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2024/03/30

<わたしたちと音楽 Vol.35>kiki vivi lilyが語る、ノイズを排除して自分が思う良い音楽を作り続けること

 【ビルボード・ウィメン・イン・ミュージック】(WIM)の日本版実施に伴い展開されている、独自の観点から“音楽業界における女性”にフォーカスしたインタビュー連載『わたしたちと音楽』。Vol.35となる今回は、シンガーソングライターのkiki vivi lilyが登場した。

 松任谷由実のドキュメンタリー番組がきっかけで、曲を作るようになったと話す彼女が本格的に音楽活動をスタートしたのは20代中盤。当時を振り返ると、“女性アーティストであること”を意識することが多かったそうだ。「“けっこう年齢いってるからね”というような言われ方をすることもあって。スタッフの人から直接言われたり、人伝てにそう言われているのを聞かされたり……そのたびに悲しかったけれど、だからこそ年齢や容姿でジャッジしてくるタイプの権威性のある人には近付かないようにして、同年代のアーティストたちと一緒に曲を作ってきました」と述べた。

 「私はどれだけカッコいい音楽が作れるかにフォーカスして活動をしているのに、表層だけしか見てもらえていない気がしてしまって。その当時は見て見ぬふりをしてやり過ごしてきたんですけれど、自分にいつか影響力がついたら、同じような思いをしている人のために何か発信したい」と思ってきたと胸の内を明かした。

 さらに、長く活動を続けるために気をつけているのは、“自分を安売りしない”ことだと話すと、「自分が長く聴いていたいと思う曲を作るアーティストは、良い音楽を作るために地に足をつけて活動をしている人たち。自分が思う良い音楽を着実に作り続けることが大切なのだと信じて私も活動をしています」と説明した。

 インタビュー全文と本人がセレクトしたプレイリストは特集ページにて公開中だ。また、【ビルボード・ジャパン・ウィメン・イン・ミュージック】の特設サイトでは、これまでのインタビューやプレイリストなどをまとめて見ることができる。

 2007年からアメリカで開催されている【ビルボード・ウィメン・イン・ミュージック】は、音楽業界に貢献した女性を表彰するアワードで、2023年版は3月に実施された。日本では、インタビューやライブ、トークイベントといった複数のコンテンツから成るプロジェクトとして2022年秋にローンチした。

Photo:Megumi Omori

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