2023/02/02
現地時間2023年2月1日に今年の【ロックの殿堂】入り候補者が発表された。
2023年の殿堂入り候補者は、アート・ロックの鬼才ケイト・ブッシュ、ルーツ系ヒットメーカーのシェリル・クロウ、ヒップホップの革新者ミッシー・エリオット、メタル・レジェンドのアイアン・メイデン、ポスト・パンクからダンス・ロックに転じたパイオニアのジョイ・ディヴィジョン/ニュー・オーダー、エキセントリックなポップ・アイコンのシンディ・ローパー、ポップ界の巨人だった故ジョージ・マイケル、カントリー・ミュージックの大御所ウィリー・ネルソン、ラップ・メタルの旗手レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン、グランジの先駆者サウンドガーデン、ソウル・ボーカル・グループ代表格のスピナーズ、オルタナ・ヒップホップの創始者ア・トライブ・コールド・クエスト、ガレージ・ブルースを復活させたザ・ホワイト・ストライプス、そして辛口のシンガー・ソングライターの故ウォーレン・ジヴォンだ。
このうち、初めてノミネートされたのはザ・ホワイト・ストライプス、ミッシー・エリオット、ジョイ・ディヴィジョン/ニュー・オーダー、シンディ・ローパー、ジョージ・マイケル、ウィリー・ネルソン、ウォーレン・ジヴォンで、さらにザ・ホワイト・ストライプスとミッシー・エリオットはノミネートされる資格を取得した初年度に候補者となった。
【ロックの殿堂】にノミネートされるためには、アーティストの最初の商業的リリースが、ノミネート年の少なくとも25年前に発表されている必要がある。ミッシーのデビュー作『Supa Dupa Fly』は1997年、ザ・ホワイト・ストライプスの1stシングルは1998年にリリースされているという不一致については、最近になって【ロックの殿堂】の指名委員会が、会合を前年ではなく殿堂入りが決まる年に開くようになったことが関係している。つまり2023年は、初リリースが1997年や1998年のアーティストにとって、ある種の“埋め合わせの年”となった。今後【ロックの殿堂】のノミネートに際しては、殿堂入り年から25を引いて適格性を判断することができる。
また、ジョイ・ディヴィジョンとニュー・オーダーという2つのバンドが同時にエントリーされていることに関しては前例がある。1997年にパーラメント/ファンカデリック、1997年に(ヤング・)ラスカルズ、2012年にスモール・フェイセス/フェイセズがまとめて殿堂入りしたことがある。ジョイ・ディヴィジョンは、1976年から1980年にかけてパンクがポスト・パンクへと進化を遂げる手助けした英ロック・バンドで、1980年初頭にリード・ボーカルの故イアン・カーティスが自殺したあと、残ったメンバーのバーナード・サムナー、ピーター・フック、スティーヴン・モリスがニュー・オーダーとして、キーボーディストのジリアン・ギルバートを加えてダンス・ロックやオルタナティブ・ダンス・ミュージックへのひな形を築いた。
殿堂入りは5月に発表され、今秋に式典が行われる。ファン投票によって選ばれた上位5組は、【ロックの殿堂】の国際投票組織からの投票と合わせて集計され、2023年の殿堂入りアーティストが決定される。一般投票は4月28日まで毎日可能で、公式サイトでオンライン投票、または米クリーブランドの殿堂博物館で直接投票することができる。
ロックンロールの殿堂財団のチェアマンであるジョン・サイクスは、「この注目すべき候補者のリストは、【ロックの殿堂】が称え、祝福する多様なアーティストと音楽を反映しています。これらのアーティストは、何世代にもわたって衝撃を与え、彼らの足跡をたどる無数の人々に影響を与えた独自のサウンドを作り出してきました」とコメントしている。
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