2025/11/13 18:00
Answer to Remember、SMTKといった自身のプロジェクトも展開しながら、MILLENNIUM PARADE、くるり、椎名林檎、星野源など数々のアーティストのバンドメンバーとしても活躍する石若駿。国内外問わず各地を飛び回り、"日本一忙しいドラマー"ともいわれる音楽家が、徒然なるままに連載中。
みなさまこんにちは。石若駿と申します。5回目のワッツアップ通信です。
前回は、パーカッション7人編成の「moment~刻むか、刻まれるか。」について書きました。
あれから約1ヶ月、また大きな公演がたくさんございました。
9/2 "Beat Cave Session 2025" Presented by T-CASH a.k.a. 大林武司 @Blue Note Tokyo
ピアニスト/作曲家、大林武司さんとはですね、実はもうすぐ20年の付き合いになりそうです。初めて会ったのは2006年北海道グルーヴキャンプ第一期生の頃、タイガー大越先生のアンサンブルのクラスで一緒でした。お互いに10代でした。高校2年のボストン留学に行った時もお世話になったり、東京JAZZ2015にカルテット67で出演したり。そんな武司にいさんの新しいプロジェクトはフレッシュでありつつワンシーン毎に噛み締めて演奏していく濃厚な時間になりました。
9/5 James Macaulay率いるThe Ancient Highballsの南青山BAROOM公演。
こちらのバンドは、現在デジタルシングルを毎月リリース中です。Jamesのユニークなコンポジションと歌詞の世界は、演奏していていつも違う表情を感じます。メンバーは、James Macaulay(Tb)、ermhoi(Vo/Hrp)、井上銘(Gt)、加納奈実(As)、西口明宏(Ts)、佐瀬悠輔(Tp)、栗林すみれ(Pf)、Taikimen(Perc)、Marty Holoubek(Ba)。この日も盛り上がりましたね。もうすぐアルバムがリリースです。お楽しみに! YouTubeでは、バンドメンバーみんなで泊まり込みのレコーディングをしたメイキングムービーもありますのでぜひ!
9/7 Julius Rodriguez @Blue Note Tokyo
天才ジュリアスと気心知れた仲間、馬場智章、Marty Holoubekとのコラボレーションでした。2018年にトモキ・サンダースが日本に帰ってきた時に、彼は一緒に遊びに来ていて、ある日僕が下北沢 APOLLOでライブをしていると二人で遊びに来てくれました。ドラマーとして既に認知をしていましたが、ピアニストとして一曲飛び入りして、おったまげました。当日のライブは、言わずもがな凄まじい演奏でした。僕らの曲と彼の曲を演奏しました。サウンドチェックでは、ベースやドラムをプレイしてマルチプレイヤーとしての凄まじさも喰らいました……
9/12 May Inoue Tokyo Quartet@新宿PITINN
ギタリスト井上銘の毎年のピットイン3daysの初日。メンツはMarty Holoubek(Ba)、David Bryant(Pf)。この日も私たちは凄まじい演奏をしました。Martyの地元のアデレードクロウズというフットボールの試合がその日にあって、私はそのチームのユニフォームを着て演奏しました!
そして、
9/18 JAZZ NOT ONLY JAZZ Ⅱ@ 国際フォーラムでしたが、まさしくお祭りな日でした。
素晴らしいゲストのみなさまとたくさん演奏しました。一瞬一瞬忘れられないシーンがありました。またそれについてはライブが観られるような形になったときに。ひとつだけ、ジャズの新譜が出てはCDショップに通っていた中学生時代から聴き始めたロバート・グラスパー氏と、思い出の曲をリクエストさせていただき共演することができました。リハーサルの時にサウンドチェックで何気ないセッションから、曲に突入した瞬間は鳥肌が立ちました。彼の懐の深さ、居心地の良すぎるループやグルーヴの数々に、改めてジャズレジェンドの風格を体感しました。詳しくはまた何かに!
