2015/05/01
avex初のアイドル専門レーベル iDOL Streetの第1弾グループにして、同レーベルのトップランカーであるSUPER☆GiRLS。そのメンバーの個別インタビューをお届けしていく連載の第5回は、生粋のアイドルヲタとしても名を馳せる浅川梨奈だ。
<モー娘。鞘師里保に近い匂い? AKB48高橋みなみの影響も受けた怪物>
大ファンだったアイドルグループのメンバーになってしまった。そんな稀有な人生を歩んでいる“なぁぽん”こと浅川梨奈。スパガの第2章メンバーとして加入する話を聞かされたときは、iDOL Street 統括プロデューサーの樋口竜雄氏に「今のスパガを崩してほしくない!」と本気で思ったという筋金入りのアイドルヲタが、メンバーとして活動していくのは決して簡単なことではなかった。しかし持ち前のアイドル愛でもって、苦手だったグラビアすらも自身の武器とし、今やスパガの特攻隊長的な役割も担い出している。
かつて樋口プロデューサーに「モーニング娘。の鞘師里保に近い匂いを感じる」とまで言わしめ、AKB48グループ総監督 高橋みなみの影響も十二分に受け、様々なアイドルを研究してきた小さなアイドルモンスターは、今のスパガ、もっと言えば大好きなアイドルシーンに何を起こしたいと思っているのか。とんでもない野望まで露わにしてくれたインタビュー、ぜひご覧頂きたい。
◎SUPER☆GiRLS 浅川梨奈インタビュー
<「スパガに浅川なんか入らないでよ!」って自分に対して思ってて>
--浅川さんは元々スパガの大ファンだったと伺っています。そのグループに2014年2月に途中加入して1年以上活動してきた訳ですが、自身もメンバーになったスパガに対してどんな印象を持たれていますか?
浅川梨奈:2013年9月頃に「スパガに入らないか?」ってお話を頂いたんですけど、最初は入りたくないって思ってたんです。「今のスパガを崩してほしくない!」っていう完全なファン目線で(笑)。
--選んでくれたのに、運営批判(笑)。
浅川梨奈:「スパガに浅川なんか入らないでよ!」って自分に対して思ってて。加入した後も「なんで自分がスパガに入ることになったのか」って日が経つごとに考えるようになって、メンバーとして活動していく以上はファンとしての目線を捨てなきゃいけない。それですっごい葛藤しました。最初のほうは「なんでおまえが入るんだよ?」って私と同じ考えの方がたくさんいて、よく叩かれましたし。第2章メンバーの中で一番嫌われやすいタイプが私なんですよ。嫌われる……すっごい嫌われるんですよ、私!
--何回言うんですか!
浅川梨奈:でも知っていけば知っていくほど「思っていた感じと違った」とか「好きになったよ」って言ってくれる方も多くて、その中で自分の想いも変わっていったところはあります。ちゃんとスパガのメンバーとして頑張ろうって。
<ある意味、iDOL Streetの総監督かなと思ってます>
--では、今はスパガの中でどんなメンバーだなと感じていますか?
浅川梨奈:キャラの人ですかね。スパガで歌姫と言ったら溝手るかさん、ダンスと言ったら渡邉ひかるさん、エースと言ったらあみた(前島亜美)さん、モデルと言ったら荒井玲良さん、女優と言ったら田中美麗さん、みたいな感じでそれぞれ武器があると思うんですけど、私はダンスも歌も優れている訳ではないですし、強いて言えばこのキャラと、いつの間にか私のプロフィールに書き足されていた“グラビア担当”っていう……
--本人の了承なしだったんですか(笑)?
浅川梨奈:いつの間にか書かれてて。私、このあいだまで中学生だったので、水着とか本当にイヤで。ただ、なんか分かんないんですけど、あるとき「やるならバンバンやったろう! 出せるもんは出したろう!」って思って(笑)。
--浅川さんのことは、樋口さんと対談(http://bit.ly/1Oei8lj)させて頂いた際、天性のアイドル性、努力家、グループに対する愛情と、モーニング娘。の鞘師里保に近い匂いを感じると伺っていたんですが……
浅川梨奈:あの対談、ママが最初に見つけてきて「うわぁー!」ってすごく嬉しくなったんですけど、「天性のアイドル性?」って不思議に思って。私、アイドル性は微塵もない……どちらかと言うと芸人寄りって言われているので(笑)。でもグループに対する愛情は強く持っているつもりなので、そう言ってもらえて嬉しかったです。
--浅川さんが目指しているアイドルってどんな人なんでしょう?
