2013/08/13
8月2日、六本木・ビルボードライブ東京で伝説のロックバンド“ザ・バンド”のマルチプレイヤー、ガース・ハドソンが、妻のモード・ハドソンとともに公演を行った。今回、彼と親交の深いミュージシャンの久保田麻琴氏からライブレポートが到着。
1999年、ガース・ハドソンを録音セッションにどうしても呼ぼうと言い出したのは細野晴臣だった。「ハリーとマック」という私の20年ぶりのSSW一時復活プロジェクトCD制作中のことだ。あの狂気じみた天才とセッションというのは、重くもあり大変そうじゃないか?というのが正直な感想だった。ところがスタジオでは、ドラムのジム・ケルトナーも含み、2日間のセッションはまるで長年バンド生活をともにしたようなノリだった。翌年の私のソロプロジェクトでは盟友リヴォン・ヘルムにも参加していただいたことは思い出深い。
さてガースの誕生日に東京ライブがブックされたというニュースが入った。これは行かずにはおれまい。10年ぶりのガースは随分おじいさんっぽくなっていたが、奥さんの端正な唄のサポートもあり、とても達者な演奏ぶりだった。ザ・バンドの曲は数曲、Don't DoIt, This Wheel's on fire, Genetic MethodからChest Fever, The Weight等。オルガンやピアノのタイミングは本当にOne&Only、あまりにも独特な味わい。帰り際の客が「あのソロ、永遠に聞いていたかったな、、」と語り合うのが耳にはいった。賛成。この世ならぬ鍵盤を奏でる魔法使い健在を示す夜だった。
久保田麻琴(ミュージシャン、プロデューサー&録音エンジニア)
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