2014/03/28
デビュー50周年を迎えた2012年夏、ブライアン・ウィルソンを中心とした編成での来日公演も記憶に新しいビーチ・ボーイズ。今回はマイク・ラヴとブルース・ジョンストン、それにマイクの息子であるクリスチャン・ラヴを含む7人編成。ツアー初日はビルボードライブ大阪、カレンダーの日付は3月27日(木)、時計の針は午後6時30分を指している。
メンバーがステージに現れる直前、会場に流れたのはエヴァリー・ブラザーズの「夢を見るだけ(All I Have To Do Is Dream)」だった。あの美しいハーモニー、ビーチ・ボーイズへの影響は計り知れない。今年1月にこの世を去ったフィル・エヴァリーへの追悼の意味も込められていたのだろう。エヴァリーズを合図にメンバーがステージに現れ、「恋のリバイバル(Do It Again)」が始まる。ライヴのオープニング曲としてすっかり定番だ。
つい先日、3月15日に73歳の誕生日を迎えたマイク・ラヴは相変わらず健在。タンバリンを使い分けながらステージを右から左へ、左から右へと動く。かたやブルース・ジョンストンはキーボードを弾きながら「ほらほら、歌いなよ」と、客席との微笑ましいやり取りをしているのが印象的だった。ふと会場を見渡すと、世代を越えたファンが1曲1曲、演奏に合わせて大切に歌っている。誰もがソラで歌えるポップスの宝庫、それもビーチ・ボーイズの魅力のひとつだ。
緩急おりまぜたセットリストは初期の「Surfin’ Safari」、「I Get Around」、「Surfer Girl」、さらに「素敵じゃないか(Wouldn’t It Be Nice)」や「神のみぞ知る(God Only Knows)」など『Pet Sounds』からの曲も多く歌われた。アンコールを含め合計26曲。80分のステージはあっという間に時間が流れていく。
東京公演は3月28日(金)から30日(日)までの3日間、合計6公演が予定されている。
半世紀以上にわたってアメリカン・ポップスを牽引してきたビーチ・ボーイズは、いまだ健在。素敵じゃないか。
TEXT:柳本篤(citymusic)
PHOTO:宇山ケンジュ
◎公演情報
【ザ・ビーチ・ボーイズ/The Beach Boys】
ビルボードライブ大阪公演
2014年3月27日(木)
http://www.billboard-live.com/pg/shop/show/index.php?mode=detail1&event=8880&shop=2
ビルボードライブ東京公演
2014年3月28日(金)、29日(土)、30(日)
http://www.billboard-live.com/pg/shop/show/index.php?mode=detail1&event=8879&shop=1
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