2014/02/05 16:43
アヴリル・ラヴィーンが約2年ぶりのジャパン・ツアーを大阪・Zepp Namba公演を皮切りに、東京・新木場スタジオコースト、横浜・パシフィコ横浜と巡り、2月4日、ツアー4日目を東京・日本武道館で開催した。
この日、珍しく都心にも大粒の雪が降り続くほどの生憎の天候で、外からの冷気がなだれ込み、会場内も身震いしてしまうほどの寒さとなっていた。しかし、開演直前にはアヴリルを待ちわびる超満員となった会場の熱気が徐々に空気を暖めていく。そして、暗転した瞬間、湧き挙がった歓声と、無数のハート型のサイリウムが瞬く壮観な光景が目の前に広がった。ステージ上では、アヴリルの今までの軌跡をたどるようにフラッシュバックしていくオープニング映像の後、ピンスポットが和太鼓3人衆を照らしだし、迫力のパフォーマンスでオーディエンスのボルテージを上げていく。
「カ・カ・カ・カワイイ!!」の歌いだしとともに遂にアヴリルがステージ上に姿を現すと、この日一番であったであろう狂喜にも似た甲高い大歓声が会場中に轟いた。頭には大きなリボン、無数のハローキティで飾ったラブリーな衣装を身に纏い「ハローキティ」を、和太鼓を加えたバンド編成で披露。「トーキョーー!」と叫び、興奮で浮足立つ数万のオーディエンスを前に、ポップ・ロック全開で突き進んでいく「ガールフレンド」で会場に漂っていた冷気を吹き飛ばしてしまったかと思えば、これぞアヴリル・スタイルというべきか、 でかでかと“ROCKS”とプリントされたノースリーブに衣装チェンジし再登場。今まで積み重ねてきたセンセーショナルなサウンドはそのままに、独自に昇華させた新たなるアヴリル流アンセム「ロックンロール」を力強く、高らかに歌い上げた。
時折、アヴリルが小さく手を振っただけで、その方向から何倍も大きくなって返ってくる黄色い声援も、ステージ上での彼女の一つ一つの仕草、立ち振る舞いが可愛らしいのだから頷けてしまう。
中盤には、ロマンチシズム溢れる「ハッシュ・ハッシュ」、ピアノの音色とギター・リバーヴがメロウで幻想的な音世界を構築していく「レット・ミー・ゴー」、バンド・サウンドにエレクトロ音を絶妙にブレンドし、エモーショナルかつ、キャッチ―に展開させていく「マイ・ハッピー・エンディング」など、新旧のバラード・ロック・ナンバーで大人の艶やかさを魅せつけてくる。
紅白のレーザーが会場を飛び交い、スクリーンにはマリリン・マンソンの顔が残像の如くリフレインされる中、真っ黒のマントを羽織り、頭には角を付け、キュートな小悪魔スタイルに変身して放った「バッド・ガール」の、ゴリゴリのパワー・ロックでさらにステージを加速させていく。
終盤にさしかかれば「ヒー・ワズント」、「ルージング・グリップ」などの鉄板キラー・チューンを連続投下。会場にえも言われぬ陶酔感をもたらし、ラストは「スケーター・ボーイ」。ステージ上を楽しそうに駆け回り歌う姿は、デビューから10余年たった今も変わらず、自分の道を貫き続ける“ロック・ガール”に相応しいアクトであった。
余韻に浸る間もなくアンコールを要求するオーディエンスの催促に応え登場したアヴリルは、「ワット・ザ・ヘル」から「アイム・ウィズ・ユー」までを絶唱し、アンコール含め、90分という軽快で濃密な時間を大団円に導いてくれた。
今後は、本日2月5日、日本武道館、2月7日、愛知・日本ガイシホール、2月8日、大阪・インテックス大阪5号館と、巡るスケジュールになっている。
Photo:Yoshika Horita
◎【AVRIL LAVIGNE ON TOUR】
全公演 計4万5千人動員
2014年1月31日(金)大阪・ZEPP NAMBA SOLD OUT
2014年2月1日(土)東京・スタジオコースト SOLD OUT
2014年2月3日(月)神奈川・パシフィコ横浜 SOLD OUT
2014年2月4日(火)、5日(水)東京・日本武道館
2014年2月7日(金)愛知・日本ガイシホール
2014年2月8日(土)大阪・インデックス大阪SOLD OUT
info:http://www.creativeman.co.jp/artist/2014/02avril/
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