2023/05/23
現地時間2023年5月19日から21日にかけて米ニューヨークで開催された、ジュリエンズ・オークションズの“MUSIC ICONS 2023”競売で、故カート・コバーンの思い出の品が高値で取引された。ニルヴァーナのメンバー3人(カート、デイヴ・グロール、クリス・ノヴォセリック)のサイン入りフェンダー・ストラトキャスターは、カートによって粉々に砕かれていたが、再び組み立てられたもので、6万ドル(約830万円)で出品され、約60万ドル(596,900ドル、約8,270万円)で落札された。
ジュリエンズ・オークションズによると、この楽器はニルヴァーナのアルバム『ネヴァーマインド』時代にカートがステージ上で叩き割ったもので、その後復元されたが演奏不可能だった。このギターには、3人のサインのほか、友人だったスクリーミング・ツリーズのシンガー、マーク・ラネガンへのカートからのメッセージ、「Hell-o mark! Love, Your Pal, Kurdt Kobain/ Washed up rockstar.(ようマーク!愛を込めて、友人のKurdt Kobain/終わってるロックスター) 」と書かれてある。
黒と白のギターのネックプレートには、カートの想像上の幼なじみにちなんで“Boddah Lives(ボッダは生きている)”と彫られており、“Abort Christ(キリストを中絶せよ)” と手書きされた黒いハードケースに入っている。説明文によると、カートは1992年秋、【ネヴァーマインド・ツアー】の北米公演中に、この壊れたギターをラネガンに渡したという。オークションハウスはその状態について、“破壊され組み立て直されている”、そして“壊れたネックのほかにもボディ背面下部の木材が大きく欠損しているなど、使用や酷使の跡やしるしが多く見られる”と明記している。
オークションに出品された高値のニルヴァーナのアイテムはこれだけではない。1991年11月に発売され、大ブレイクのきっかけとなったヒット曲「スメルズ・ライク・ティーン・スピリット」を、バンドが同年4月17日に初めてライブで披露した米ワシントン州シアトルのOKホテル公演の手書きセットリストが、50,800ドル(約700万円)で落札されている。
昨年5月には、ニルヴァーナが1991年に発表した「スメルズ・ライク・ティーン・スピリット」のミュージック・ビデオで、カートが演奏していた象徴的な1969年製フェンダー・ムスタングが450万ドル(約6億2,350万円)で落札された。
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