2013/03/08 11:00
3ヶ月前に首位でデビューしたブルーノ・マーズの『アンオーソドックス・ジュークボックス』が12週振りに首位に返り咲いた、3月16日付アルバムチャート。
6週ナンバーワンを獲得した「ロックド・アウト・オブ・ヘヴン」、今最も女性に愛されているメロウチューン「ウェン・アイ・ワズ・ユア・マン」が未だトップ10内にランクイン中ということ、さらにグラミー賞でのパフォーマンス効果あってか、先週よりも数字を伸ばし(95,000枚)、堂々首位返り咲きとなった。
先週首位のマムフォード&サンズの『バベル』が3位に、ルミニアーズが7位と相変わらずグラミー賞の影響が反映され続けているものの、それらで埋め尽くされていたアルバムチャートに今週、ホットショットデビューしたのが、アトムス・フォー・ピースのデビュー作、『アモック』。レディオヘッドのトム・ヨークやレッド・ホット・チリ・ペッパーズのフリー等で結成されたバンドということもあり、リリース前から既にネットの流出や先行ストリーミングで話題を呼んだことや、アルバムのリリースに合わせて、2月22日にロンドン、3月8日にベルリン、14日ニューヨークと、世界3か所でのDJイベントも開催するという巨大プロモーションの効果あってか、マムフォード&サンズを抑えて初登場2位と大検討した。
4位には「スリフト・ショップ」の大ブレイクで火が付き、アルバムも平行して先週の16位からジャンプアップしたマックルモア&ライアン・ルイスの『ハイスト』が再浮上(最高位は2位)。もちろんシングルの売り上げがアルバムセールスに繋がったわけだが、通販サイト、アマゾンで価格を落としたことも大きな要因だろう。
そして5位、オーストラリアのクリスチャンバンド、ヒルソング・ユナイテッドの『ザイオン』が初登場でトップ5入りを果たす。賛美歌をポップ調に焼き直すという楽曲が話題を呼び、34,000枚を売り上げて自身最高位を獲得する快挙を成し遂げた。音源で聴く演奏ももちろん素晴らしいが、ライブ映像での彼等のパフォーマンスは見事。客席全体が手を大きく掲げ、祈りを込めるように会場が一体化して歌うその様は、やはり賛美歌らしい音楽性だ。
その他トップ10圏内はシングルチャートに4曲ものヒット・チューンをランクインさせているリアーナの『アポロジェティック』が9位に、アカデミー賞で「スカイフォール」が歌曲賞を受賞し、再び話題を盛り返したアデルの『21』(「スカイフォール」は未収録)が、登場106週目で再びトップ10にカムバックするという凄まじい記録を打ち立てている。
先週、先々週に比べ、随分とグラミー効果の熱は冷めてきたものの、以下13位のファンや、14位のテイラー・スウィフトといったシングルチャートでも活躍をみせるアーティスト達が相変わらず並んでいる。そんな中、今週11位にデビューしたのは、70年代にビルボードHOT100チャートで首位を獲得したナンバーを散りばめたオムニバス『ビルボード・ザ・70's』。2006年にリリースされた復刻盤で、こちらも通販サイト、アマゾンで大きくプライスダウンしたことがセールスの要因となったのだろう。昔の音楽をもう一度楽しむためのコンピレーションアルバムは、日本同様にアメリカでも今、大きく需要があるようだ。
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