2014/04/10
キーワードは“ファンク”。
もちろん1人でもOK。でも、できることなら気の置けない相棒か、人生を支え合っていきたいパートナーと一緒か――。とにかく2人の距離をグッと縮めてくれることを約束してくれるライヴだから。
ステージの上で炸裂する強烈なファンク・マナー。鋼のようにソリッドでファンキーな漆黒のグルーヴがオーディエンスの腰を直撃する。64年にジェイムズ・ブラウンのバック・バンド=JB’sに加わって名を上げ、75年にはPファンクにも参加。その後、数々のソロ・アルバムを発表しながら、世紀を跨いでファンキー・ミュージックを牽引してきたメイシオ・パーカーが、マーサ・ハイ(ヴォーカル)やデニス・ロリンズ(トロンボーン)らをフィーチャーした7人のバンドを従え、16ビートのファンキーな演奏に乗って、ダンサブルなフレイズを吹き、歌い、踊りまくる。JBの右腕としてバンドに在籍していたときには、盛んに「メイシオ、メイシオ、吹きまくれ!」と鼓舞されながらステージにホットな空気を振りまいてきた男。もちろん、ビルボードのステージでも、シビアな黒人のショウ・ビジネスを生き抜いてきた叩き上げのメイシオは、濃密なオーラを発散しながら、極上のファンキー・タイムを体験させてくれる。一緒に観ている隣の人との距離がいつの間にかなくなっていることが実感できる、最高にハッピーな高揚感に打ちのめされるライヴなのだ。
「2%ジャズ、98%ファンキー・スタッフ」という彼の合言葉通り、サックスの艶やかな響きと、身体をダイレクトに揺さぶるリズムが怒涛の勢いで押し寄せてくる、まさに全身で受け止めるライヴ・ショウ。また、近年はヒップホップにも接近して自らの音楽をアップデートさせ、ストリート・ミュージックを追求するスタンスを再び強めているところも、71歳にしてタフなファンカーぶり。
もう、これ以上、説明はいらないだろう。メイシオのライヴこそ、今、この時代に体験すべきリアルなソウル・リヴューなのだから。
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