2021/11/09
アデルの「イージー・オン・ミー」が3週目の首位をキープした、今週の米ビルボード・ソング・チャート。
10月23日付チャートで68位にデビューし、翌10月30日に首位を獲得した「イージー・オン・ミー」は、今週セールスが32%減少の15,800、ストリーミングが19%減少の2,580万回にそれぞれ下降したが、全体数と比較すればいずれも高く、デジタル・ソング・セールス・チャートでは3位から2位に上昇。ストリーミング・ソング・チャートでは、Hot 100と並び3週目の1位をキープした。
主要チャートの中ではラジオが好調で、前週から12%増加の7,000万回を記録して、エアプレイ・チャートでは4位から2位に最高位を更新している。ジャンルごとのエアプレイ・チャートでも、アダルト・ポップ・エアプレイ・チャートで5位から3位に、ダンス/ミックスショー・エアプレイ・チャートで17位から11位に、アダルトR&B・エアプレイ・チャートで13位から12位にそれぞれランクアップし、アダルト・オルタナティブ・エアプレイ・チャートでは4位をキープした。
その他、アダルト・コンテンポラリー・チャートでは登場4週目で首位に到達し、自身6曲目のNo.1タイトルを獲得している。MRCデータが同チャートの集計を始めた1993年7月以降、ホリデー・ソングを除く首位獲得最速記録は、1997年5月にボブ・カーライルの「バタフライ・キッス」が記録した3週で、4週はそれに続く歴代2番目の記録となる。なお、アデルは2015年11月に自身の楽曲「ハロー」でも同4週で1位を獲得した。
先週に引き続き、2位もザ・キッド・ラロイ&ジャスティン・ビーバーの「ステイ」がキープ。エアプレイ・チャートでも8週目の首位を維持したが、前週から3%減少の8,950万回に数字を落としていて、近々上昇率の良い「イージー・オン・ミー」にその座を奪われる可能性が高い。ポップ・エアプレイ・チャートでは、集計がスタートした1992年10月以降歴代2番目の最長記録となる11週目のNo.1を獲得した。
3位もリル・ナズ・X&ジャック・ハーロウの「インダストリー・ベイビー」が同位をキープし、TOP3は先週と同じ結果となった。「インダストリー・ベイビー」は、R&B/ヒップホップ・ソング・チャート、ラップ・ソング・チャートでそれぞれ11週目の首位をキープしている。
4位には、先週の5位から再浮上したエド・シーランの「バッド・ハビッツ」がランクイン。それに続くシングル「シヴァーズ」も、7位から6位に最高位を更新した。ポイントの上昇は、両曲が収録された新作『=(イコールズ)』のリリース効果によるもので、先行シングル2曲のTOP10ヒットもあり、本作は今週のアルバム・チャート“Billboard 200”で自身4作目のNo.1デビューを果たしている。
エド・シーランの上昇により、ウォーカー・ヘイズの「ファンシー・ライク」は先週の4位から5位に順位を下げたが、各ポイントは安定していて、カントリー・ソング・チャートでは17週目の首位獲得週を、カントリー・エアプレイ・チャートでは自身初の1位に輝いた。
前週の13位から10位に、今週新たにTOP10入りしたのは、英オックスフォード出身の4人組ロック・バンド=グラス・アニマルズの「ヒート・ウェイヴス」。ストリーミングは5%減少の1,510万回、セールスは11%減少の2,800にそれぞれ下降したが、エアプレイが29%増加の3,080万回に上昇し、ランクアップに繋げた。
ロック&オルタナティブ・ソング・チャート、オルタナティブ・ソング・チャートではそれぞれ7週目の首位をキープしていて、3月から4月にオルタナティブ・エアプレイ・チャートでも首位を獲得(3週)、6月にはポップ・エアプレイ・チャートで15位、アダルト・ポップ・エアプレイ・チャートで18位にそれぞれTOP20入りしている。
「ヒート・ウェイヴス」は、グラス・アニマルズにとってHot 100に初めてランクインしたタイトルで、100位に初登場した2021年1月16日付チャートから今週まで、42週間という長い期間を経てTOP10入りした。初登場からTOP10にランクインした期間としては、キャリー・アンダーウッドの「ビフォア・ヒー・チーツ」(2005年)を上回る歴代最長記録で、その他30週を超えてTOP10入りしたタイトルは以下の全9曲がある。
42週 グラス・アニマルズ「ヒート・ウェイヴス」(2021年)
38週 キャリー・アンダーウッド「ビフォア・ヒー・チーツ」(2005年)
36週 クリード「ハイヤー」(2000年)
34週 ギャビー・バレット「アイ・ホープfeat.チャーリー・プース」(2020年)
31週 イマジン・ドラゴンズ「レディオアクティヴ」(2013年)
30週 カリード「ベター」(2019年)
30週 ニッケルバック「ロックスター」(2007年)
30週 ローンスター「アメイズド」(2000年)
30週 フェイス・ヒル「ディス・キッス」 (1998年)
「ヒート・ウェイヴス」は、2020年8月にリリースした3作目のスタジオ・アルバム『ドリームランド』から4曲目にカットしたシングルで、ロックダウン中に様々な協力を得て撮影されたミュージック・ビデオの反響や、今年の夏にTikTokでバイラル・ヒットしたことなどを受け、チャートを上昇した。同曲のブレイクにより、アルバム『ドリームランド』もBillboard 200で7位、UKアルバム・チャートでは2位にランクインするヒットを記録している。
Text: 本家 一成
※関連リンク先の米ビルボード・チャートは11月12日以降掲載予定となります。
◎【Hot 100】トップ10
1位「イージー・オン・ミー」アデル
2位「ステイ」ザ・キッド・ラロイ&ジャスティン・ビーバー
3位「インダストリー・ベイビー」リル・ナズ・X&ジャック・ハーロウ
4位「バッド・ハビッツ」エド・シーラン
5位「ファンシー・ライク」ウォーカー・ヘイズ
6位「シヴァーズ」エド・シーラン
7位「Way 2 Sexy」ドレイクfeat.フューチャー&ヤング・サグ
8位「ニード・トゥ・ノウ」ドージャ・キャット
9位「good 4 u」オリヴィア・ロドリゴ
10位「ヒート・ウェイヴス」グラス・アニマルズ
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