2013/07/12
カニエ・ウェストへの敬意を示して戦略的にリリース日をずらす、というプロモーションを避けてあえて同日に発売日を変更した、J.コール。正々堂々と尊敬するアーティストと対決したいという思いから、発売週は僅差でカニエに首位を譲ったものの、3週目にして遂にNo.1に到達した。これで、デビュー作『コール・ワールド:ザ・サイドライン・ストーリー』(2011年)に続く連続首位獲得、セールス枚数は前作の70万枚に間もなく並ぶ大ヒットに至っている。そのカニエ・ウェストの『イーザス』が3位に停滞し、先週首位デビューしたワーレイの『ザ・ギフテッド』が2位に後退。今週もTOP3はラップ勢が独占するという結果になった。
イマジン・ドラゴンズの『ナイト・ヴィジョンズ』が、先週の8位から4位にアップ。シングル「レディオアクティブ」(今週4位)のヒットを受けて再浮上した。「レディオアクティブ」は今週で44週目、『ナイト・ヴィジョンズ』は43週目にして、再び4位まで上昇するという快挙を成し遂げた。同アルバムは、7月17日に日本でリリースされ、今年のサマー・ソニックへの出演も決定した。イマジン・ドラゴンズと共に、ロングヒットを記録しているフロリダ・ジョージア・ラインの「クルーズ」(今週5位)を収録したアルバム『ヒアズ・トゥ・ザ・グッド・タイムス』も、先週の6位から5位へ、カントリーチャートでは首位を独走している。
6位に初登場したのは、R&Bシンガーのジョー。今年で20周年を迎えるベテラン・シンガーの9作目となるスタジオ・アルバム『ダブルバック:エヴォリューション・オブ・R&B』が、自身5作連続となるTOP10入りを果たした。3万枚を売上げ、最高位8位をマークした2011年の前作『グッド・バッド・セクシー』の初週3万3000枚と同等のセールスを獲得した。
今週TOP10デビューを果たしたのはジョーの新作のみで、以下7位にはダフト・パンク、8位にマックルモア&ライアン・ルイスの『ヘイスト』、9位にブルーノ・マーズの『アンオーソドックス・ジュークボックス』が圏外から再びTOP10入りを果たした。春から続いた新作ラッシュが一旦落ち着き、シングルがヒットしているアーティストのアルバムが再浮上したといったところだろう。
12位にランクイン中のジャスティン・ティンバーレイクの『20/20 エクスペリエンス』は、ニールセン・サウンドスキャンによる2013年上半期のランキングで最も売れたアルバムとして発表された。2位にランクインしたブルーノ・マーズの『アンオーソドックス・ジュークボックス』と100万枚近い差をつけて、唯一200万枚を超えたアルバムとなっている。
16位には、オハイオ州出身のロックバンド、リライアントKの新作がランクイン。7作目のスタジオアルバム『コラプシブル・ラング』は、前作の15位には届かなかったものの、これで4作連続のTOP20位入りを果たした。エレクトロニック界の注目株、プリティ・ライツの新作『ア・カラー・マップ・オブ・ザ・サン』は24位に初登場。iTunesチャートでは10位と好発進で、2006年のデビューから最も高い順位でのデビューとなった。
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