2014/08/18
秋にはキングレコード移籍後初の作品にして、□□□の三浦康嗣、長谷川智樹、渡部高士らをゲストに迎えた1st E.P.『Hippies E.P.』をリリースするロックバンド ドレスコーズが、8月17日に日比谷野外大音楽堂でワンマンライブ【ゴッドスピード・サマー・ヒッピーズ】を開催した。
首謀者 志磨遼平(vo)の前身となる毛皮のマリーズ時代から共にしてきたレーベルを離れ、新たな一歩ともいうべき新作の発表を目前に控える中でのライブとなったこの日。大型ロックフェスや人気イベントなどが各地で開催されていたが、ここ野音にも多数のロックファンが集結し、晴天に恵まれた屋外を吹き抜ける風を心地よさそうにしながら4人の登場を待っていた。
定刻をやや過ぎてから登場したドレスコーズは、オープニングナンバーに早速、新曲の「ドゥー・ダー・ダムン・ディスコ」をセレクト。菅大智(dr)の刻むカウベルの音色が象徴的な、フィジカルに訴えかけるダンスビートで滑り出しからオーディエンスの度肝を抜いた。
以降はこれまでに発表してきた2枚のシングル、2枚のアルバム収録曲を畳みかけていき、志磨遼平は「今日はもう、どうなっても良いという雰囲気です! ゲロ吐くまで踊ろう!」と笑顔を弾けさせる痛快なアクトを展開。野音を“ロックンロールの神様が棲む場所”として、ご自慢のロックチューンを次々に演奏して正に祝祭のような狂乱を客席に届けていく。
千手観音のような手数で場の鼓動を支配する菅大智に、堅実なプレイが突如暴力的に振りきれていく野太い低音を鳴らし続けた山中治雄(b)。そしてレザーにサングラス、髪型はサイドバックという硬派な出で立ちで登場し、楽曲に新たなアイデンティティを与える予測不能なギターで観衆を圧倒した丸山康太(g)と、攻めの姿勢から繰り出されていくサウンドはまさしく凶暴の一言だ。
そしてアンコールでは、先に紹介した□□□の三浦康嗣がこのステージにもスペシャルゲストとして登場し、『Hippies E.P.』に収録される3曲を初披露。ステージ後方の大型ミラーボールが放射線状に光を散らせていくド派手な演出が目を引いたが、志磨遼平の生み出すメロディのキャッチー性は、“ダンスミュージックの解放”を標榜して制作されたというブランニューソングの中にあって、三浦康嗣のコーラスやキーボードと相まったことでより顕著になっていたのが印象的だった。
冒頭に記した通り、9月24日に『Hippies E.P.』をリリースする彼らだが、8月25日にはNHKホールで開催される【MUSIC JAPAN】に出演。そして翌月6日にも、大阪 泉大津フェニックスでの【OTODAMA'14 ~音泉魂~ おかげさまで10周年!】でライブを行うことが決定している。
photo by 石井 麻木
◎【ゴッドスピード・サマー・ヒッピーズ】
2014/08/17(日) at 日比谷野外大音楽堂
セットリスト:
01.ドゥー・ダー・ダムン・ディスコ(新曲)
02.誰も知らない
03.Automatic Punk
04.Lolita
05.リリー・アン
06.レモンツリー
07.Zombie
08.シネマ・シネマ・シネマ
09.We are
10.ベルエポックマン
11.フォークソングライン(ピーターパンと敗残兵)
12.トートロジー
13.ゴッホ
14.バンド・デシネ
En1.メロディ
En2.Ghost
En3.ヒッピーズ
En4.1954
En5.Trash
◎E.P.『Hippies E.P.』
2014/09/24 RELEASE
KICS-3120 1650円+税
収録曲:
01.ヒッピーズ
02.ドゥー・ダー・ダムン・ディスコ
03.Ghost
04.メロディ
05.若者たち
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