2014/09/25
9月24日にBlu-ray&DVD『TM NETWORK 30th 1984~ the beginning of the end』をリリースしたTM NETWORKの小室哲哉。同日に【小室哲哉 featuring 坂本美雨 ビルボードライブ東京】を開催した。(以下、ネタバレ注意)
<小室哲哉のメロディーをいくつもの歌唱表現と言葉で絶賛>
小室哲哉のあらゆる音楽を敬愛する坂本美雨が歌声を務め、名曲に新たな命を吹き込んだこのライブ。小室哲哉のライブではお馴染みの“TK Piano Solo”から始まり、globe「DEPARTURES」、そして「Can't Stop Fallin' in Love」の旋律に誘われるように坂本美雨は登場し、渡辺美里や宮沢りえ、華原朋美などのナンバーを歌唱。その雪のような歌声でもって、全ての楽曲に対し初めて聴いたときの新鮮な衝撃を甦らせるだけでなく、新たな意味/世界観まで持たせたていく。その様は彼女の大好きなTM NETWORKっぽい言葉で称すると、超高性能タイムマシン。小室哲哉のメロディーをいくつもの歌唱表現と言葉で絶賛し続ける。
「私もそうですし、みんな小室さんのメロディーと一緒に歩いてきたこの数十年なんじゃないかなっていうのを実感しています。すごく。みんなの思い出が降ってきている」
<様々な音楽の先人たちへの感謝を込めて―――>
「次の曲は小室さんが大好きな曲のカバーなんですけど、小室さんが日本語詞を書き下ろしました。去年『ハモネプ』という番組で小室さんと共演させてもらったんですけれども、TKハーモナイザーというコーラスグループを組んで。決勝は誰もが聴いたことがない3曲目を歌うということでしたけれども、3曲目を歌うことなく敗退してしまいました。そのときの曲がコレなんですけれども、小室さんが書き下ろしたメッセージをたくさんの人がいるテレビで届けられたらいいだろうなぁと思っていました。では、その曲をお届けしたいと思います」と、2人が歌い出したのはベット・ミドラー「The Rose」。
人は挫けたとしても、それを補うほどの力がある―――。そんなメッセージ、様々な音楽の先人たちへの感謝を込めて披露したのだが、あまりに純粋な音楽と想いに胸を打たれ、涙を隠せない人の姿もあった。
<「ただ素直に生きるために」音楽はその為にあると思わせたメロディー>
坂本美雨のカバーで再評価された「永遠と名づけてデイドリーム」をドラマティックに響かせると、2人のルーツである坂本龍一へのリスペクトと「元気にね、また弾いてくれるといいな」というみんなの願いを込めて「in aquascape」を。静かなる熱唱、美しい熱演に喝采が贈られる。そして、ビルボードライブ東京から広がる夜景にピッタリのglobe「Precious Memories」を情感たっぷりに奏でれば、最後は満を持してのTM NETWORK、しかも「SEVEN DAYS WAR」が披露される。この楽曲が持つイノセントなメッセージと、坂本美雨の声が持つ郷愁美のハーモニー。それは我々の童心にゆっくりと火を灯し、最後は愛に溢れたシンガロングを生んだ。
「ただ素直に生きるために」音楽はその為にあると思わせた小室哲哉のメロディーと、彼の音楽を全てのスキルと愛情で完全肯定した坂本美雨の歌声。10月4日にはビルボードライブ大阪での公演も控えているが、どうかその先も。この組み合わせでのジョイントライブを期待したい。
取材&テキスト:平賀哲雄
◎ライブ【小室哲哉 featuring 坂本美雨 ビルボードライブ東京】
09月24日(水)ビルボードライブ東京 SET LIST:
01.TK Piano Solo(DEPARTURES/globe)
02.Can't Stop Fallin' in Love/globe
03.悲しいね/渡辺美里
04.My Kick Heart/宮沢りえ
05.LOVE BRACE/華原朋美(1st Stage)
05.LOVE IS ALL MUSIC/華原朋美(2nd Stage)
06.The Rose/Bette Midler(日本語詞)
07.永遠と名づけてデイドリーム/小室哲哉
08.TK Piano Solo(Precious Memories/globe)
09.in aquascape/坂本美雨
En1.SEVEN DAYS WAR/TM NETWORK
◎今後のライブ【小室哲哉 featuring 坂本美雨 ビルボードライブ大阪】
10月4日(土)ビルボードライブ大阪 詳細はこちら
関連記事
最新News
関連商品
アクセスランキング
インタビュー・タイムマシン
注目の画像