2024/05/31 18:00
全国19都市をめぐるホールツアー【いきものがかりのみなさん、こんにつあー!!2024 ~あなたと!わたしと!みんなで!歌いまSHOW!!~】の追加公演、【いきものがかりのみなさん、こんにつあー!!2024 ~あなたと!わたしと!みんなで!歌いまSHOW!!~ 横浜にじゅうまる公演】が5月25日、26日に神奈川・ぴあアリーナMMにておこなわれた。本稿では公演1日目、5月25日の模様をレポートする。
オープニング映像が流れると、バンドメンバーと吉岡聖恵(Vo.)、水野良樹(Gt. / Pf.)がステージに登場。「誰か」でライブをスタートさせる。美しいピアノの音とピュアで透き通った歌声が会場に広がったところで、「ありがとう」へ。観客一人ひとりと目を合わせるようにしゃがんだり、手を振ったりして歌う吉岡の姿が印象的だ。さらに、続く「きっと愛になる」では曲始まりからクラップが巻き起こる。「みなさん、今日は一緒に思いっきり楽しんでいきましょうね!」という吉岡の言葉で、クラップはさらに大きくなっていく。途中、水野と吉岡が場所を交換しながらステージを移動して隅々まで手を振っており、あたたかな空気が会場を包みこんでいた。
「横浜のみなさん、こんにちは。いきものがかりです!」と改めて挨拶をすると、念願のぴあアリーナMM公演を開催できたことを喜ぶ2人。今回のツアーで初めてペンライトを作ったことを受け、「作ったはいいんですけど、各会場で戸惑いの声が上っていまして。いつ点ければいいんだ、と。次の曲から点けてください。色も指定しちゃおうと思います。次の曲、青っぽい曲です」と水野が説明すると笑いが起きていく。さらに、「いつ立ったらいいんだろうと思ってませんか? 次の曲で立ってください!」と続けると、“青っぽい曲”こと「青のなかで」が始まる。青のペンライトが揺れる会場からは〈TIRARA TIRARA〉〈青の中で〉など歌声があがっていた。心が明るくなったところで「KIRA★KIRA★TRAIN」がスタートして、観客の頭上を巨大な風船が転がっていく。さらに「ときめき」「うれしくて」と続き、ハッピーな空気が広がっていった。
ペンライトが輝く会場を見て、「すごい綺麗」と笑顔をみせる吉岡と水野。ここでおもむろに水野が、上白石萌音のライブに行ったエピソードを語り出す。「上白石さんがステージ上で言うんですよ。『みなさん、ペンライトの消灯式しましょう』って」「ペンライトに上白石さんがフーッて息を吹きかけたら、バーッてペンライトが消えていくっていう。それをやりたいって思って」と水野。吉岡とふたりで観客に語りかけ、いよいよ消灯式……と思ったところで、なんと上白石本人がステージに登場。ざわつく会場をよそに、「ペンライトの消灯式、しましょう。私が合図をしたら下のスイッチをオフにしてください。3、2、1!」とスマートに消灯式を行ない、颯爽とステージを去っていった。男前すぎる登場に、しばらくざわつく会場。そんな会場に向かって、水野は「今、有名な人来たよね?」と言いつつ、「このタイミングだけじゃないよ、上白石さんが出てくるのは!」と観客の期待を高めていた。
贅沢なサプライズを経て、「久しぶりの曲をやりたいと思います」と始まったのは、2ndアルバム『ライフアルバム』収録曲の「ソプラノ」。そしてインディーズ時代の3rdアルバムに収録、メジャーデビュー後3rdシングルとしてリアレンジされた「コイスルオトメ」が続く。吉岡がステージから姿を消すと、「お気づきでしょうか。吉岡さん、着替えに行きまして。これから5分間ほど僕の漫談を聞いていただきます」と、水野ひとりのMCタイムへ。水野は客席に「10代の方~?」「20代の方~?」と年代別に呼びかけていく。
そんな中、吉岡が戻ってくると、再びライブがスタート。「次の曲は皆さんにも口ずさんでもらうと思います」と、吉岡のお手本のもと声出しの練習をし、そのまま「笑顔」へ。いきものがかりのふたりと会場全体で歌い、ピースフルな空気になったところで「YELL」が飛び出す。思わず聴き入っていると、「今私はですね、皆さんのペンライトに魔法をかけました」と水野。電源をいれるように促し、「この魔法は、電源を入れていないと解けちゃう魔法。電源を入れっぱなしにしておいてもらっていいですか」と語り、「月とあたしと冷蔵庫」を披露していく。ペンライトが一斉にオレンジの光を灯すと、「おぉ~」という歓声が。しみじみと歌声に耳を傾けていると、空気が一変。スクリーンに謎の生命体=あばれる君が映し出される。さらに、いきものがかりのライブでは史上初となるダンサーもステージに上がり、5月22日にリリースされたばかりの新曲「運命ちゃん」で大盛り上がり。さらに「気まぐれロマンティック」では紙吹雪、「じょいふる」では銀テープが会場を舞う。客席も一緒に歌い、ペンライトを振ってふたりと一緒に楽しんでいる姿が印象的だった。そしてダンサーがステージを去ると、ブルーの照明に切り替わり「ブルーバード」へ。後半パートを一気に駆け抜けた。
バンドメンバー紹介を経て、「初めての会場(ぴあアリーナMM)でやらせてもらって、自分がいちばん楽しんじゃった。新しいチャレンジをさせてもらって、そこにみんなが一緒にいてくれることを本当に嬉しく思っています。これからもよろしくね」(吉岡)、「コロナもあった中で、目の前にお客さんがいて、手を挙げてくださって、ペンライトを振って声を上げてくれているということを、ずっと感じながらツアーをやってこられました。今日も本当に幸せです」(水野)とそれぞれ挨拶。「この曲が初めて流れたのも、すぐ近くのランドマークタワーにあるFm yokohama。そこから、僕らのメジャーデビューからのストーリーが始まりました。その“始まりの歌”を最後にお送りしたいと思います」と語って、ラストはメジャーデビュー曲「SAKURA」を披露。ピンク色のペンライトが桜のようで、会場全体で楽曲の世界観を作り上げていった。
アンコールでは、まず水野のピアノ伴奏のみで「風が吹いている」を会場一体となって大合唱。いきものがかりとファンの絆が垣間見えた。一体感が出たところで、再び上白石が登場。写真撮影をし、彼女を交えた3人でMCを展開していく。すると上白石から「(水野が話していた)ペンライトに息を吹きかける、私、それやってないんです」とまさかの言葉が。慌てる水野に、「やっぱり思い出って美しくなるんですね……」と上白石。その言葉に大きな拍手が送られていた。ここで、2月にリリースされた“新解釈コラボレーションアルバム”『いきものがかりmeets』にも収録されている、「帰りたくなったよ」をオリジナルバージョンにて披露。吉岡と上白石の美しいハーモニーが会場中に響き渡っていた。そして最後は「○」。いきものがかりらしいあたたかくも綺麗な音楽を奏でると、吉岡も水野も清々しい笑顔でステージを降りていった。
Text by 高橋梓
Photo by 岸田哲平 / 深野輝美
◎公演情報
【いきものがかりのみなさん、こんにつあー!!2024 ~あなたと!わたしと!みんなで!歌いまSHOW!!~ 横浜にじゅうまる公演】
2024年5月25日(土) 神奈川・ぴあアリーナMM
関連記事
最新News
関連商品
アクセスランキング
インタビュー・タイムマシン
注目の画像