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2022/03/15

ビリー・アイリッシュ参加は「贈り物」、ピクサー映画における音楽の重要性とは

 ときどきレッサーパンダになってしまう女の子の奇想天外なストーリーを描いた『私ときどきレッサーパンダ』がDisney+で独占配信中だ。

 本作に登場する人気ボーイズ・グループの4★TOWNが劇中で歌う楽曲の作詞・作曲を担当したのはビリー・アイリッシュと兄フィニアス・オコネル。主人公のメイと同様、4★TOWNに心を奪われる人が多くいるようで、昨今の推し文化が反映された物語に共感する人が続出している。

 プロデューサーのリンジー・コリンズはビリーとフィニアスが楽曲を手掛けてくれたことについて「私たちは本当に嬉しかった。ビリーとフィニアスの参加は本作にとってすごく大きなことで、贈り物のように感じた。彼らの歌は4★TOWN に息吹を与えてくれた。私たちが頼んだ以上のものを届けてくれた」と、喜びを語ると同時にその仕上がりに自信を見せている。

 ピクサー作品における音楽の重要性は非常に高く、『トイ・ストーリー』の「君はともだち」や『モンスターズ・インク』の「君がいないと」など、作品とともに数々の人気曲を生み出してきたピクサーの中でも最もそれが伝わってくるのが、日本でも音楽を含め大ヒットした『リメンバー・ミー』だ。同名曲は映画とともに大ヒットし、世界中から愛される曲となった。リー・アンクリッチ監督も当時「『リメンバー・ミー』は素晴らしい歌。人々は、この歌が映画を通してどのように展開されるのかを見て、本当に好きになると思うよ」と楽曲を称賛している。

 また、『リメンバー・ミー』のほか、『Mr.インクレディブル』『レミーのおいしいレストラン』『カールじいさんの空飛ぶ家』など様々なピクサー作品で作曲を担当してきたマイケル・ジアッチーノは「僕の祖父はテーラーで、“彼が作るスーツはその人にだけピッタリ合う”ということをとても誇りに思っていた。誰かがそのスーツを着ようとしても、合わないんだ。僕はいつもそのことを肝に銘じて、それを音楽でやろうとしてきた。必ず、その映画のためだけにクリエイトしているものにするためにね」と、それぞれの作品の個性にあわせて楽曲を手掛けることを意識しているそう。そうすることで、映画における音楽は唯一無二の存在となり、作品においての重要性も高まるのだ。

 『リメンバー・ミー』のストーリーを手掛けたディーン・ケリーは「音楽というのは、まさに良いストーリーテリングみたいなものなんだ。文化的に音楽は人々をつなげるものだと感じるよ。そして映画における音楽は、ストーリーを語り、前に進める助けをする。僕たちは音楽でそういうことをしようとしているんだよ」と、音楽が作品に与えた影響を語っている。

 本作でも、ビリーらはストーリーを語る音楽を実現。感情の変化によってレッサーパンダに変身するメイは“自分らしさ”に悩むが、大好きな4★TOWNの曲「どんな君も」から勇気をもらう。この曲には「どんな君も君だよ 本当の自分を隠さないで」というメッセージが込められており、メイがレッサーパンダに変身する過程で本当の自分らしさを探すというストーリーにおいて、とても重要な楽曲だ。ぜひ本曲にも注目しながら、本作を堪能してみては。


◎作品情報
『私ときどきレッサーパンダ』
Disney+にて、見放題で独占配信中
監督:ドミー・シー
製作:リンジー・コリンズ
(C) 2022 Disney/Pixar. All Rights Reserved.

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