2022/08/28
2022年8月29日付のBillboard JAPAN週間“Top Albums Sales”で、NEWS『音楽』が107,146枚を売り上げ、1位を獲得した。また、あいみょん『瞳へ落ちるよレコード』が59,837枚を売り上げて2位を、Adoの『ウタの歌 ONE PIECE FILM RED』が31,778枚を売り上げ3位を獲得した。(集計期間2022年8月15日~2022年8月21日)
『音楽』はNEWSの前作『STORY』から約2年半ぶりの12枚目、3人体制になってから初のアルバムだが発売週1位を堅持した。『瞳へ落ちるよレコード』はあいみょんの前作『おいしいパスタがあると聞いて』から約2年ぶり4枚目のアルバムで、既発のシングル6曲のほか、新曲7曲の計13曲を収録している。『ウタの歌 ONE PIECE FILM RED』はAdoの前作『狂言』から約6か月ぶりのアルバムで、本集計期間は2週目であたるのだが勢いは衰えず3位にランクインしている。
ここでは集計期間内(2022年8月14日~2022年8月21日)のアルバム・セールス・ランキングにおいて上位のアーティストの実店舗での販売状況をSoundScanJapanのセールスデータを使用し調査してみた。
上記枚数及びランキングはEコマースを含むランキングであり、Eコマースを除いた実店舗のみの枚数とランキングは下記の通りである。
〇2022年第33週実店舗アルバムランキング
1位『音楽』NEWS(33,716枚)
2位『ウタの歌 ONE PIECE FILM RED』Ado(22,586枚)
3位『瞳へ落ちるよレコード』あいみょん(20,757枚)
4位『Highway X』B’z(7,412枚)
5位『1st Love』なにわ男子(5,427枚)
6位『我々はネコである。』わーすた(5,342枚)
7位『Knight A』Knight A - 騎士A -(3,942枚)
8位『Repackage 'SECTOR 17'』SEVENTEEN(3,860枚)
9位『ボカロ三昧2』和楽器バンド(3,491枚)
10位『SAVIOR』AB6IX(3,449枚)
これら上位のタイトルの各地方での実店舗でのランキングをグラフ化した物が図1(http://www.billboard-japan.com/d_news/image/115993/2)である。
タイトル別に見ると、NEWSは甲信越以外の全ての地方で首位となっており、全国での知名度と人気が十分に高い事が示されている。Adoは、甲信越で首位、中国・四国で3位、それ以外の地方では2位と、2週目でありがなら、実店舗ではあいみょんを凌ぐ販売枚数となっている。あいみょんは中国・四国で2位、他の地方では3位と比較的西日本で強い傾向をみせている。全国の枚数を見ると上位3タイトル(『音楽』NEWS/『ウタの歌 ONE PIECE FILM RED』Ado/『瞳へ落ちるよレコード』あいみょん)が突出しており、実際地域別を見てもこの3タイトルが順位の変動はあるが、全ての地方でトップ3を占めている。
上位3タイトル以外にも目を向けると、B’zは2週目であるが関東地方で6位、それ以外の地方では4位となっていて、全国的な人気を証明する結果となっている。なにわ男子は北海道・東北・甲信越・九州で6位、関東で10位、他の地方で5位となっており、6週目とは思えない勢いを持続している。また、やはり近畿地方とその周辺で高いランクとなっている。
わーすたは関東4位、九州7位、近畿9位、AB6IXは関東5位、近畿10位となっており、東京・大阪をはじめとるする人口の多い地域で人気となっている、この2組は今後、全国に人気を広げていければ更にステップアップできるだろう。
Knight A - 騎士A -は3週目で近畿で6位、甲信越で7位、東北・四国で8位、関東・北陸・中部・九州で9位と全国的にまんべんなく売れている。セブンティーンは4週目だが九州で5位、東北・近畿・中国・四国で7位、北陸・中部で8位と勢いを維持しており、特に西日本の人気が高い様だ。和楽器バンドは東北・甲信越で5位、北陸・中部・中国・四国で6位、北海道で7位、近畿で8位となっている。また北海道の4位は北海道出身の半﨑美子の『うた弁3』がランクインしている。
実店舗での制限はとりあえず解除されているが、コロナ禍以降CDセールスは実店舗よりもEコマース主体に移行しており、実店舗での金額ベースの販売比率は2019年に46.8%だったのが、2022年(8月21日迄)は31.0%と苦戦は続いており、大手チェーンをはじめとする音楽ソフト専業店の閉店や、レンタルや家電量等兼業店のセル部門撤退が相次いでいる。そんな中、かつて音楽の販売の中心だった実店舗に於いて、現在も人気を博し、音楽業界全体を盛り上げている彼らアーティストの今後の活躍に期待したい。
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