2022/09/26
BLACKPINKの2ndアルバム『BORN PINK』が1位に初登場した、今週の米ビルボード・アルバム・チャート。
『BORN PINK』は、2020年10月にリリースした1stアルバム『The Album』から約2年ぶり、2作目のスタジオ・アルバムで、Billboard 200ではその『The Album』が記録した2位を上回り、グループ初の首位をマークした。
女性のみで構成されたグループとしては、2008年4月5日付でダニティ・ケインの『ウェルカム・トゥ・ザ・ドールハウス』が1位に初登場して以来、約14年半ぶりの首位獲得で、2022年のチャートで韓国人アーティストが首位を獲得したのは、Stray Kidsの『Oddinary』(4月2日付)、BTSの『Proof』(6月25日付)に続く3作目の快挙。なお、『Oddinary』と『Proof』は韓国語による楽曲が多くを占めているが、『BORN PINK』は英詞がメインの構成となっている。
『BORN PINK』の初動ユニットは102,000で、その内訳アルバム・セールスが75,500、アルバム・ストリーミングが25,000(3,749万回)、トラックによるユニットが1,500だった。今週最大の売上枚数を記録してセールス・チャートでも1位を獲得し、2022年のチャートでは7番目に高い週間セールスを記録している。
今週獲得した75,500枚の内訳、85%(64,000枚)がCDによる売上、15%(11,500枚)がデジタル・ダウンロードで、85%を占めたCDには、異なる特典や複数のカバー・アート、公式ウェブサイトやインディペンデント・ストアで購入できるサイン付きのアルバム等、数種類のパッケージがある。また、デジタル・ダウンロードもiTunes StoreやAmazon Musicで値引きがされたり、複数のカバー・アートやサイン入りのデジタル・アルバムがリリースされている。なお、現時点ではアナログ盤(LP)とカセットテープはリリースされていない。
本作からのリード・シングル「Pink Venom」は、9月3日付ソング・チャート“Hot 100”で22位を記録し、同週のストリーミング・ソング・チャートでは最高9位をマークした。また、グローバル・チャート “Global 200”では2週間、米国のデータを除外した“Global Excl. U.S.”では3週間首位を獲得し、アルバムのプロモーションに繋げている。
『BORN PINK』の登場により、先週通算11週目の首位をマークしたバッド・バニーの『Un Verano Sin Ti』は2位にダウンしたが、週間ユニットは4%減少の93,000で安定している。
続いて3位にはNCT 127の『2 Baddies』が初登場し、『Neo Zone』(2020年 / 5位)、『Sticker』(2021年 / 3位)に続く3作目のTOP10入りを果たした。最高位としても『Sticker』と同記録を達成している。
『2 Baddies』の初動ユニットは58,500で、その内訳アルバム・セールスが55,500、アルバム・ストリーミングが3,000 (385万回) だった。週間セールス55,500枚のほとんどがCDによる売上で、デジタル・ダウンロードはわずか1,000枚弱にとどまっている。本作も『BORN PINK』と同様に、CDには異なる特典や数種類のカバー・アートがあり、現時点ではアナログ盤とカセットテープはリリースされていない。
4位はモーガン・ウォレンの『デンジャラス:ザ・ダブル・アルバム』(48,000ユニット / 3%減少)が同位をキープして、TOP10のランクイン総週を88週目に更新した。以下はBillboard 200における歴代のTOP10ランクイン記録で、『デンジャラス:ザ・ダブル・アルバム』は2週前に『ピーター・ポール&マリー』を上回り、サウンドトラックを除く最長記録を達成している。
Billboard 200(1956年3月24日~)TOP10ランクイン総週記録
(年)は初めてTOP10入りした年
173週 サウンドトラック『マイ・フェア・レディ』(1956年)
109週 サウンドトラック『サウンド・オブ・ミュージック』(1965年)
106週 サウンドトラック『ウエスト・サイド物語』(1962年)
105週 オリジナルキャスト・サウンドトラック『サウンド・オブ・ミュージック』(1960年)
90週 サウンドトラック『南太平洋』(1958年)
87週 オリジナルキャスト・サウンドトラック『キャメロット』(1961年)
87週 サウンドトラック『オクラホマ!』(1956年)
88週 モーガン・ウォレン『デンジャラス:ザ・ダブル・アルバム』(2021年)
85週 ピーター・ポール&マリー『ピーター・ポール&マリー』(1962年)
今週5位には、ザ・ウィークエンドの『ザ・ハイライツ』が先週の32位からジャンプアップして再びTOP10入りした。本作は、過去のヒット曲を中心に構成されたベスト・アルバムで、オリジナル・アルバムと本作のどちらにも収録された曲のポイントはその週アクティビティが多い方に割り当てられる。今週は、3rdアルバム『スターボーイ』(2016年)に収録された「ダイ・フォー・ユー」と、4thアルバム『アフター・アワーズ』(2020年)に収録された「ブラインディング・ライツ」のポイントがオリジナルを上回ったため、本ベスト盤が急上昇した。それにより、週間ユニットは前週から139%増加の39,000に上昇している。
6位は、ビヨンセの『ルネッサンス』(36,000ユニット/ 3%減少)が先週の8位から上昇し、7位はハリー・スタイルズの『ハリーズ・ハウス』(35,000ユニット/ 8%減少)が同位をキープした。
続いて8位には、米ケンタッキー州ルイビル出身のラッパー=EST Geeのデビュー・アルバム『I Never Felt Nun』が初登場し、昨年8月に最高7位を記録したミックステープ『Bigger Than Life or Death』に続く2作目のTOP10入りを果たしている。初動ユニット30,000の内訳、29,000がアルバム・ストリーミング(4,115万回)で、アルバム・セールスはわずか1,000だった。
以下、9位はロッド・ウェーブの『Beautiful Mind』(29,000ユニット/ 9%減少)が同位をキープ、10位はヤング・ボーイ・ネヴァー・ブローク・アゲインの『Realer 2』(27,000ユニット/ 30%減少)が先週の6位からダウンした。
Text: 本家 一成
※関連リンク先の米ビルボード・チャートは9月30日以降掲載予定となります。
◎【Billboard 200】トップ10
1位『BORN PINK』BLACKPINK
2位『Un Verano Sin Ti』バッド・バニー
3位『2 Baddies』NCT 127
4位『デンジャラス:ザ・ダブル・アルバム』モーガン・ウォレン
5位『ザ・ハイライツ』ザ・ウィークエンド
6位『ルネッサンス』ビヨンセ
7位『ハリーズ・ハウス』ハリー・スタイルズ
8位『I Never Felt Nun』EST Gee
9位『Beautiful Mind』ロッド・ウェーブ
10位『Realer 2』ヤング・ボーイ・ネヴァー・ブローク・アゲイン
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