2022/09/29
Anonymouzが9月23日、単独公演【Anonymouz Live 2022 ~Iris~】を東京・渋谷WWWにて開催した。
同公演は、7月に同じく渋谷WWWにて行われた【Anonymouz Live 2022 ~Daisy~】に続くコンセプト・ライブ。花のアイリスが持つ“愛のメッセージ”という花言葉のとおり、彼女からのめいっぱいの愛が届けられたライブとなった。
紗幕が左右に開くと、前回の【Daisy】公演と同じく、Anonymouz、クレハリュウイチ(Key.)、林利通(Gt.)の3人がステージに現れる。バックに投影される、どこか暗示的なオープニング・ムービーが“WELCOME TO IRIS”の文字とともに締めくくられると、1曲目「Your Plan」がスタートした。彼女の神秘性を表現するかのような、ステージに置かれたキャンドルの仄かな明かりと、激情的な歌詞を表現するかのような、天井から降り注ぐ深紅の光がアンビバレントな美しさを放つ。
「Anonymouzです! 今日は最後までよろしくお願いします!」と、21歳の若さを感じさせる初々しい挨拶を挟んで続いたのは「Snake Love」。一転して明るく開けたステージの上で、軽快なビートに乗る歌声とシンセの音色が爽やかだ。聖歌のような重厚感たっぷりのコーラスと、ダンス・ビートの融合が面白い「4D」、限りなくキャンドルのみに落とされた照明のなか、そっと囁きかける歌声が神々しい「Unbreak」と計5曲をひと息に歌い上げたあとは、テレビアニメ『BORUTO-ボルト- NARUTO NEXT GENERATIONS』エンディング・テーマに決定した新曲「Ladder」を初披露。これまで披露されたどの曲よりもポップなサウンドに、リラックスした歌声が軽やかに響いた。
ひと息つくと、Anonymouzの活動の原点ともいえるカバー曲のコーナーに。「初めての洋楽カバーです」と告げて披露されたのは、レディー・ガガの「ホールド・マイ・ハンド」だ。映画『トップガン マーヴェリック』主題歌でもある壮大なバラードを、今回はピアノとふたりでやさしく歌い上げる。続けて、フジファブリック「若者のすべて」とZONE「secret base ~君がくれたもの~」の、長い残暑が明け始めた今の季節にぴったりの2曲を英詞でカバーした。
スモークがAnonymouzの姿を覆い隠したあと、ラストサビの開けるようなメロディに合わせてスモークが晴れていく演出が見事だった「カタシグレ」、スタンド・マイクを抱えるように持ち、宗教歌のような荘厳さを感じさせる「Oxygen」を抜けると、新曲2曲を含むメドレーを披露。ラッパーK.E.Iとのコラボ曲「If I Was」では、晩夏の夕方を思い起こさせる涼しげなメロディがチルな雰囲気を醸し出す。白と黄の明るい照明のなかで、本人もタンバリンを手にとり、身体を揺らしながら歌っていた。一方「JAM」はビブラートの効いたハイトーンから始まり、4つ打ちのビートに浮遊感のあるシンセが乗るダンス・ナンバー。観客もおのずとリズムに乗り、アウトロでは自然に生まれた手拍子が大きく会場にこだました。
「みんなの目には、あったかい世界が映っていてほしいなと思います」「私の音楽がみんなの世界を照らせるように、これからもがんばっていきます」と宣言したあとは、その気持ちを詰め込んだような一曲「Eyes」を歌唱。なめらかな英詞でのアカペラからスタートし、夜空のような映像を背に歌うAnonymouzの姿も相まって、楽曲もより壮大に聴こえてくる。打って変わって毒っ気ある雰囲気の「Lips」のあとは、横ノリのビートに大人っぽいスモーキーな歌声を乗せた「Don’t need the Pain」を披露し、鳴り止まない拍手のなかでライブの幕を下ろした。
途中のMCでも発表されたとおり、来年2月にはメジャー・デビュー・アルバムのリリースと、代官山UNITでのワンマン・ライブを控えているAnonymouz。彼女の“本当の名前を探す旅”は、いよいよ新しいフェーズを迎えようとしている。
Text by Maiko Murata
Photos by Viola Kam (V'z Twinkle)
◎公演情報
【Anonymouz Live 2022 ~Iris~】
2022年9月23日(金・祝) 東京・渋谷WWW
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