2014/12/27
モデルばりのプロポーションとマイペースなキャラクター、自由な音楽性で独自路線を突き進み、今やアイドルシーンで最も目立つ2人組となっている“バニビ”ことバニラビーンズ。デビュー7周年にして念願の恵比寿リキッドルームでのワンマンライブを実現し、その感慨を語った。
<いつもは“短い間ですが楽しんでいってください”今日は“長い間です”>
12月18日、同所で開催したワンマンライブは見事SOLD OUT。彼女たちの兄貴的存在である掟ポルシェも含む満員のオーディエンスが会場を埋め尽くしていた。ライブはまさかのギターソロ(インストゥルメンタル)での「アメイジング・グレイス」で幕を開け、 レナとリサは夜7時開演にかけて「東京は夜の七時」(ピチカート・ファイヴのカバー)を歌い出す。「皆さん、こんばんは、バニラビーンズです!」おそらく夢にまで見た光景を目の当たりにし、2人は笑顔を隠せない。「凄いぃぃぃぃ! 人、人、人、人、人、人、人、人、人!」「人しかいないねぇ!」「みんなよく生きてここまで来てくれましたね」「本当に」「ありがとう」「いつもは“短い間ですが楽しんでいってください”って言うんですが、今日は“長い間です”」
<2年半ぶりのワンマンライブなので、もう歌いたい曲がたっくさん>
この“長い間です”を口にするまでに費やした時間は長かった。アノ曲もコノ曲も惜しみなく次々と披露できる喜びを感じてか、この日のバニビの歌声や動きからは多幸感が大放出。常に清々しい。「2年半ぶりのワンマンライブなので、もう歌いたい曲が私たちの中でもたっくさんあって、どうすれば入りきるんだろうというアイデアを重ねた結果、メドレーがいいじゃないかということで」「とにかく歌いたいから」「私たちデビューして今年の10月3日で7周年を迎えたんですよ」「なのに2年半ぶりのワンマンライブ」「ということでメドレーを聴いてもらいました」MCの節々で何故か切なさが付き纏うのは仕方ないとして、2人が嬉しそうにすればするほどライブの熱量は高まっていく。
<レナ曰く“めちゃめちゃ可愛らしい天使5人”東京女子流も祝福>
そしてこの日はスペシャルゲストも登場。レナ曰く“めちゃめちゃ可愛らしい天使5人”東京女子流から「ワンマンライブおめでとうございます!」と言われただけで2人は(特にレナは)「うわぁ~!」と悶絶し、さらには「大きくなって。みんな成長してお姉さんたちも嬉しいよ」としみじみ。そしてお互いのアルバムでフィーチャリングという形でコラボしたナンバー2曲を生披露する。レナが「さっきまでずっと緊張していたけど、癒されました。ずっとこの時間が続けばいいのに」とニヤニヤしていたが、まさに目にして耳にして嬉しい生共演に会場中がときめき、癒されていた。またいつか有意義なコラボを実現してほしいものだ。
<「次はあそこなんだなって。と思ってたら7年かかりました!」>
ライブ終盤ではバニビバンドを従え、約2年に及ぶ対バン企画シリーズで洗練してきたバンドライブのひとつの集大成をお届け。最初のMGMT「KIDS」カバーから会場を大いに扇情していく。バンドでもキャラクター際立つ歌と動きは往年のPUFFYをも彷彿させ、本編最後の「有頂天ガール」ではまだまだ広がるバニビミュージックの可能性を感じさせた。また、アンコールでは、恵比寿リキッドルームでのワンマンライブを実現できたことへの感慨を語る場面も。
「バニラビーンズのワンマンライブ4回目ですけど、初めてと2回目は代官山UNITで。代官山から恵比寿近いでしょ。だから代官山UNITでやり始めたときに「いつかは恵比寿リキッドルームでやろうね」って話したじゃん。それ、私、そのときは来年ぐらいだと思ってたもん。あ、次はあそこなんだなって。と思ってたら7年かかりました!」「かかり過ぎだね」「でも無事に今日ステージ立てて本当によかったと思います。皆さん、本当にありがとうごさいます!」
<“北欧の風に乗ってやってきた、清楚でイノセンスなアイドル”>
そして最後の最後の曲は、バニラビーンズがレナとリサになっての初めてのシングル曲「ニコラ」。次から次へと新たなアイドルが生まれ、そのシーンの渦中にいながら“北欧の風に乗ってやってきた、清楚でイノセンスなアイドル”として優しく穏やかな印象を与え続けてきたバニビ。しかし恵比寿リキッドルームまで7年かかったというそのストーリーの過程に焦りや苛立ちがなかったはずはなく。でも、それでも自身の選んだアイドル道を信じてきた2人の矜持が、この日の「ニコラ」からは強く強く感じ取ることができた。とても格好良い2人組である。
<新作に恵比寿リキッドルームワンマンライブ映像も>
なお、バニラビーンズは、女心の本音を歌った“男子必聴”フルアルバム『バニラビーンズIV』を2015年2月3日にリリースする。恵比寿リキッドルームワンマンライブ映像も特典映像として収録されるので、ぜひチェックしてみてほしい。
取材&テキスト:平賀哲雄
撮影:Jumpei Yamada
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