2013/10/16
10/10(木)ビルボードライブ大阪で、「AQUAPIT featuring Ken Ota with Special Guest RHYMESTER」の公演が行われた。金子雄太 (organ)、小沼ようすけ (guitar)、大槻KALTA英宣 (drums)の3ピースによるインストゥルメンタル・バンド、AQUAPITに、サックス奏者の太田剣、そして、スペシャルゲストとしてJapanese Hip-HopグループのRHYMESTERによるスペシャル・コラボのステージ。
舞台向かってステージ中央に鎮座するハモンドオルガン(B3)に金子雄太、その左にギターの小沼ようすけ、右にドラムの大槻KALTA英宣と、AQUAPITのメンバーが壇上に登場。今年5月にリリースされたAQUAPITの3rdアルバム『Orange(オランジュ)』に収録されている軽やかなJazz Funk ナンバー、「Locomotor」でスタート。大槻のgroove、小沼のvibes、金子からは70s' Jazz Funk Beatを感じ、一気にstageへと吸い込まれていった。
2曲目「半袖」のイントロでサックスの太田剣が登場。こちらは一曲目とは変わってベースラインが印象的な重めの楽曲。まずは手始めになのか、emotionalなサウンドにAORやFusion要素が含まれるサックスの音が、AQUAPITの演奏の中を縦横無尽に駆け巡る。それに感化されたように小沼と金子も徐々にボルテージが上がっていった。3曲目は、冒頭にソプラノサックスを用いて波の音を表現するなど、海の深さを表すような「Giant Squid」(ダイオウイカ)。
そして、ライブ中盤Special GuestのRHYMESTERがステージに!今回共演のきっかけとなったのは、2002年にリリースされたRHYMESTERのアルバム『ウワサの伴奏-And The Band Played On-』で共演した曲「プリズナー No.1,2,3」。当時はCDリリースのみで、ライブでやるのは今回初披露とプレミア感が増す。また、今年1月リリースされたメッセージ性の高い楽曲「The Choice Is Yours」は、AQUAPITのコラボでますますJazzy HipHopに仕上がった一曲となった。
本編最後は、宇多丸がしきりに「ドス黒い」と言っていた通りの重心の低めのナンバーでDJ JIN節炸裂した「Deejay Deejay」。DJがテーブルに乗ってスクラッチで盛り上げると、RHYMESTERのMummy-Dと宇多丸も「騒げ騒げ」と盛り上げ、すかさず金子も椅子に乗って演奏で応える。観客もコール&レスポンスと、一緒に体を揺らしフロアー全体が一体となった。
鳴りやまぬアンコールに応え、まずはAQUAPITが登場し、最新アルバムのタイトルチューン「Orange」を披露。続いてRHYMESTERが再登場し、明るいアップナンバーの「ゆめのしま」で幕を閉じた。
ハモンドB-3を中心とした古くて新しいサウンドでご機嫌なジャズ、ファンクなどを演奏する3ピースによるインストゥルメンタル・バンド=AQUAPIT、Sax太田剣の演奏、言葉の一つ一つに言霊を感じるMummy-Dと宇多丸のRap、DJ JinのDJ Play、それら全てがうまく調和し、協調し合い、その中で音と声が切磋琢磨し、いい意味でぶつかり合う。HIP HOPに寄せた曲や、JazzyにPOPに彩られた曲など、全て形が違うが、多方面から"音楽の楽しさ"を教えてくれた音楽史上まれにみるセッション、King Of Stageだった。
Photo:Kenju Uyama
【AQUAPIT featuring Ken Ota
with Special Guest RHYMESTER】
2013年10月10日(木)@ビルボードライブ大阪
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