2023/09/14
世界でヒットしている日本の楽曲をランキング化した “Global Japan Songs Excl. Japan”。初回となる今週は、YOASOBI「アイドル」が首位を獲得した(集計期間:2023年9月1日~9月7日)。
「アイドル」は、TVアニメ『【推しの子】』のオープニング・テーマに起用された楽曲。2023年4月12日にリリースされ、5月26日には英語バージョンがリリースされた。アニメのヒットやTikTokでのリアルアイドルによるダンスチャレンジが楽曲の拡散を後押しし、今週のオーディオとビデオを合算したストリーミング数は608万回を記録した。
続いてimase「NIGHT DANCER」は、ビデオ・ストリーミングがポイントを牽引し2位に。同曲は昨年TikTokで注目を集めた楽曲で、他にも藤井 風「死ぬのがいいわ」(4位)、椎名もた「少女A」(8位)、松原みき「真夜中のドア~stay with me」(10位)などのTikTok発ヒットが上位に名を連ねた。
そして、9月1日に配信がスタートしたばかりのKing Gnu「SPECIALZ」が早くもトップ3入り。同曲はTVアニメ『呪術廻戦』第2期「渋谷事変」のオープニング・テーマに起用されており、同アニメからはキタニタツヤ「青のすみか」(5位)、Eve「廻廻奇譚」(13位)がチャートインしている。『呪術廻戦』以外にも、TVアニメ『チェンソーマン』オープニング・テーマの米津玄師「KICK BACK」(6位)、TVアニメ『鬼滅の刃』オープニング・テーマのLiSA「紅蓮華」(16位)など、トップ20中8曲がアニメタイアップとなった。
TikTok発ヒットやアニメタイアップが上位を占めるなか、頭角を現してきたのがXGだ。9位にチャートインした最新曲「NEW DANCE」は、合算ストリーミング数299万回を記録。さらに「LEFT RIGHT」(12位)、「GRL GVNG」(18位)、「SHOOTING STAR」(19位)とトップ20に計4曲がチャートインしている。今週のダンスボーカルグループのトップ20入りはXGのみで、同ジャンルはまだまだ伸びしろがあると言えるだろう。
◎Global Japan Songs Excl. Japan トップ10
1位「アイドル」YOASOBI
2位「NIGHT DANCER」imase
3位「SPECIALZ」King Gnu
4位「死ぬのがいいわ」藤井 風
5位「青のすみか」キタニタツヤ
6位「KICK BACK」米津玄師
7位「夜に駆ける」YOASOBI
8位「少女A」椎名もた
9位「NEW DANCE」XG
10位「真夜中のドア~stay with me」松原みき
また今週より、各国における日本の楽曲チャート“Japan Songs”もスタート。韓国、シンガポール、インド、フランス、イギリスの5か国がローンチされた。
まず韓国は、グローバルから1位と2位が入れ替わりimase「NIGHT DANCER」が首位に躍り出た。同曲はTikTokでのヒットを経てJ-POPとして初めて韓国Melonチャートのトップ100にチャートイン。今年4月には現地で初のショーケースを開催、5月にはKorean Ver.をリリースするなど、着実にリスナーを増やしてきた。本チャートは日本のヒットチャートとの類似性が高く、優里「ベテルギウス」(3位)、あいみょん「マリーゴールド」(10位)、『ユイカ』「好きだから。」(18位)など、歌に比重を置いた楽曲や心情・情景描写が豊かな楽曲が並んだ。
◎Japan Songs (South Korea(韓国)) トップ10
1位「NIGHT DANCER」imase
2位「アイドル」YOASOBI
3位「ベテルギウス」優里
4位「愛を伝えたいだとか」あいみょん
5位「Lemon」米津玄師
6位「夜に駆ける」YOASOBI
7位「LADY」米津玄師
8位「SPECIALZ」King Gnu
9位「KICK BACK」米津玄師
10位「マリーゴールド」あいみょん
シンガポールは最もグローバルのラインナップに近く、トップ20中15曲が被っている。グローバルのトップ20に入っていない楽曲はYOASOBI「群青」(10位)、「たぶん」(12位)、祝福(14位)、宇多田ヒカル「First Love」(17位)、なとり「Overdose」(20位)の5曲。YOASOBIはトップ20に計6曲がチャートインしており、現地ファンの多さがうかがえる。またグローバル同様、XGも計4曲がトップ20入りしている。
◎Japan Songs (Singapore(シンガポール)) トップ10
