2021/12/10
2021年年間Billboard JAPAN “Heatseekers Songs”は、Adoの「うっせぇわ」が首位を獲得した。
“Heatseekers Songs”は、総合ソング・チャート“JAPAN HOT 100”を構成するデータのうち、ラジオ、ダウンロード、ストリーミング、週間動画再生数を集計し、その中から急上昇中のアーティストを抽出したチャートだ。昨年に引き続き、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、従来の形式のイベント開催が困難を極めた2021年。当チャートでもその影響は見受けられ、YouTubeやTikTokなどオンライン上のプラットフォームで話題になった楽曲が上位に集まった。
1位の「うっせぇわ」は、インパクトの強い歌詞や技巧を凝らした歌唱が人気を博し、メディアを問わず「うっせぇわ」ブームを巻き起こした。『2021 ユーキャン新語・流行語大賞』(現代用語の基礎知識選)で新語・流行語大賞を受賞したとおり、音楽ファン以外にも広く親しまれた楽曲であったことがうかがえる。
“Heatseekers Songs”では、2020年12月23日公開チャート(集計期間:2020年12月14日~12月20日)より3週連続で首位を獲得し、翌週にはHOT 100のトップ20にチャートインしたため、当チャートのルールに則り、週間チャートでは除外対象となった。年間では、ダウンロード1位、ストリーミング1位、動画再生1位、ラジオ6位と、4指標でトップ10入りを果たした。
2位は、川崎鷹也が2018年3月にリリースした楽曲「魔法の絨毯」がチャートイン。同曲は、2020年夏頃よりTikTokで本曲を使ったVlogやカバー動画が増加し、人気に火がついた。2021年はメディアで披露される機会が増え、さらにカラオケの定番曲として定着したことから、ロングヒットを記録。年間では、ストリーミング2位、ダウンロード3位、ラジオ35位をマークしている。
また、3位の変態紳士クラブ「YOKAZE」は、2020年4月にリリースされたEP『HERO』の収録曲で、同年7月よりストリーミングを中心にヒット。当チャートでは、『ミュージックステーション』や『シブヤノオト』など地上波音楽番組での披露が続いた2021年5月19日公開チャート(集計期間:2021年5月10日~5月16日)で、初の首位を獲得した。なお翌週にはHOT 100のトップ20にチャートインしたため、週間チャートでは除外対象となった。
3位の変態紳士クラブを代表に、2021年の“Heatseekers Songs”は「ヒップホップ/ラップ」がトレンドだった。当チャート(以下:HS)とHOT 100のトップ50の内訳を比べてみると、ヒップホップ/ラップの楽曲は、HSが17曲、HOT 100が2曲チャートインしており、今年飛躍したアーティストにこの傾向が強いことがわかる。このトレンドが2022年のHSやHOT 100の上位ラインナップに影響してくるのか、はたまた情勢の変化等により、また別のジャンルが台頭してくるのか、引き続き注目していきたい。
Text by Mika Fuchii
【Billboard JAPAN Heatseekers Songs of the Year 2021】トップ10
1位「うっせぇわ」Ado
2位「魔法の絨毯」川崎鷹也
3位「YOKAZE」変態紳士クラブ
4位「Bluma to Lunch」BLOOM VASE
5位「napori」Vaundy
6位「不可幸力」Vaundy
7位「snow jam」Rin音
8位「第六感」Reol
9位「怪獣の花唄」Vaundy
10位「ぎゅっと。」もさを。
集計期間:2020年11月23日(月)~2021年11月28日(日)
※【JAPAN Heatseekers Songs】とは
Billboard JAPAN HOT 100を構成するデータのうち、ラジオ、ダウンロード、ストリーミング、週間動画再生数を集計し、その中から急上昇中のアーティストを抽出したチャート。
<主な抽出ルール>
・当週を含む3週連続、Billboard JAPANの総合ソング・チャート<HOT 100>で1指標でも300位圏内にチャートインした楽曲
・当チャートにチャートイン後、<HOT 100>のトップ20および<HOT ALBUMS>のトップ10以内に入ったアーティストは除く
・直近6か月(26週)中4か月相当(17週)以上20位以内にチャートインしたアーティストは除く
・除外対象アーティストがfeat.等でアーティスト名に明記されている場合はその楽曲も除く など
※2021年年間“JAPAN Heatseekers Songs”は、この1年間にチャートインしたすべての楽曲(途中で除外された楽曲を含む)を年間チャートのポイントに並び替えた順位になります。上半期チャートとは集計方法が異なります。
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