2014/09/05
芥川賞受賞後、海外からの注目が高まる中村文則の初の映像化作品、映画『最後の命』の主題歌にCoccoの新曲「Snowing」が起用されることが決定した。Coccoの楽曲が主題歌となるのは2010年に公開された『やぎの冒険』以来4年ぶり。
映画の主演は、現在放送中のテレビドラマ『アオイホノオ』での好演が話題の柳楽優弥。共演には蜷川幸雄演出の舞台『身毒丸』で8,000人以上のオーディションから主役に抜擢された矢野聖人、そして、今最も雑誌レギュラーの多い女性モデル、比留川游がヒロインを演じる。監督は劇場長編作2作目となる松本准平が務める。主題歌となったCoccoの新曲「Snowing」の音源は今回解禁された映画の本予告編で聴くことができる。
以下は主要キャストと原作者中村文則からのコメント。
<明瀬桂人役:柳楽優弥>
登場人物の抱える問題や人間の本質のようなものが、物語が進むにつれて浮き彫りになっていく様はとてもスリリングでした。長いトンネルの先に出口はあるのか、手探りで探し求める登場人物達、それぞれの決断を見届けてもらいたいです。Coccoさんの楽曲が元々好きでエンディングで流れた時は感動しました。作品の持つ世界観に深みが増し、まるでトンネルの出口から差し込む光のような楽曲です。
<冴木裕一役:矢野聖人>
凄く言葉にするのが難しい作品だと思いました。それは観る人によって違う感じ方をすると思ったので。最後の命というタイトルではありますが、鑑賞後は希望が見えとても爽やかな気持ちになっていたのは自分でも驚きました。冴木を演じることができ誇りに思います。最初から誰になるのかどんな曲になるのか、気になっていましたが、Coccoさんの曲を聴きピッタリと心の中に作品と歌が収まった気がします。Coccoさんの曲のリズムや歌詞や歌声、全てが最後の命の世界観とバイブレーションを起こし合わさっていていいなぁと思いました。
<小泉香里役:比留川游>
原作を初めて読んだ時に、人間は矛盾を抱えて生きている生き物なんだな…と思いました。そこにとても共感したので、この作品に参加することが出来てすごく嬉しいです。皆さんが、「最後の命」を観て、何を感じて頂けるのかとても楽しみです。昔からCoccoさんの大ファンだったので、主題歌がCoccoさんだと知り嬉しかったです。映画のイメージにもとても合っていると思いました。
<原作者:中村文則>
エンドロールが流れる中、とても感動していました。人間の内面の奥底にある性の揺らぎ。時にそれは悲しく、人の人生を左右してしまう。なかなか触れにくいその性のテーマを、通俗的でなく、深く、静かに見つめたこの物語を、映画を愛する様々な人に観て欲しい。そう強く思いました。悲しくも映る世界の中で、何とか強くあろうとした人達。スクリーンの向こうのそんな登場人物達に、心が深く揺さぶられました。松本監督を初め、スタッフの方達の能力の高さに驚き、そして各役者の方々の才能に目を見張りました。主演の柳楽優弥さんを中心に、各役者の方々の個性が立っている。主演とは何か、助演とは、脇を固めるとはどういうことなのか、という深い映画論にまで思いが及ぶほど、柳楽さんや、その周囲でしっかりと立つ各役者の方々を心から尊敬することにもなりました。Coccoさんの歌う主題歌も、内面に染みわたる大変素晴らしいものでした。作家として、今深い喜びを感じています。
◎映画公開情報
『最後の命』
2014年11月8日(土)新宿バルト9ほか全国公開
info:http://saigonoinochi.com
(c)2014 beachwalkers.
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