1位「アイドル」YOASOBI
2位「SPECIALZ」King Gnu
3位「NIGHT DANCER」imase
4位「死ぬのがいいわ」藤井 風
5位「青のすみか」キタニタツヤ
6位「夜に駆ける」YOASOBI
7位「NEW DANCE」XG
8位「LEFT RIGHT」XG
9位「怪物」YOASOBI
10位「群青」YOASOBI
インドは、昨年TikTokをきっかけにグローバルヒットとなった藤井 風「死ぬのがいいわ」が首位を獲得。また2位には、今年4月より現地で公開が始まった映画『すずめの戸締まり』の主題歌であるRADWIMPS「すずめ (feat. 十明)」がチャートインした。さらに、アジア圏のヒップホップ・アーティストの間で本楽曲のビートを使ったフリースタイルが流行したTERIYAKI BOYZ「TOKYO DRIFT(FAST & FURIOUS) 」(4位)、キャッチーなフックが印象的な有華「Baby you」(6位)など、上位は一際ジャンルレスなラインナップとなった。
◎Japan Songs (India(インド)) トップ10
1位「死ぬのがいいわ」藤井 風
2位「すずめ(feat. 十明)」RADWIMPS
3位「NIGHT DANCER」imase
4位「TOKYO DRIFT(FAST & FURIOUS) 」TERIYAKI BOYZ
5位「アイドル」YOASOBI
6位「Baby you」有華
7位「夜に駆ける」YOASOBI
8位「SPECIALZ」King Gnu
9位「少女A」椎名もた
10位「真夜中のドア~stay with me」松原みき
フランスは早くもKing Gnu「SPECIALZ」が首位に輝いた。フランスは5か国のうち最もアニメタイアップが多く、トップ20中12曲がアニメに関する楽曲である。またKANA-BOON「シルエット」(13位)、久石譲「人生のメリーゴーランド」(19位)、いきものがかり「ブルーバード」(20位)など、2010年代以前にリリースされた楽曲が多数チャートインしているのも特徴的だ。
◎Japan Songs (France(フランス)) トップ10
1位「SPECIALZ」King Gnu
2位「アイドル」YOASOBI
3位「青のすみか」キタニタツヤ
4位「KICK BACK」米津玄師
5位「すずめ(feat. 十明)」RADWIMPS
6位「真夜中のドア~stay with me」松原みき
7位「少女A」椎名もた
8位「死ぬのがいいわ」藤井 風
9位「NIGHT DANCER」imase
10位「夜に駆ける」YOASOBI
フランスと同じく、イギリスもKing Gnu「SPECIALZ」が初登場首位をマーク。トップ10はグローバルとほぼ同じ顔ぶれだが、トップ10以降を見てみるとSiM「The Rumbling」(15位)、TK from 凛として時雨「unravel」(16位)、MAN WITH A MISSION×milet「絆ノ奇跡」(20位)など、アニメソングの中でも激しいサウンドの楽曲が目立った。
◎Japan Songs (UK(英国)) トップ10
1位「SPECIALZ」King Gnu
2位「KICK BACK」米津玄師
3位「アイドル」YOASOBI
4位「青のすみか」キタニタツヤ
5位「死ぬのがいいわ」藤井 風
6位「少女A」椎名もた
7位「NIGHT DANCER」imase
8位「TOKYO DRIFT(FAST & FURIOUS)」TERIYAKI BOYZ
9位「夜に駆ける」YOASOBI
10位「真夜中のドア~stay with me」松原みき
今後もビルボードジャパンでは、毎週木曜午後にこれら新チャートを公表し、グローバルにおける日本の楽曲の状況についてウォッチを続けていく。
〈Global Japan Songs Excl. Japan〉
日本の楽曲を対象に、Luminate Data LLCが集計した、日本を除く(excluding)世界200以上の国々における主要デジタル・プラットフォームの定額課金型(サブスクリプション)と広告支援型の公式ストリーミング、ダウンロードにそれぞれ比重をつけて算出し、ランク付けしたチャート。
〈Japan Songs(国別チャート)〉
日本の楽曲を対象に、Luminate Data LLCが集計した上記データに、各国独自の比重をつけて算出し、ランク付けしたチャート。現在ローンチしているのは韓国、シンガポール、インド、フランス、イギリスの5か国で、順次追加予定。
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