Billboard JAPAN


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2022/06/10

【ビルボード 2022年上半期TOP Lyricists】Ayaseが優里を抑えて1位に はっとり/石原慎也がトップ10に登場

 2022年上半期Billboard JAPAN作詞家チャート“TOP Lyricists”で、Ayaseが1位に輝いた。

 本チャートは、総合ソング・チャート“JAPAN HOT 100”の中から作詞家にフォーカスしたランキングだ。2021年の年間Billboard JAPAN作詞家チャート“TOP Lyricists”から首位を死守したAyaseは、各指標では、ダウンロード3位、ストリーミング1位、ラジオ15位、ルックアップ85位、Twitter 21位、動画3位、カラオケ6位を獲得している。2021年年間チャートと比較してみると、ランクダウンしている指標が多くあったが、ストリーミングは依然強く、本チャート2位の優里とストリーミングのポイントを比較してみると1.3倍の差をつけている。また、同じように本チャートの総合ポイントを比較すると1.2倍となっている。なお、総合ソング・チャートには「群青」(11位)、「夜に駆ける」(14位)、「怪物」(15位)、「三原色」(39位)、「もう少しだけ」(69位)、「あの夢をなぞって」(87位)、「ハルカ」(88位)、「ツバメ」(97位)、「ハルジオン」(99位)と9曲を送り込んだ。

 2位の優里は、各指標では、ダウンロード5位、ストリーミング2位、動画4位、カラオケ1位とトップ5を4つ獲得。カラオケのポイントを見てみると、2021年の年間Billboard JAPAN作詞家チャートで1位だったあいみょんに1.1倍のポイント差をつけた。総合ソング・チャートのカラオケでも「ドライフラワー」が69週連続で1位を獲得、「ベテルギウス」が2022年1月からトップ10をキープして8位を獲得。また、総合ソング・チャートのカラオケで2位のback number「水平線」、3位のSaucy Dog「シンデレラボーイ」と比較してみると、優里の楽曲はストリーミングと動画も合わせて順位が高いことが分かった。彼の思いを伝えるストレートな歌詞は「歌ってみた」動画やTikTokでの使用も定番となっている。つまりカバーやTikTokで知る→ストリーミングと動画でフル音源を聴く→カラオケで歌ってみる→一緒に行った友人に広まるという良い循環が生まれているのではないか。そう考えると「ベテルギウス」は総合ソング・チャートでストリーミング1位、動画10位、カラオケ8位といずれもトップ10に入っているので安定した人気があることがわかる。

 はっとり(マカロニえんぴつ)は2021年の年間Billboard JAPAN作詞家チャート23位から8位に上昇。2021年10月後半から徐々にランクアップしていき、以降は10位前後をキープした。合わせてマカロニえんぴつの楽曲の動きを見ていくと、総合ソング・チャートのストリーミングで3位を獲得した「なんでもないよ、」が大きく影響していることが分かる。1コーラスを30分で完成させたという本楽曲では、はっとりが周りからもらっている愛情が沢山詰め込まれている。また冒頭の咳払いについては“より自分なパーソナルな部分を伝えたい”時に入れているという(‎Apple Musicの「‎J-Pop Now Radio with Kentaro Ochiai」より)。そういった愛情を歌った歌詞は反響を呼び、2021年10月まで落ち込み傾向となっていた「恋人ごっこ」も総合ソング・チャートで100位圏外から圏内に再び復活させて、結果総合78位を獲得した。また、マカロニえんぴつが2021年12月30日に『日本レコード大賞』で<最優秀新人賞受賞>をしたことも大きく拍車をかけたに違いない。

 トップ10外では、Aimerことaimerrhythmが2021年の年間Billboard JAPAN作詞家チャート圏外から11位に登場。総合ソング・チャートで見事1位を獲得した「残響散歌」で大きくポイントを稼いでいる。本楽曲は、2021年12月6日に先行配信されるやいなや、12月15日公開の総合ソング・チャートで1位に登場。その後は、星野源「恋」に並び歴代1位となる7週連続首位を達成した。主題歌に起用されているテレビアニメ『鬼滅の刃』遊郭編の効果も十分にあるが、デビュー10年を迎えたAimer自身の認知度も上がった結果だと考えられる。同年12月には、milet & Aimer & 幾田りらとして「おもかげ (produced by Vaundy) 」(総合44位)を<THE FIRST TAKE>で披露。androp・内澤崇仁が作詞した「カタオモイ」(総合81位)でも登場し、再び注目を集めた。LiSA「炎」を制作したことで知られる梶浦由記と共に作り上げた「朝が来る」も遊郭編のエンディング・ソングとして人気を獲得している。

 そして、本チャ―ト20位を獲得し、ルックアップ1位となったのは栗原暁 (Jazzin'park)だ。ロングヒットとなった、なにわ男子のデビュー曲「初心LOVE」(総合58位/ルックアップ1位)やSnow Manのミディアムバラード「Secret Touch」(総合68位/ルックアップ2位)などの作詞を手掛けている。この2曲が大きく影響しており、作詞家別ルックアップで2位の佐伯youthKとはルックアップのポイントで2.5倍の差をつけている。

Text by Tatsuya Tanami


◎【2022年上半期Billboard JAPAN TOP Lyricists】トップ10
1位 Ayase(YOASOBI「群青」「夜に駆ける」「怪物」)
2位 優里(優里「ベテルギウス」「ドライフラワー」「シャッター」)
3位 常田大希(King Gnu「一途」「逆夢」「カメレオン」)
4位 藤原聡(Official髭男dism「Cry Baby」「ミックスナッツ」「Pretender」)
5位 Vaundy(Vaundy「踊り子」「怪獣の花唄」、milet & Aimer & 幾田りら「おもかげ (produced by Vaundy)」)
6位 あいみょん(あいみょん「ハート」「マリーゴールド」、DISH//「猫」)
7位 清水依与吏(back number「水平線」「クリスマスソング」「高嶺の花子さん」)
8位 はっとり(マカロニえんぴつ「なんでもないよ、」「恋人ごっこ」、DISH//「沈丁花」)
9位 石原慎也(Saucy Dog「シンデレラボーイ」「いつか」「あぁ、もう。」)
10位 米津玄師(米津玄師「POP SONG」「M八七」「Lemon」)

集計期間:2021年11月29日(月)~2022年5月29日(日)

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