2011/02/28
2008年の『ACCELERATE』で「声明」を発表したR.E.M.は15作目のアルバム『COLLAPSE INTO NOW』では狙いをぐっと広げている。
「『ACCELERATE』で、僕たちは政治声明的レコードを作った――すべてが短くて、早くて、声高という。この新作ではタイプやテンポに関係なくいい歌ならなんでも採用した」とベーシストのMIKE MILLSは言う。「僕たちがやりたいのは、いい感じの多様性を持たせることなんだ。このアルバムにはそれがある。真面目なロック・ソングもあるし、美しいスロー・ナンバーもあるし、僕たちの得意なミドルテンポのバラードもある。『COLLAPSE INTO NOW』はどんなレコードにしたっていいんだ、って気分だったよ」
3/8に発表される12曲入りのアルバムのデモ作りがスタートしたのは、2009年3月、ポートランドで。レコーディングは2010年11月に始まった。共同プロデューサーのJACKNIFE LEEと共に、ベルリン。ニューオリンズ、ナッシュビルのスタジオで作業が進められた。『ACCELERATE』と共通するものについて、MILLSは語る。「歌がほんとに必要としているものしか使わないという発想。僕たちはどんどん削ぎ落としていったけど、『ACCELERATE』ほど骨まで削ぎ落としたりはしなかった」
『COLLAPSE INTO NOW』はPEARL JAMのEDDIE VEDDERやHIDDEN CAMERASのJOEL GIBB、PEACHES、PATTI SMITH BANDのギタリスト、LENNY KAYEら多くのゲストをフィーチャーしている。SMITH自身もラストの「BLUE」に参加している。
今回、R.E.M.は新作のためのツアーを計画していない。「ふさわしくない気がするんだ。僕たちはつねにすべてに関して本能的にやって来た。そして今は、僕たちにはツアーをやる必要があるんだっていう気がしないんだ」。もしかしたら、そのせいで次のアルバムの発表が早まるかもしれない。『COLLAPSE INTO NOW』に入りきらなかった歌やアイデアがまだまだたくさん残っているからだ。
このアルバムでR.E.M.のワーナー・ブラザーズとの契約が終結するが、バンドの将来についてはまだ何も決まっていないという。「2,3ヶ月したらじっくり落ち着いてどうするか決めるつもりだよ。オプションはたくさんある。自分たちの気持ちや何がしたいのかをよく見極めなくちゃね」。
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