2022/07/07 12:00
故マイケル・ジャクソンの死後、2010年に発表されたコンピレーション・アルバム『MICHAEL』に収録された3曲の歌声が偽装されている疑いがあるとして、ストリーミング・サービスから削除された。
この決定について、2022年7月5日に発表された声明には、「マイケル・ジャクソンのエステート(遺産管理団体)とソニー・ミュージックは、2010年のアルバム“MICHAEL”から“ブレイキング・ニュース”、“モンスター(フィーチャリング 50セント)”、そして“キープ・ユア・ヘッド・アップ”を、これらの楽曲に関連する話題を完全に乗り越える最もシンプルで最善の方法として削除することを決定しました」と記載されている。
この声明では、これらの楽曲に2009年に死去したマイケルのものではないボーカルが含まれているのではないかという根強い噂については言及されておらず、「焦点は、本来あるべきところにとどまります。【トニー賞】を受賞したブロードウェイ・ミュージカル“MJ”、ラスベガスで絶大な人気を誇る“マイケル・ジャクソン ワン”ショー、近日公開予定の伝記映画、そして史上最も売れたアルバム“スリラー”の11月の発売40周年を祝うキャンペーンなど、マイケル・ジャクソンのレガシーを祝う新しいものや既存のエキサイティングなプロジェクトのことです」と続いている。
声明は、「アルバムの残りの楽曲は引き続き入手可能です。今回の措置について、楽曲の真偽に関する解釈はされるべきではありません。ただ、楽曲にまつわる混乱を乗り越える時が来ただけです」と結んでいる。
マイケルが亡くなる2年前に録音されたとされるこれらの楽曲で、彼がリード・シンガーではなかった疑いがあるとして、『MICHAEL』が米カリフォルニア州の不正競争防止法(Unfair Competition Law)および消費者法的救済法(Consumers Legal Remedies Act)で罰せられる不実告知に相当するという主張に基づいて、2014年にファンが集団訴訟しようとした。控訴裁判所は判決の中で、マイケル・ジャクソンの遺産管理人もソニーも楽曲を自ら録音していないため、ボーカル・セッションに誰が参加したかについて見解を示すことはできないと指摘した。
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