2021/09/26 14:00
2021年9月22日発表のBillboard JAPAN “Top Albums Sales”で、スピッツのスペシャルアルバム『花鳥風月+』が19,353枚を売り上げ、2位を獲得した(集計期間2021年9月13日~2021年9月19日)。
本作は1999年にリリースしたスペシャル・アルバム『花鳥風月』にインディーズ盤『ヒバリのこころ』から4曲を加え、『花鳥風月+』としてリリースされたもので、CDとアナログ盤の2タイプが発売された。スピッツのスペシャル・アルバムはシングルのカップリング曲や、オリジナルアルバム未収録曲、未発表曲などが収録されたものを指し、『花鳥風月』の他に2004年リリースの『色色衣』、2012年リリースの『おるたな』の3作が存在していたが、2021年9月15日の『花鳥風月+』のリリースと同時に『色色衣』、『おるたな』のアナログ盤も発売された。
今回はSoundScanのセールスデータを使い、アナログ盤のセールスを調査してみた。以下に当週の売上げ上位作品を示す。(カッコ内はCDを含む当週の売上数と順位)
1位 スピッツ『花鳥風月+』5,450枚(19,353枚・2位)
2位 スピッツ『色色衣』3,880枚(3,896枚・12位)
3位 スピッツ『おるたな』3,573枚(3,608枚・14位)
4位 桑田佳祐『ごはん味噌汁海苔お漬物卵焼き feat. 梅干し』2,767枚(99,297枚・1位)
5位 (ゲーム・ミュージック)『NieR Replicant -10+1 Years-Vinyl LP BOX Set』1,214枚(1,214枚・30位)
アナログ盤のTOP3をスピッツのスペシャル・アルバムが占めているが、興味深いのはアナログ盤で2位の『色色衣』、3位の『おるたな』が、ほぼアナログ盤の売上だけでBillboard JAPAN “Top Albums Sales”で12位と14位にチャートインしていることだ。『花鳥風月+』や『ごはん味噌汁海苔お漬物卵焼き feat. 梅干し』のアナログ盤売上枚数とCDを含む売上枚数の差を見てもわかるように、アルバム全体としてはCDが主流であることは明らかだが、アナログ盤も増加していることが予想される。そこで、2017年、2019年、2021年の年間(1~37週)のアナログアルバムの売上を調査したところ、グラフ(http://www.billboard-japan.com/d_news/image/104287/2 )に示す通り、2019年までに比べて大幅に増加していることがわかった。今のところCDを凌駕するほどではないが、配信、CDと並ぶ選択肢の一つとしてまだまだ存在感を増していくだろう。今後の動向に注目したい。
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