現地時間2024年5月19日、3時間にわたる『アメリカン・アイドル』シーズン22のフィナーレで、ケイティ・ペリーが歌い、テーブルに飛び上がり、ピザを投げたりしながら同オーディション番組での7年間の活動に華々しく幕を下ろした。

　このエピソードは、表向きは今年の勝者となったアビ・カーターを称えることが目的で、実際にそうであったものの、今年初めにシリーズを去ることを発表したケイティの有終の美を飾る夜でもあった。彼女は2018年に番組がABCに移って以来、ライオネル・リッチーやルーク・ブライアンと共に審査員を務めてきた。

　ケイティの何にでも挑戦する姿勢の証として、このエピソードの中盤では彼女のしばしば荒唐無稽な出番のハイライトを集めた名場面集が流された。初期の頃にルークに脅かされたり、彼の農場を訪れてトウモロコシの科学を教わったり、出場者たちと一緒に泣いたり、どんどん奇抜になっていく衣装を披露したり、仲間たちからアイスクリームを顔に塗りたくられたりしていた彼女は、最後の1時間を楽しそうに、そしてさまざまな感情が込み上げている様子で過ごしていた。

　最終投票が読み上げられる直前に、39歳のケイティは最後にもう一度ステージに上がり、自身の2020年のアルバム『スマイル』から「What Makes a Woman」をファイナリストのジャック・ブロッカーとともに披露した。最初はメタリックなビスチェのようなものを着て座っていたが、ジャックがセカンド・バースを歌い始めるとケイティが上昇し始め、彼女が審査員を務めていた期間中に番組に登場した出場者たちの顔が貼られた巨大なスカートが姿を現した。周りに紙の蝶が降り注ぐ中、ステージの上に高く舞い上がった彼女のドレスは、自身の『アメリカン・アイドル』時代を優しく抱擁するような完璧なイメージとなった。

　彼女は手でハートを作りながら、「143、愛してる」と言った。番組の後半には、ピザを頬張るケイティの前で、TOP12の女性たちが「Teenage Dream」、「Dark Horse」、「California Gurls」といったペリーの曲をメドレーで披露した。パフォーマンスが終了するタイミングでケイティは突然立ち上がり、審査員席の机の上に登ると、ルークにビーチボールを浴びせられながら腕を曲げてポーズを取っていた。

　シーズン22の授賞式後、番組の終了時間が刻々と近づく中で勝者のアビ・カーターがビリー・アイリッシュの【アカデミー賞】受賞曲 「What Was I Made For?」を歌う傍でケイティは涙を流し、リッチーが紙吹雪が降り注ぐ中、彼女と最後に長い抱擁を交わした。

　『アメリカン・アイドル』はシーズン23へと続くが、報道時点ではケイティの後任はまだ発表されていない。