをやらせて頂けることも、本当に皆さんのおかげだなと思いますし、心から幸せだなと思っています。昨日の……今日か。深夜のブログで発表されたんですけど、私はアンジュルムを卒業した後は、作詞をもっともっと勉強していきたいなと思っているんですが、今は卒業までアンジュルムに全てを懸けたいと思っているので、通っていた大学も今休学していて、11月29日まではとにかくアンジュルムに自分の人生すべてを捧げて、突っ走っていきたいなと思っています。そして卒業後は大学に復学してしっかりと勉強しながら、作詞の勉強もして、作詞をもっともっと上手になって、いつかはみんな(メンバー)にも皆さん(ファン)にも私の詞を見て頂けるように頑張りたいなと思っています!」と告げた。
そして最後は今のアンジュルムを象徴するテーマソングと呼んでも過言ではない、今回の武道館公演のオープニングも飾った最強キラーチューン「大器晩成」でもって大団円。メンバーもファンも熱狂に熱狂を重ねて歌い踊りはしゃぎまくり、この日一番の大きな声で「大器晩成! 大器晩成!」の大合唱を繰り広げ、最後は9人横並びで狙い打ち。未来に向かってその人差し指を突き立てた。
福田花音、アンジュルム卒業まであと186日。
取材&テキスト:平賀哲雄
撮影:内山直也
◎ライブ【アンジュルム STARTING LIVE TOUR SPECIAL@日本武道館『大器晩成』】
05月26日(火)日本武道館 セットリスト:
01.大器晩成
02.乙女の逆襲
03.ミステリーナイト!
04.夢見る 15歳
05.地球は今日も愛を育む
06.魔法使いサリー
07.天真爛漫
08.ねぇ 先輩
09.ショートカット
10.チョトマテクダサイ!
11.どうしよう(竹内朱莉/田村芽実/佐々木莉佳子)
12.シューティングスター(和田彩花/相川茉穂)
13.夕暮れ恋の時間(福田花音/中西香菜/勝田里奈/室田瑞希)
14.嗚呼 すすきの
15.私の心
16.メドレー(初恋の貴方へ→パン屋さんのアルバイト→プリーズ ミニスカ ポストウーマン!→ドットビキニ→ヤッタルチャン→スキちゃん)
17.私、ちょいとカワイイ裏番長
18.好きよ、純情反抗期。
19.有頂天LOVE
20.同じ時給で働く友達の美人ママ
21.臥薪嘗胆(新曲)
En1.七転び八起き(新曲)
En2.大器晩成
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