2023/09/04
米オクラホマ州出身のカントリー・シンガー=ザック・ブライアンの新作『ザック・ブライアン』が1位に初登場した、今週の米ビルボード・アルバム・チャート。
セルフ・タイトルを冠した本作『ザック・ブライアン』は、昨年5月に発表した前作『アメリカン・ハートブレイク』(メジャー・デビュー作品)から約1年ぶり、4枚目のスタジオ・アルバムで、同チャートでは2022年6月4日付で最高5位を記録した『アメリカン・ハートブレイク』に続く2作目のTOP10入り、そして自身初の首位を獲得した。
8月25日にリリースされた『ザック・ブライアン』は、今週の集計期間中(2023年8月25日~8月31日)にアルバム・ストリーミングが181,000、アルバム・セールスが17,000、トラックによるユニットは2,000をそれぞれ記録して、累計200,000ユニットを獲得した。週間ストリーミングは、全16曲で2億3,309万回を記録している。
なお、CDとアナログ盤は来月10月13日にリリースが予定されていて、現時点ではデジタル・ダウンロードのみ購入可能となっている。
本作『ザック・ブライアン』は、カントリーとロックを融合した作品で、ロック・アルバムとしてカテゴライズすると、2022年4月16日付でNo.1デビューしたレッド・ホット・チリ・ペッパーズの『アンリミテッド・ラヴ』以来、約1年5か月ぶりの首位獲得作品となる(ロック・アルバムの定義はロック・アルバム・チャートにランクインした作品とする)。
ロック・アルバムとしては2019年9月19日付で270,000ユニットを記録したトゥールの『フィア・イノキュラム』以来、過去4年間での最大週間ユニットを更新し、週間ストリーミング(2億3,309万回)はロック・アルバムとしての過去最高記録を打ち出した。
カントリー・アルバムとしては、モーガン・ウォレンの『ワン・シング・アット・ア・タイム』、テイラー・スウィフトの『スピーク・ナウ(テイラーズ・ヴァージョン)』に続く今年3作目の首位獲得で、初週のストリーミング数はカントリー・アルバムとして史上5番目に高い記録を更新した(カントリー・アルバムの定義はカントリー・アルバム・チャートにランクインした作品とする)。
ロック・アルバムとカントリー・アルバムの両チャートにランクインしたアーティストは珍しく、過去にはジェリー・ロール、ハーディ、ロバート・プラント、アリソン・クラウスなどがいるが、Billboard 200で首位を獲得した作品は近年ない。
新作『ザック・ブライアン』のリリース効果もあり、前作『アメリカン・ハートブレイク』は最新のチャートで16位から14位に上昇。Billboard 200では初登場から67週連続でTOP40にランクインし続けていて、ストリーミング・チャートでは初登場から3週を除くすべての週でTOP20入りを果たし、アメリカでは通算26億回のストリーミングを記録した。
前作『アメリカン・ハートブレイク』から輩出したシングル「サムシング・イン・ザ・オレンジ」は、今年の1月21日付で最高10位を記録して自身初のTOP10入りを果たし、カントリー・ソング・チャートとロック&オルタナティブ・ソング・チャートでは1位を獲得。また、ストリーミング・ソング・チャートでも初のTOP3入りを果たしている。
初登場の8月12日付から9月2日付まで4週連続で首位を獲得したトラヴィス・スコットの『ユートピア』は、『ザック・ブライアン』の登場により今週2位にダウン。週間ユニットも44%減少の91,000に急落した。
モーガン・ウォレンの『ワン・シング・アット・ア・タイム』も2位から3位に順位を下げたが、週間ユニットは83,000(8%減少)で安定している。テイラー・スウィフトの『ミッドナイツ』は先週の5位から4位に上昇したが、ユニット数は8%減少の49,000に下降した。
シザの『SOS』は、8月25日に収録曲「スヌーズ」のミュージック・ビデオが公開されたことでポイントが上昇し、前週から15%増加の48,000ユニットを獲得して11位から5位にTOP10復帰した。
TOP5以下、映画『バービー』のサウンドトラック『バービー・ザ・アルバム』(48,000ユニット / 14%減少)が4位から6位にダウンして、ペソ・プルマの『Génesis』(43,000ユニット / 3%減少)は9位から7位に上昇。テイラー・スウィフトの『ラヴァー』(43,000ユニット / 8%減少)は先週に続き8位をキープして、『スピーク・ナウ(テイラーズ・ヴァージョン)』(41,000ユニット / 14%減少)は7位から9位にダウンした。10位は、先週に続きモーガン・ウォレンの『デンジャラス:ザ・ダブル・アルバム』(40,000ユニット / 5%減少)が同位にランクインしている。
Text: 本家 一成
※関連リンク先の米ビルボード・チャートは9月8日以降掲載予定となります。
◎【Billboard 200】トップ10
1位『ザック・ブライアン』ザック・ブライアン
2位『ユートピア』トラヴィス・スコット
3位『ワン・シング・アット・ア・タイム』モーガン・ウォレン
4位『ミッドナイツ』テイラー・スウィフト
5位『SOS』シザ
6位『バービー・ザ・アルバム』サウンドトラック
7位『Génesis』ペソ・プルマ
8位『ラヴァー』テイラー・スウィフト
9位『スピーク・ナウ(テイラーズ・ヴァージョン)』テイラー・スウィフト
10位『デンジャラス:ザ・ダブル・アルバム』モーガン・ウォレン
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