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2013/04/17

日本でも評価されたシカゴのブルース・ギタリスト死去

 “ファスト・フィンガーズ”と称される優れたギター・プレイとメロウな歌声で知られたシカゴのブルースマン、ジミー・ドーキンスが、4月10日に亡くなっていたことが明らかになった。享年76歳だった。

 ジェイムズ・ヘンリー・ドーキンスはミシシッピ州チュラで生まれ、一人っ子の彼は1950年代にシカゴへ移る前に独学でギターを学んだ。直ぐにミュージシャンとしてのキャリアをスタートさせたのではなく、シカゴの路上演奏でチップを得る前は工場で働いていたとのこと。1960年代にバンドを結成し、シカゴのブルース・クラブで働き始めると、優れたサイドマン(伴奏者)として高い評価を得て、オーティス・ラッシュやバディ・ガイなどの著名人とプレイするようになったという。

 1969年にリリースしたドーキンスの1stアルバム『ファスト・フィンガーズ』はたちまち評判となり、頻繁にツアーを行なったヨーロッパと日本では特に評価された。しかし、“ファスト・フィンガーズ(速い指)”というニックネームは、アップビートの音楽しかプレイしないという印象を与えるため彼自身は好きではなかったという。

 ドーキンスの演奏スタイルは、サウス・サイドのエッジの効いたサウンドではなく、彼のルーツであるミシシッピを反映したよりメロウな、ウエスト・サイド・シカゴ・ブルースとして知られていた。

 ドーキンスの声は羽のように軽く柔らかで、ブルースでは珍しくシャウトするタイプではない。初期のブルース・シンガーたちはアンプを持っていなかったため、声が聞こえるように必然とシャウトしなければいけなかったという。また、パフォーマンスに加え、彼はアメリカのブルース専門誌“Living Blues”にて度々コラムを執筆していた。

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