浅川梨奈:私は高橋みなみ(AKB48)さんをすごく尊敬しているんです。私はダンスや歌があんまり得意じゃないんですけど、たかみなさんもダンスは居残り組だったんですよね。でも今ではすごく上手だし、先日ライブに行かせてもらったら、歌も確実にレベルアップしていて。だから私もあんな風になりたいなって思っています。
--高橋さんはAKB48グループの総監督ですけど、いずれは浅川さんもiDOL Streetの総監督に?
浅川梨奈:ある意味、iDOL Streetの総監督かなと思ってます。
--おぉー! すでに?
浅川梨奈:アイスト(iDOL Street)のことは誰よりも知ってるんですよ。大好きなので。アイストのことを一番知っているし、ストリート生(iDOL Street候補生)からスパガまで全部に目を配っている自信はあるので、そういう意味では総監督かなって(笑)。そこに関しては誰にも負けない。
<美麗さんはめっちゃ回りましたよ、私。めっちゃ握手しました>
--そこまでアイドルを大好きになったきっかけって何だったんでしょう?
浅川梨奈:小学2年生のときにAKB48さんと出逢って、メジャー2作目の『制服が邪魔をする』のときに本格的にハマり出し、そこからAKB48さんはたかみなさん一筋なんですけど、2010年にスパガにもハマるんです。その間にもハロプロ研修生時代の前田憂佳(後のスマイレージメンバー)ちゃん、平仮名表記時代のぱすぽ☆さん、アイドリング!!!さん、風男塾さんっていろんなアイドルを好きになってるんですけど(笑)。
--スパガのどこに魅力を感じたんでしょう?
浅川梨奈:スパガはオーディション(avexアイドルオーディション2010)で知って、「今なら最古参になれる!」と思ってチェックしてたんですよ。それで、二次審査を受けてる美麗さんとあみたさんをBeeTVで見つけて「これは可愛い!」と思って。最終審査に受かったっていうのをテレビで知ったときは、「あ、この娘たち、受かったんだ!」ってすごく嬉しくなって、そこからはもう親心ですよね。オタク特有の上から目線。「やっぱり私の目は正確だった」みたいな。それで追いかけてたら2人ともどんどん可愛くなるではないかと。握手会も行くぐらいがっつりハマって、美麗さんはめっちゃ回りましたよ、私。めっちゃ握手しました。
--完全にヲタと推しメンの関係だったんですね(笑)。
浅川梨奈:で、2012年のアイストオーディションを見つけて。その前年ぐらいにストリート生がお披露目されたじゃないですか。「え、スパガ、後輩できたの? 後輩が羨ましい!」ってストリート生に嫉妬心を抱いていたので、私も入りたいと思って。それで応募したら受かって、「私、スパガの後ろにいるよ!」「無銭で一緒に写メ撮っちゃったよ!」って(笑)。それから月日が経って、気付いたらスパガにいたっていう。
--ほとんどホラー映画ですよ、それ。
浅川梨奈:アハハ! 私、今でも忘れないのが、2012年の私たちのお披露目ライブのときに「みらくるが止まンないっ!」がアンコールで流れて、スパガのメンバーはフリーで動いていい感じだったんですよ。それでブロックごと分かれてて、私はちょっと右側のブロックにポジショニングされてたんですけど、美麗さんは真ん中のブロックにいて。「うわぁ、残念! 美麗さん、私のところに来てくんない!」って思ってたら、美麗さんが私と肩組みに来てくれて! それで泣きながら踊ったんですよ……。あれ? すごく気持ち悪そうな目で見てる。(同じ部屋にいた田中美麗に向かって)
田中美麗:…………。
<どんどんアイドル界が崩れ出していってるなと感じていて>
--そんなガチのアイドルヲタである浅川さんだから聞きたいんですが、今のアイドルシーンってどう映ってます?
浅川梨奈:正直に言って、力が衰えたなって思います。スパガで言えば「ドキドキ 夏どっきゅん!」ってやっていた頃のアイドル界の熱と比べると、今確実に下がっちゃってると思うんですよね。最近、解散とか卒業があまりにも多いし。だからあの頃の熱を取り戻す為に、今は全てのアイドルグループが手を取り合ってアイドル界を盛り上げていくこと。これが一番必要なのかなって思います。
--壮大な話ですね。
浅川梨奈:指原莉乃さん主催の【ゆび祭り】っていう一大アイドルイベントがあったじゃないですか。あれの私バージョンで【あさ祭り】をやりたいんですよ! だからスパガの名前を売らなきゃいけないし、AKB48さんにも出て頂きたいので、その為にも全てのアイドルグループが協力……
--やっぱりヲタですね(笑)。
浅川梨奈:スパガの出番以外は客席の最前にいようと思ってます(笑)。
取材&テキスト:平賀哲雄
撮影:内山直也
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