2025/01/15 11:45
現地時間2025年1月14日の朝、コールドプレイが、約5年前から控えめに予告していたショート・フィルムの公開を発表した。『A Film For The Future』と題されたこの44分に及ぶ映像作品は、昨年バンドにとって10年ぶりの米ビルボード・アルバム・チャート“Billboard 200”1位となったアルバム『ムーン・ミュージック』の“ビジュアル・コンパニオン”として位置付けられている。
映画は、現地時間1月22日に英ロンドンのLightroom、英マンチェスターのLightroom at Factory International at Aviva Studios、韓国ソウルのLightroom Seoulで360度上映が行われ、同日YouTubeでも配信される。3か所で行われる没入型スクリーニングでは、36フィートのスクリーンが4つの壁と床にまたがる形で映画が投影される。チケットは現在購入可能となっている。
予告編によれば、今作の制作は2024年の夏に開始された。45か国から集まった150人以上の映像アーティストに『ムーン・ミュージック』の短い音声クリップが提供され、それに基づいてビジュアルを制作するよう依頼された。この映画は、それぞれのインスピレーションに従って欲しいという指示のもと完成したもので、「ルールやガイドラインは一切設けられず、他のアーティストが作品を制作していることも知らされなかった」とプレス・リリースには記載されている。
バンドは声明で、「この作品に才能を貸してくれた素晴らしいアーティストたちに心から感謝しています」と述べ、「かれらはとても美しいものを創り上げてくれ、私たちは作品を心から誇りに思っています」とコメントしている。
予告編では、トリッピーなデジタル・コラージュ、踊るAIによるバブル・ピープル、フォトモンタージュ、ファウンド・フッテージ、自然の映像、アニメーションなど、多彩なビジュアル・スタイルが大胆に組み合わされている。
エグゼクティブ・プロデューサーのBen Morは、映画『コヤニスカッツィ』を彷彿とさせるこの映像作品を“万華鏡のようなパッチワーク・キルト、44分のマルチメディア・タペストリー”と表現している。Morは、2016年にコールドプレイとビヨンセがコラボした楽曲「Hymn For the Weekend」のミュージック・ビデオを手掛けた。「このような野心的なプロジェクトに携わり、多くの優れたアニメーターや映像作家と協力しながら、それぞれが独立して制作した作品をまとめることができたのは大変光栄なことでした。完成した映像は、ただただ驚愕とさせられるもので、コールドプレイのファンにこの作品を見てもらうのが待ちきれません」と語っている。
リリースによると、コールドプレイは2019年からファンに向けた長期的な伏線を仕込んでおり、アルバム『エヴリデイ・ライフ』のアートワークに登場した「FFTF2024」のナンバープレートが最初のヒントだったという。また、昨年7月にリリースされた『ムーン・ミュージック』のシングル「feellikeimfallinginlove」のマルチメディア・リリック・ビデオにも、このプロジェクトの一部が登場していた。
また、マイクロソフトのAI技術を使用したファン主導のリミックスも同時に公開される予定だ。AIを活用したリミックス・プロジェクトでは、マイクロソフトのCopilotとAzure AIを使用して、ユーザーごとにユニークで没入感のある体験が提供され、これにより同じ結果が再現されることはない。
コールドプレイの記録的なワールド・ツアー【Music of the Spheres】は、先週アブダビでの4公演をもって再開され、1月18日からはインド・ムンバイのDYパティル・スタジアムにて3公演が予定されている。
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