2022/04/18
リンキン・パークの故チェスター・ベニントンが、1993年に地元の米アリゾナ州フェニックスで組んでいたバンド、グレイ・デイズがニュー・アルバム『ザ・フェニックス』をリリースすることを発表した。
2017年に故チェスターはグレイ・デイズを再結成し、以前はリソースが不足していた部分などをメンバーと共に再構築、再レコーディングすると発表したが、その年の7月20日に惜しくも他界した。チャンスが閉ざされたかに見えたが、チェスターの夢を実現するべく彼のバンドメイト、友人、家族、およびさまざまな協力を得て、2020年にリリースした前作アルバム『アメンズ』に続き再びレコーディングをスタートした。
本作『ザ・フェニックス』は90年代に録音されたチェスターのヴォーカルをリマスタリング、元々のトラックを再レコーディングし直し、新たなアレンジ、ミックスが施され、10代のチェスターの魂の叫びを現代のサウンドで蘇らせることに成功している。
アルバムにはジェーンズ・アディクションのデイヴ・ナヴァロ、米ロック・バンド、フィルターのリチャード・パトリック、そしてチェスターの娘、リリーとライラ・ベニントンが参加した。前作『アメンズ』を手掛けたプロデューサーのエスジェイ・ジョーンズと再びタッグを組み、米LAのSunset Sound Studiosでレコーディングされた。
アルバムからの1stシングル「Saturation (Strange Love)」のMVはマーク・シルバースタイン監督により制作された。前作『アメンズ』と今作『ザ・フェニックス』の間のエネルギーの変化を感じさせるこのシングルは、若い頃のチェスターが驚異的な才能を既に持っていたことを表している。「この曲はチェスターの核心に迫るものだから、多くの人を驚かせることになるだろうね。彼の魅力のひとつは、キーに合わせた独特の叫び声だ……この曲は、その叫び声のすべてを思い出させてくれる。彼の怒りと生の感情を感じることができるんだ」とメンバーのショーン・ダウデルはコメントしている。
彼はさらに「新アルバム“ザ・フェニックス”は、友人とチェスターの才能、そして音楽を祝福するものなんだ。チェスターの怒りとエネルギーが表現され、人々はそれに魅了された。今作はよりアグレッシブになっている。チェスターのスクリームが好きな人なら、このレコードを気に入るはずだ」と話している。
続けてショーンは「ファースト・シングルでオープニングの“Saturation (Strange Love)”が証明しているように、これは魂の再生なんだ。チェスターのスクリームは、ハードなディストーションの上で情熱とパワーをもって鳴り響いている。チェスターのルーツと核心に迫る楽曲だ。初期のチェスターの怒りが伝わってくる。リリックは比喩的で、他人の命よりも名声やお金を重視するナルシストなリーダーの話を書いているんだ。このアルバムには、アリス・イン・チェインズ、パール・ジャム、ジェーンズ・アディクション、レッド・ホット・チリ・ペッパーズ、グランジなど、俺達が影響を受けたすべての要素が含まれてチェスターのエネルギーと混ざり合っている」と語っている。
◎リリース情報
アルバム『ザ・フェニックス』
2022/6/17 RELEASE
<国内盤>
UICB-10008 国内盤SHM-CD円(tax incl.)
※日本盤はSHM-CD仕様、ボーナス・トラック1曲、歌詞対訳、解説付
https://virginmusic.lnk.to/Daze_Sat
Photo: Tom Preston
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