2022/09/09
ヘヴィ・メタルの象徴であるオジー・オズボーンにとって、ここ数年はつらい日々の連続だった。2018年はブドウ球菌感染症を治療するための手術、2019年はパーキンソン病の公表、2020年は肺炎闘病後に自宅で転倒したことによる大怪我、さらに今年は新型コロナウイルス感染と6月の首の大手術と、次々と健康問題が押し寄せる状況が続いてきた。
だが彼は、現地時間2022年9月8日夜に開催される、【スーパーボウル】の覇者ロサンゼルス・ラムズとバッファロー・ビルズによるNFL 2022-23シーズン開幕戦でハーフタイム・ショーを行うことが決定している。彼にとって2年以上ぶりとなる米国でのライブ・パフォーマンスだ。73歳のオジーは、英Kerrang!との新しいインタビューで、2019年の【アメリカン・ミュージック・アワード】のステージでトラヴィス・スコットとポスト・マローンと「テイク・ワット・ユー・ウォント」を披露して以来初めて、再び米国のステージを揺らす準備ができていると語った。
オジーは、「外へ出て行くことに110パーセントの力を注ぐつもりだ。今自分にとって最も貴重な財産は時間だ。俺は73歳だ。あと25年でここにいるとは思えない。俺には目標がある。ステージに戻ることだ。6月に最後の手術を受けて、もうこれ以上(受けること)は無理なんだ。だから、何をするにしても今は完全に自分次第だ。たとえ1回だけショーをやって、その後倒れたとしても(やり遂げたことになる)。でも、進み続けるつもりだ。乗り越えられると思っている。ステージに戻れると思っている。重い腰を上げて本気でやるしかないんだ」と述べている。
彼はまた、“リズムを取り戻す”ことに取り組んでいると言い、「バランスがすっかり狂ってしまったけど、前進あるのみだ。というか、足はずっと引きずるだろうね。でも頭からすっ転ばずに歩けるならそれでいいんだ。俺には来年の夏にステージに立つという目標がある。もし、全力を尽くしても無理なら、少なくとも挑戦しなかったとは言えない」と語っている。オジーの【ノー・モア・ツアーズ2】は、パンデミックとオジーの様々な健康問題のために繰り返し延期されており、現在は2023年初頭の欧州公演から開始する予定となっている。
このインタビューで彼は、故郷の英バーミンガムで開催された【コモンウェルス・ゲームズ】閉会式でブラック・サバスの仲間たちと再会し、「パラノイド」を演奏した時に感じた温かく、奇妙な感覚についても語っている。彼は、「演奏していた場所が、かつて学校(バーチフィールド・ロード)があった場所から4分の1マイル(約400メートル)ほどの距離だった」と、彼は幼少期の母校について語った。
「そこは少年時代に(ブラック・サバスのギタリスト)トニー・アイオミと一緒に通っていた場所だ。もしもあの頃、73歳の時に【コモンウェルス・ゲームズ】で演奏しているよって言われていたら、“一体何を言ってるんだ?”って思っただろうね。でも演奏している時にふと思ったんだけど、学校の階段に立って正しい方向を指さしたら、(今の)自分が立っている場所が見えたかもしれない。すごいことだ。バーミンガムでサバスに出番があったことよりもずっと意味があった。俺とトニーがあの学校に通っていたとき、完全に見放されていたんだから!」と彼は語っている。
オジーの13thソロ・アルバム『ペイシェント・ナンバー9』は9月9日に発売され、アイオミ、ザック・ワイルド、レッド・ホット・チリ・ペッパーズのドラマーのチャド・スミス、パール・ジャムのギタリストのマイク・マクレディ、ガンズ・アンド・ローゼズのダフ・マッケイガン、フー・ファイターズのドラマーの故テイラー・ホーキンズらがゲストに名を連ねている。
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