2012/03/05 00:00
ブラック・キーズのダン・オーバックとパトリック・カーニーがデトロイトのジョー・ルイス・アリーナで北米ツアーの第2回目のショーを「アイ・ガット・マイン」で終了させたとき、バンドの名前をかたどった光る看板が照明の櫓から下りてきた――まるで多くのビッグ・アリーナ・ロック・ショーのひとこまのように。
もちろん、近2作のアルバムの成功と多くのヒット・シングルのおかげで、これは実際にビッグなアリーナ・ロック・ショーだった。しかし、デュオにとってこんな看板や「エヴァーラスティング・ライト」で登場した2つのミラーボールなどは会場にふさわしいものであり、二人が10年間に7枚のアルバムを出してついに手に入れた社会的認知を示すものだった。
ザ・キーズのアリーナへの進出は長年のファンからは期待と疑念をもって受け止められていた。しかし、二人は彼らをここまでに押し上げたものを失うことなく思い切ってやっている。音楽的にはもちろんつねに大会場にふさわしいものであったし、今や野心的なアレンジや二人のバック・ミュージシャンのおかげでその傾向をさらに強めている。しかし85分間21曲のショーの楽しさはザ・キーズがガレージっぽいブルース・ロックの美学を妥協することなく補完するために会場の大きさを利用しながらプレイするのを見ることにあった。
オーバックはアリーナ・バンドにはつきもののワイアレス・システムなど使わず、いまだにアンプにプラグインしたギターを弾いていた。
ときどきスクリーンでは動画素材とライブ映像が流れたが、効果は抜群だった。ステージのライトをプレイヤーだけに当ててクラブっぽい雰囲気を出しながらもサウンドはぐっとビッグになっていた。「シッックフリークネス」、「ガール・イズ・オン・マイ・マインド」、「アイル・ビー・ユア・マン」などの初期の曲はデュオで演奏され、彼らが初心を忘れていないことは明らかだった。
どのアルバムからも最低1曲は演奏された。しかし、やはり焦点は2010年のグラミー受賞アルバム『ブラザース』と3ヶ月前に発表された『エル・カミーノ』で、「ネクスト・ガール」や「ゴールド・オン・ザ・シーリング」、「リトル・ブラック・サブマリン」、「ノヴァ・ベイビー」などは洗練されて磨かれてはいたものの、生々しい衝撃もばっちりあった。「ロンリー・ボーイ」ではクラウド・サーフィンが巻き起こった。
オーバックはバンドの初期にこのアリーナから2,3ブロック先の小さなクラブで演奏したときの思い出を語り「そんな昔のことには思えないな」と言った、ザ・キーズが当時とそんなに変わっていないのを見るのは愉快なことだった。
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