9/19&20 オーストラリアのレジェンドPaul Grabowsky 氏をお迎えして、彼の楽曲を日本にいるミュージシャンとコラボレーションするコンサート@BAROOMでした。Paulの音楽は、大学に入った頃、当時日本に住んでいてよく一緒に演奏していたAaron Choulaiに教えてもらい出会いました。Paul氏との共演は2度目でした。次々に移ろうユニークなコード進行と、なんといってもピアノの音色の美しさが感動を呼びました。大好きなアルバム、『Torrio!』や、『Tales Of Time And Space』の中からも演奏できました。1日目はベースレスで、吉本章紘(Sax)、James Macaulay(Tb)とのカルテットで、2日目の昼公演はMarty Holoubek(Eb)とのトリオ、夜公演は須川崇志(Ba)とのトリオ。Martyもオーストラリア時代はPaulのトリオに在籍していたので、息がピッタリな二人の演奏にも感動しました。須川さんとのトリオは前回共演したぶりで、次章に進めたとても良いコンサートでした。2日間とも、ゲストボーカルにパプアニューギニア出身で、近年シドニーオペラハウスでのオーケストラとのライブアルバムも素晴らしかったNgaiireさんが参加し、Paulとの新作などを演奏しました。それこそPaulの音楽に出会った時期に彼女のアルバムも聴いていたので感無量でした。
9/26 Contrapunctus 常田俊太郎×林宋其×真田将太朗×石若駿 @BLUE NOTE PLACE
気鋭の芸術家とのコラボレーションでした。Vnの俊太郎さんと画家の真田さんの企みにより実現しました。
「視覚と聴覚が交差する、美術と音楽の反転実験」
絵は完成して残るもの──そんな常識を覆し、絵が音楽のように時間とともに溶けていく。
一方で、鳴った瞬間に消えていくはずの音楽は、視覚として空間に残されていく──。
Contrapunctusは、美術と音楽という異なる芸術領域を“反転”させ、その本質を問い直す試みです。という解説があり、会場には、書かれた絵が巻き取られる装置がそびえたっていました。自分たちが出す音が絵に貢献されて繋がっている状態もあり、それらから影響受けて真田さんが描いていくこともあり、さらにはその描いていることから影響を受けて音を出すこともあり、普通のライブペインティングとは異なるような循環感! また再演を企んでいます。もっといろんな方に体験していただきたい内容でした。声かけてください!
9月はこんなライブの日々でした、合間には、リハやレコーディングやmix作業や、アイナ・ジ・エンド氏のtiny deskの収録などもありました。
読んでいただきありがとうございます! ではまた来月!
Photo9(JAZZ NOT ONLY JAZZ Ⅱ) by Yoshiharu Ota
◎リリース情報
アルバム『LIVE at ALFIE "Temporal Cubic"』
石若駿トリオ
2025/12/17 RELEASE
アルバム『TEINE』
石若駿、市野元彦、KANOA MENDENHALL
2025/12/17 RELEASE
◎公演情報
【Answer to Remember
~感謝感謝の2025!来年もまだまだよろしくワッツアップ!~】
2025年11月17日(月)大阪・梅田クラブクアトロ
開場18:30/開演19:30
2025年12月29日(月) 東京・渋谷 WWW X
開場18:30/開演19:30
【TWO DRUMS, TWO STARS】
2025年11月20日(木)東京・POLARIS tokyo
出演:石若駿、山本達久
【CRCK/LCKS 2nd Album「まにまに」release tour 2025】
2025年11月21日(金)宮城・LIVE HOUSE enn 2nd
2025年11月26日(水)大阪・Live House ANIMA
2025年11月28日(金)福岡・INSA
2025年12月4日(木)愛知・CLUB UPSET
2025年12月8日(月)東京・Spotify O-EAST
◎番組情報
WOWOW『JAZZ NOT ONLY JAZZ II』
2025年11月16日(日)21:30~放送・配信
2025年12月17日(水)20:30~放送・配信
◎配信情報
『JAZZ NOT ONLY JAZZ II』
2025年11月23日(日・祝)16:00~12月7日(日)23:59
Streaming+ ステレオ配信:3,500円
Live Extreme ハイレゾ・ステレオ配信:4,000円/ドルビーアトモス配信:4,500円
2週間限定配信
※この記事は、2025年10月1日発行のフリーペーパー『bbl MAGAZINE vol.213 12月号』内の特集を転載しております。記事はHH cross LIBRARYからもご覧いただけます。
関連記事
最新News
関連商品
アクセスランキング
1
【ビルボード 2025年 年間Top Lyricists】大森元貴が史上初となる3年連続1位 前年に続き5指標を制する(コメントあり)
2
【ビルボード 2025年 年間Artist 100】Mrs. GREEN APPLEが史上初の2連覇を達成(コメントあり)
3
【ビルボード 2025年 年間Top Albums Sales】Snow Manがミリオンを2作叩き出し、1位&2位を独占(コメントあり)
4
【ビルボード 2025年 年間Top Singles Sales】初週120万枚突破の快挙、INI『THE WINTER MAGIC』が自身初の年間首位(コメントあり)
5
<年間チャート首位記念インタビュー>Mrs. GREEN APPLEと振り返る、感謝と愛に溢れた濃厚な2025年 「ライラック」から始まった“思い出の宝庫”
インタビュー・タイムマシン







注目の画像