2022/11/15
2022年11月14日、ロバータ・フラックが難病である筋萎縮性側索硬化症(略称:ALS)と診断され、歌うことができない状態にあると代理人が発表した。
声明によると、この難病によりロバータは「歌うことが不可能で、喋ることも困難な状態」とのことだが、同時に「ALS程度では、このアイコンを黙らせることはできない」という言葉も綴られている。ALSは神経変性疾患の一種で、脳と脊髄の神経細胞を侵すことで食事、歩行、発声などをコントロールする筋肉に影響を及ぼす。アメリカ疾病予防管理センターによると、毎年約5,000人がALSと診断されているという。
今回の発表は11月17日に【DOCNYC】で公開を控えているドキュメンタリー映画『ロバータ』のプレミアまで残り数日というタイミングで行われた。同作はロバータの歌詞や楽曲のテーマの複雑さ、多くの後続のミュージシャンをインスパイアすることとなった彼女の音楽性を形成したクラシックとソウルからの影響を掘り下げている。
ロバータは「やさしく歌って(Killing Me Softly With His Song)」や「愛は面影の中に(The First Time Ever I Saw Your Face)」などのヒット曲で知られている。特に後者はクリント・イーストウッドが監督を務めた映画『恐怖のメロディ(Play Misty for Me)』に起用されたことでも知られていて、1973年に【グラミー賞】の<最優秀レコード賞>を受賞している。
一方で、「やさしく歌って」は1974年の【グラミー賞】で<最優秀レコード賞>と<最優秀ポップ・ボーカル・パフォーマンス賞(女性)>を受賞している。2023年には、名盤と名高い彼女の4thアルバム『やさしく歌って(Killing Me Softly)』のリリースから50周年となる。これを記念し、再発盤がライノからリリースされる予定だ。
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