2013/12/26
ポンデロッサ・ツインズ・プラス・ワンの元ソウル・シンガー、リッキー・スパイサーが12月23日、ニューヨーク裁判所でカニエ・ウェストおよびロッカフェラ・レコード、ユニバーサル・ミュージック・グループ、アイランド・デフ・ジャム・ミュージック・グループを相手に訴訟を起こした。
スパイサーは訴状にて、パブリシティ法・第51節のニューヨーク市民権の侵害をはじめ、不当な収益、および著作権侵害容疑について、差し止め命令と損害賠償を求めている。
手を加えられてはいるものの、アルバム『イーザス』収録の「バウンド2」にて“Bound, bound / Bound to fall in love”という歌詞を歌っているスパイサーの声がサビの間中聴こえている。今回の訴訟では、同音源は彼の許可なしにサンプリングされており、シングルが成功したにもかかわらずスパイサーはまだ報酬を受け取っていないとしている。
シングル・マザーだった母親が自動車事故で精神的な障害を受けた後、オハイオ・ボーイズ・タウンの故郷で育ったスパイサーは、地元の高校で行なわれたタレント・コンテストで友人達と歌っていたところを見出された。その後、Suru Recordsのチャック・ブラウンが彼をポンデロッサ・ツインズに紹介し、「バウンド」をレコーディングした。スパイサーが12歳の時のことである。スパイサーはグラディス・ナイトやジェームス・ブラウンと共演しているものの、法廷文書によると、「全ての功績についてスパイサー氏は適正な報酬を得ていない」とされている。
彼はほどなくして音楽業界を離れたが、投獄されているポンデロッサ・ツインズ・プラス・ワンのメンバー、カークとキース・ガードナーとの交友関係は続いており、2人ともスパイサーに委任しているという。
なお、ウェストの「バウンド2」にはウィーの1977年の曲「エアロプレイン(リプライズ)」もサンプリングされており、さらにはブレンダ・リーの1959年の「スウィート・ナッシン」で繰り返される“Uh huh, honey”というフレーズも借用している。
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