Billboard JAPAN


NEWS

2015/05/25

『Xファクター』敗者が“歌声いじられた”として番組制作側を告訴

 人気オーディション番組『Xファクター』に出場した女性サリー・ヘスニス(Sally Hessnice)が5月22日、同番組を制作するFremantle、Syco、Blue Orbit各社を相手取り、ロサンゼルス上位裁判所に訴訟を起こした。ハリウッド・リポーターが伝えている。

 2013年5月に観客の前でパフォーマンスし、オーディションを受けた彼女。申し立てによると、番組のプロデューサーたちが彼女の歌を下手に聞こえさせるよう、収録した音に小細工をしたというのだ。この模様はアメリカで同年9月にオンエアされているが、英米で放映したテレビ局(ITVとFox)に対しては訴えを起こしていない。

 訴状には「オーディションが次のように改ざんされていた」としている。

 a)原告の声(音程、リバーブ、声の滑らかさなど)が、かん高い声で素人っぽく聞こえるようにいじられた。
 b)観客のポジティブなリアクションが、無関心そうな観客の映像に差し替えられた。
 c)原告に向けた審査員たちのコメントやリアクションが、ネガティブな反応に見せるために(原告のいないところで)撮り直された。

 さらには、「加えて、ステージ監督が原告にステージ全体を歩くよう促した。原告はオーディションの最中、ステージ床のいたる所が柔らかくなっていることに気付いた。これは、被告側が彼女のパフォーマンスを妨害するために意図的に行ったもので、オーディションの結果は予め仕組まれていた」と続く。

 果たして告訴する程のものなのか気になるところだが、審査員のサイモン・コーウェルが彼女の気持ちを傷つけただけではないようだ。彼女はプロの歌手だといい、“プロとしての評判が取り返しのつかないほど傷つけられた”と主張。また、“知性・技能・可能性を競う誠意あるコンテストにおいて、その結果を事前に決めるために策略を図ること”を禁じた連邦法に反するとも述べている。

 彼女は精神的苦痛・名誉毀損・誤認を抱かせたプライバシー侵害を意図的に課したとして、200万ドル(約2億4,000万円)の損害賠償、制作者側との契約の無効、被告に対する自身のオーディション映像の使用禁止命令を求めている。

サイモン・コーウェル その他の画像・最新情報へ

ACCESS RANKING

アクセスランキング

  1. 1

    <インタビュー>YUTA(NCT) ミニアルバム『Depth』に込めたソロアーティストとしての挑戦――「たくさんの経験があったから今がある」

  2. 2

    和楽器バンド、活休前最後のツアーが開幕 10年分の感謝をこめた渾身のステージ

  3. 3

    JO1、ワールドツアー開催を発表「ここから世界に羽ばたいていきます」

  4. 4

    <インタビュー>米津玄師 新曲「Azalea」で向き合った、恋愛における“距離”――「愛情」の源にある“剥き身の生”とは

  5. 5

    <ライブレポート>ano「次に会う時まで必ず生きて」――ツアー追加公演完走、音楽でたどり着いた“絶対聖域”

HOT IMAGES

注目の画像