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2022/09/23

<ライブレポート>TOMORROW X TOGETHERの1stジャパンツアー終了、3時間にわたってMOAと絆を確かめ合う

 TOMORROW X TOGETHERの日本初オフライン公演【TOMORROW X TOGETHER WORLD TOUR <ACT : LOVE SICK> IN JAPAN】が9月3日・4日に大阪・おおきにアリーナ舞洲、7日・8日に千葉・幕張メッセ 幕張イベントホールで公演が開催された。本稿では最終日の模様をお伝えする。

 待望の来日公演ともあり、会場は公式ペンライトや推しメンバーの名前が書かれたうちわなど、最大限盛り上がろうと準備をしてきたMOA(ファンの名称)たちで溢れていた。韓国2ndアルバム『The Chaos Chapter: FREEZE』期を連想させる雪や瓦礫の中を歩くTOMORROW X TOGETHERの姿を捉えたオープニング映像が流れると、赤いハートの刺繍やアップリケが付いたピンクのスーツに身を包んだ5人が目の前に現れ、「0X1=LOVESONG (I Know I Love You) feat. 幾田りら [Japanese Ver.]」をパワフルにパフォーマンス。その存在感に思わず声が漏れた。

 【SUMMER SONIC 2022】と大阪公演を経て、この日を迎えたTOMORROW X TOGETHERは、「楽しんでますか?」「MOAの皆さん最高!」と、積極的に日本語で挨拶。日本オリジナル曲の「Force」でも果敢に手を振ったり、MOAと一緒にジャンプしたりして、会場のテンションをあげ、MOAたちも一心不乱にメンバーに愛を送る。

 カラフルでフルーティーな「Blue Orangeade」、間髪入れずに人気ディスコナンバー「Magic」を投入して、ここで早くもハイライトを作り、一人ずつクローズアップされた「Ghosting」では、自撮りカメラを手に持つHUENINGKAIとBEOMGYU、ステージの縁に座ってMOAをのぞき込むYEONJUNの姿がキャッチされた。

 再び映像に戻ると、嵐の前の静けさが5人を包み込み、何かに追われるTOMORROW X TOGETHERはオープニングに出てきた少女の手を取り、ステージにカムバック。序盤ではキラキラした王子様ルックだったが、ここではニルヴァーナ、ザ・ローリング・ストーンズ、AC/DCのロックTシャツにグローブを合わせた出で立ちで、立入禁止エリアを自由に行き来する反逆者たちを思わせる。

 YEONJUNのソロダンスでスタートした「New Rules」と「PUMA」では活動初期の映像やレーザーライトの演出が違う雰囲気を醸し出した。パフォーマンス後に「僕たちのデビュー初期の映像に(公開から)3年経った今でも『上手だね、最高!』とコメントしてくださる方々がいます。僕たちの初々しい姿も全部好きでいてくれてありがとうございます。」(SOOBIN)、「3年間、一生懸命走ってきたので、TOMORROW X TOGETHERとして発表した曲がたくさんあります。たくさんある曲の中から、コンサートで披露する曲を選ぶのは時間がかかりました。」(HUENINGKAI)と、デビューから今日に至るまでを振り返り、「僕たちが選んだ曲にどんな曲が入っているのか、次のステージでお見せします。皆さんから早く見たいというサインが見えますね!」と「What if I had been that PUMA」へ。そして、TAEHYUNは筋肉自慢、BEOMGYUらは愛嬌でMOAを喜ばせ、オーディエンスの波を作るコーナーで会場全体を温めたTOMORROW X TOGETHERは、4WDに乗って「LO$ER=L▼VER」(※)、星空のもと披露したバラード「Trust Fund Baby」で、この章に幕を閉じる。(※▼の正式表記はハートマーク)

 その後、セーラールックで登場した5人は「ある日、頭からツノが生えた(CROWN) [Japanese Ver.]」や「9と4分の3番線で君を待つ(Run Away) [Japanese Ver.]」、まるで裏側の世界に迷い込んだような「Frost」を立て続けに披露し、表現力の高さを証明。MOAたちもハイクオリティのパフォーマンスを食い入るように見つめていた。

 何かに取り憑かれたのか、次の映像で顔色を変えたTOMORROW X TOGETHERは、<助けて>という囁きとともに「Can't You See Me?(世界が燃えてしまった夜、僕たちは...)[Japanese Ver.]」をスタート。このチャプターはダークサイドに落ちた5人がそこから抜け出すまでの過程を描くパートと呼ぶべきか。ドレッシーなフリルシャツと力強く刻むドラムやギターのハードなロックサウンドが印象的で、この日何度目かの違う魅力を見せる。温もりを求めるように「Opening Sequence」、YEONJUNとHUENINGKAIのユニット曲「Lonely Boy」など、危険な美しさに会場中が飲み込まれ、TAEHYUNのボーカルが輝いた「君じゃない誰かの愛し方(Ring)」に続き、バッドボーイの魅力が炸裂する最新曲「Good Boy Gone Bad [Japanese Ver.]」で本編は終了した。

 声が出せない代わりに、5人の名前を呼ぶ音声が響きわたった後、デニムのオーバーオール姿のSOOBIN、BEOMGYU、TAEHYUNが現れ、残る2人も参加して「Thursday's Child Has Far To Go」が披露される。「皆さん一緒に!」と、ヘッドバンギングを誘い、至福の時間が流れた。

 「MOAと一緒でこそ、さらに素敵になる曲です!」(HUENINGKAI)と、この日一番のハッピーソング「MOA Diary (Dubaddu Wari Wari)」でMOAと絆を確かめ合うTOMORROW X TOGETHER。お決まりのダンスをするMOAを見て、「めちゃくちゃかわいい~」とメンバーたちもメロメロだ。

 サプライズでMOAからYEONJUNに一足早いバースデープレゼントが届くと、驚きと嬉しさから涙を流すYEONJUN。楽しい時間は過ぎるのも早く、ラストにメンバーたちが選んだのはファンに捧げる「Sweat」。「僕たちはどこにいても、MOAのために歌います。TOMORROW X TOGETHERが存在する理由になってくれているMOA、大好き! 明日もその次の日も僕たちと一緒にいてください。」(SOOBIN)、「今日もMOAの皆さんのおかげで、完璧で幸せな一日を過ごせました。次に会う日まで、元気でいてください。大好きだよ!」(HUENINGKAI)、「今日の公演はMOAの皆さんと最後のエネルギーを全部注いだ公演だったと思います。今回のツアーでたくさんの愛を送ってくださって、ありがとうございます。本当に幸せでした。」(BEOMGYU)、「初めての日本ツアーだったからか、最初はワクワクよりも心配が勝っていましたが、今はただ幸せで満たされた気持ちと、次のツアーが楽しみになっています。今日は幸せな一日を作ってくださってありがとうございました。」(YEONJUN)、「見えない運命の糸が僕たちを結んでくれていたと思いますが、ライブをしながら、その糸を確認できた気がして、とっても幸せです。みなさん、ありが~と~う♪ 愛してます!」(TAEHYUN)と最後の挨拶をし、再会を約束して、5人は名残り惜しそうにステージを後に。MOAも最後の最後までその姿を見送った。


Text by Mariko Ikitake
(P)&(C) BIGHIT MUSIC

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