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2015/02/10

英マーキューリー受賞の気鋭ヤング・ファーザーズが4月に新作リリース、熱いメンバー・コメントも公開

 2014年のアルバム『DEAD』が、FKAツイッグスやデーモン・アルバーンなどの有力候補を抑え、見事【マーキュリー賞】を受賞したヒップホップ・ユニット、ヤング・ファーザーズが、新作アルバムを4月にリリースすることが明らかになった。

 ヤング・ファーザーズはスコットランド、エディンバラで結成した“G”・ヘイスティングス、アロイシャス・マサコイ、ケイアス・バンコールによる3人組。2009年にファースト・シングルをリリースして以降、米<Anticon>などを中心に活動し、昨年の『DEAD』でブレイクを果たした。

 新作『ホワイト・メン・アー・ブラック・メン・トゥー』は、彼らがこれまでリリースしてきたオルタナティヴ・ヒップホップ作のDNAを受け継ぎながら「ポップ・アルバムとはこうあるべきだ」という姿勢に裏打ちされ、エモーショナルなフックとジャンルレスな音楽要素が躍動する作品に仕上がっているとのこと。また、新曲「Rain Or Shine」もいち早くサウンドクラウド上で公開となっている。

 また、人種問題に言及し物議を醸しそうなタイトルについて、バンドは以下のような文章を公開している。

<ヤング・ファーザーズ公開文書>

 以下は、本グループのメンバー及びマネージメントと交わしたEメールの抜粋だ。この抜粋の中でアロイシャス(Alloysious)は、本作のタイトルが黒人の人々への侮辱に捉えられかねないという懸念、そして/もしくは、否定的またはこれ見よがしに捉えられかねないという懸念に対し、命名の根拠を熱を込めて説明している。

2015年1月19日

 僕はやはり最初のタイトルの方が遥かに好きだし、そちらを推したい。

 これまでの話し合いの論点は分かっているが、そのどれもが、“他の人々にそう思われるかもしれないこと”に配慮し、迎合しようとしているみたいに僕には思える。まるでそれがネガティヴなことであるかのようにね。実際はそうじゃないのに。僕らは別のアングル、つまりポジティヴな角度から、このタイトルを捉えていた。そこには人種の問題が含まれているよ。で、それがどうしたって? 人種も政治も性も宗教も、普段から日常会話の中でいつも話題にしていることなのに、なぜここで警報ベルを鳴らさなきゃいけないんだ? なぜ、密室でコソコソと語り合うべきことであり、正面から対峙すべきではないと?

 問題提起もせず、このタイトルが提示している主張について、肯定的であれ否定的であれ、人々に意見を交わしてもらうこともせずに、どうやって僕らは、人々の生活、そしてこの世界における最大の障害物のひとつに立ち向かうための役に立てるというのか?

 モータウン・ミュージックは世界を変えるきっかけとなり、黒人系の曲がラジオでかかったり、テレビに出演する道を開いた。マイケル・ジャクソンもそうだ。マーティン・ルーサー・キングは平等を求め、ある程度までそれを達成した。だが、その甲斐あって今のこの世界は平等になった、と言えるか? まさか、冗談じゃないね。これまで僕らがレコーディングしてきた中でも最高の音楽を通じて、やはり僕はそれ(=平等)を求めたい。これはポップ・アルバムだよ。ポップ・アルバムとはこうあるべきだという、僕らなりの解釈なんだ。

 言葉の重み、それがこのタイトルにも(個々の)曲のポップ感覚にも表われている。

 僕は、自分が制作に携わったもののために闘いたい。世間ってのは、何であろうと必ず文句を付けてくるものだ……。それがこの上なく純粋な目的から生まれたものであろうと、こちらに勝ち目はない。僕らは他の人達を喜ばせるために音楽を作っているわけじゃないし、そのために歌詞を書いているわけでもない。じゃあなぜ今、そうし始めろと?

 このタイトルを最初に提案した時は、皆ワクワクしていたし、不安など100%なかったよね。熟慮を重ねてきたんだから、懸念はあっても、上手い具合にいくよう、あの時と同じように気合いを入れて取り組み続けていかないといけないんだよ。

***

 『ホワイト・メン・アー・ブラック・メン・トゥー』日本盤はボーナストラックを追加収録し、4月4日(土)にリリース予定。なお、iTunesでアルバムを予約すると現在公開中の新曲「Rain Or Shine」がいちはやくダウンロード可能となる。

◎「Rain Or Shine」試聴
https://soundcloud.com/youngfathers/rain-or-shine-2

◎リリース情報
BIG DADA/BEAT RECORDS
『ホワイト・メン・アー・ブラック・メン・トゥー(White Men Are Black Men Too)』
2015/04/04 RELEASE
BRC-463 1,800円(tax out.)

<トラックリスト>
01. Still Running
02. Shame
03. Feasting
04. 27
05. Rain Or Shine
06. Sirens
07. Old Rock N Roll
08. Nest
09. Liberated
10. John Doe
11. Dare Me
12. Get Started
13. Soon Come Soon *Bonus Track for Japan

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