2023/01/01
ロッキング・オン・ジャパン主催の日本最大の年越し音楽フェスティバル【COUNTDOWN JAPAN 22/23】(以下、CDJ)が、2022年12月28日~31日の4日間、千葉・幕張メッセにて開催された。出演アーティストは総勢120組、総来場者数は12万人を動員した。
開催中止となった【CDJ 20/21】、<EARTH STAGE>の1ステージのみでの開催となった【CDJ 21/22】を経て、今年は3年ぶりに年越しライブが実現。さらに<GALAXY STAGE>と<COSMO STAGE>も復活し、従来の【CDJ】らしい賑わいが戻ってきた。今回ビルボードジャパンでは、3日目となる12月30日の公演に潜入。本記事では【CDJ】初出演のアーティストを中心にピックアップしていく。
<GALAXY STAGE>の3番手に登場した&TEAMは、12月7日にリリースしたデビューEP『First Howling : ME』より「The Final Countdown (&TEAM ver.)」で幕開け。複雑なフォーメーションのダンスでダイナミックに魅せると、客席からは興奮交じりの歓声が沸き上がる。ライブ初披露の「バズ恋 (BUZZ LOVE)」では、グループのスローガンが描かれたタオルを回したり、タオルを繋げてハートマークを作ったり、メンバーの楽しそうな様子が印象的。続く「Melody (&TEAM ver.)」では、MC時に全員で練習した振り付けもばっちり決まり、オーディエンスとハッピーな一体感を共有した。現時点では「Under the skin」に代表されるエモーショナルなパフォーマンスがグループの持ち味のように思えたが、彼らはまだデビューして一か月も経っていない。「(みなさんと)2023年は音楽を一緒に楽しめる関係になりたい」(JO)という抱負の通り、さらに表現の幅を広げた&TEAMが【CDJ】に再登場することを期待したい。
15:00過ぎの<COSMO STAGE>には、次世代ガールズバンドプロジェクト「BanG Dream!」プロジェクトよりRoseliaが登場。【CDJ 20/21】に初出演予定だった彼女たちの満を持してのオンステージともあり、会場には多くのオーディエンスが詰めかけた。リハーサルの時点ですでにフロアは温まりきっており、自己紹介代わりのオープニング・ナンバー「ROZEN HORIZON」からバンドもオーディエンスもエンジン全開。ワンマンライブのような盛り上がりを見せる。「次の曲は、私たちをここまで導いてくれた大切な曲です」と披露された「Song I am.」では、相羽あいな(Vo./湊友希那役)の凛としてパワフルな歌声が炸裂。メンバー5人の熱いパフォーマンスに呼応するよう、色とりどりのペンライトが力強くリズムを刻む。MCで櫻川めぐ(Dr./宇田川あこ役)は「これがフェスの盛り上がりなんだね!」と興奮気味に語っていたが、バンドにとってもこの日のステージは特別なものとなったに違いない。
続いて、DISH//が【CDJ】初出演にして<EARTH STAGE>にオンステージ。彼らも【CDJ 20/21】に初出演予定だったアーティストの一組だ。「2年前のリベンジをしに来ました。よろしく」〈北村匠海(Vo./Gt.)〉と頼もしく宣言し、序盤はアッパーなナンバーを連投。北村のケレン味のない歌唱は、楽曲の持つメッセージをまっすぐにオーディエンスへ届けていく。ワウギターとスクラッチ音が耳を引く「Loop.」でいったんクールダウンさせた後は、ダンスビートでぶち上げる後半パートに突入。「JUMPer」では橘柊生(DJ/Key.)がハンドマイクに持ち替え、北村とそれぞれ左右の花道に出て会場の隅々のオーディエンスまでアピールをした。ラストソングは、2年前のセットリストでも最後に披露予定だった「猫」。さまざまな雰囲気の楽曲を繰り広げながら、バンドの真摯な魅力を伝えきった40分間だった。
初回の【CDJ03/04】にも出演していたASIAN KUNG-FU GENERATIONは、今回で通算10回目の出演となった。最新の全国ツアーでもサポートを務めていたアチコ(Ropes)、George(MOP of HEAD)を迎え、前半は「リライト」「ソラニン」などバンドの代表曲を、後半は「You To You」「出町柳パラレルユニバース」など2022年にリリースされた楽曲を中心に披露。タフな演奏で<EARTH STAGE>準トリを堂々と務めあげた。
「全快とまではいかないまでも、こうやってまた年末にフェスができて嬉しいです。フェスはオーディエンスと一緒に作り上げていくもの。また来年の夏も冬も音楽が戻ってくるよう俺たちも頑張ります」〈後藤正文(Vo./Gt.)〉と挨拶し、最後は「Be Alright」でこの日のライブを締めくくる。今日を生きるだけで精一杯の毎日だけど、それでも今ここに集まっている。そしてきっとまたここに集まることができる。まだまだ大声でのコールやシンガロングはできないものの、音楽による人と人との繋がりの強さを感じた、この日の【CDJ】を総括するような一曲だった。
来年は20周年を迎える【CDJ】。2023年はさらに多くのオーディエンスが制限なく、音楽を楽しめるようになることを願っている。
Photo:COUNTDOWN JAPAN 22/23
◎公演情報
【COUNTDOWN JAPAN 22/23】
2022年12月28日(水)29日(木)30日(金)31日(土)
千葉・幕張メッセ
■&TEAM
01. The Final Countdown (&TEAM ver.)
02. Scent of you
03. バズ恋 (BUZZ LOVE)
04. Melody (&TEAM ver.)
05. Under the skin
■Roselia
01. ROZEN HORIZON
02. R
03. Song I am.
04. PASSIONATE ANTHEM
05. FIRE BIRD
■DISH//
01. No.1
02. Get Power
03. DAWN
04. Loop.
05. 愛の導火線
06. JUMPer
07. 勝手にMY SOUL
08. 猫
■ASIAN KUNG-FU GENERATION
01. Re:Re:
02. リライト
03. ソラニン
04. You To You
05. 出町柳パラレルユニバース
06. 君という花
07. Be Alright
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