2015/03/27
363,000枚を獲得し、今週の米ビルボード・アルバム・チャートで堂々の首位デビューを果たしたのは、ラッパー、ケンドリック・ラマーの2ndアルバム『トゥ・ピンプ・ア・バタフライ』。
【グラミー賞】で話題をさらったデビュー作、『グッド・キッド、マッド・シティー』(2012年2位)から2年半ぶりとなる新作。当初予定されていたリリースよりも1週早く配信され、解禁からすさまじい勢いをみせて一気に30万枚を突破した。さらに、iTunesでのダウンロードが一時的に停止したことを受け、アルバムのストリーミング回数が一気に上昇。アルバムの実売に、このストリーミングポイントが加算されるようになったことを受け、視聴回数だけで4万枚分のセールスを稼いだことになる。リリース初日で960万回(視聴)を突破したこの記録は、これまでの最高記録。
70年代のファンク・バンドを意識したようなジャケットに通じ、本作も生音を重視したサウンドに、メッセージ性の強い本来の“ヒップホップ”としての威厳を聴かせるリリックが、評論家にも大絶賛されている本作。アイズレー・ブラザーズやジェームス・ブラウンといった往年のスター等の楽曲をサンプリングソースとして起用していたり、90年代を彷彿させるようなヒップホップらしいラップを聴かせ、幅広い層に支持されるだろう傑作。来年の【グラミー賞】では、ラップ・アルバム部門に間違いなくノミネートされるのではないかと思われる。
今週も10万枚を突破した、映画ともに大ヒット中の『Empire 成功の報酬』のサントラ盤を挟み、3位に初登場したのは、ワシントン州出身のロック・バンド、モデスト・マウスの8年ぶりとなる新作、『ストレンジャーズ・トゥ・アワセルヴズ』。
初の首位デビューを果たした前作『生命の大航海』に続き、2作連続のTOP3入りを果たした本作、昨年末からインスタグラムに新曲の画像をアップしたり、リリース前に新曲の音源を配信したりと、ネットを中心に積極的なプロモーションを行ったことで8万枚を獲得し、ブランクを感じさせない人気を証明した。
46,000枚を獲得し、8位にデビューしたのは、UK出身のシンガーソングライター、マリーナ・アンド・ザ・ダイアモンズの『フルート』。前作『エレクトラ・ハート』では、本国UKで初の首位を獲得したものの、今作では10位と後退したが、逆転して、全米では前作が最高位31位だったのに対し、今作では一気に8位へ、初のTOP10入りを果たす大ブレイクに至った。
惜しくもTOP10入りは果たせなかったが、今週は11位から20位までは5作品が初登場。12位にデビューしたスリーピング・ウィズ・サイレンスの『マッドネス』は、前作『フィール』から約2年ぶりとなる新作。2作連続のTOP10入りにはならなかった。17位には、60週を超える超ロングヒットを記録した「セイル」(2011年)でブレイクした、エイウォルネイションの2ndアルバム『ラン』が初登場。その「セイル」を含むデビュー作の84位から、一気に上位デビューを果たし、UKをはじめ各国でヒットしている。エイウォルネイションは、2位にランクインしている『Empire 成功の報酬』のサントラ盤にも、「アイム・オン・ファイア」を提供している。
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