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2021/08/10

【米ビルボード・ソング・チャート】ザ・キッド・ラロイ&ジャスティン・ビーバー「ステイ」首位浮上

 ザ・キッド・ラロイとジャスティン・ビーバーのコラボレーション「ステイ」が1位を獲得した、今週の米ビルボード・ソング・チャート。

 2021年7月9日にリリースされた「ステイ」は、翌7月24日付チャートで3位に初登場し、4位(7月31日)、4位(8月7日)とTOP5を3週キープして、登場4週目の今週首位に到達した。前週から若干数増加の3,090万回を記録して、ストリーミング・ソング・チャートでも2位から1位に再浮上し、週間セールスも値引き効果で70%増加の14,400に上昇。今週のSales Gainerを獲得してデジタル・ソング・セールス・チャートでも9位から5位にTOP5復帰した。エアプレイ・チャートでは、16%増加の3,190万回を記録して25位から19位に大きく順位を上げている。

 ザ・キッド・ラロイは、同曲が収録されたデビュー・アルバム『ファック・ラヴ』が先週のアルバム・チャート“Billboard 200”で1位を獲得したが、ソング・チャート“Hot 100”での首位獲得は同曲が初のタイトルとなる。名前に“Kid”の付くアーティストとしては、ニュー・キッズ・オン・ザ・ブロック(New Kids On The Block)、Wizkid(ウィズキッド)、キッド・カディ(Kid Cudi)に続く4組目の快挙。

 オーストラリア出身のアーティストが1位を獲得したのは、シーアの「チープ・スリルズfeat.ショーン・ポール」(2016年8月6日から8月27日)以来5年ぶり、男性ソロ・アーティストとしては、リック・スプリングフィールドの「ジェシーズ・ガール」(1981年8月1日から8日)以来、40年ぶりのNo.1タイトルとなる。なお、男性ソロ・アーティストで1位を獲得したのはリック・スプリングフィールドとザ・キッド・ラロイの2組のみ。

 今月17日に18歳のバースデーを迎えるザ・キッド・ラロイだが、チャート日付(8月14日)現在はまだ17歳ということで、「サベージ・ラブwithジェイソン・デルーロ&BTS」(2020年10月17日付チャート)が17歳11か月2週間で首位を獲得したジョーシュ685以来の最年少記録を更新したことになる。

 一方、チャートの常連であるジャスティン・ビーバーは、同曲で通算8曲目の首位を獲得し、カナダ人アーティストとしてはドレイクと並ぶ歴代トップに躍り出た。

ジャスティン・ビーバー首位獲得曲
「ホワット・ドゥ・ユー・ミーン?」(2015年/1週) ※初登場1位
「ソーリー」(2016年/3週)
「ラヴ・ユアセルフ」(2016年/2週)
「アイム・ザ・ワン(DJキャレドfeat.ジャスティン・ビーバー、クエヴォ、チャンス・ザ・ラッパー&リル・ウェイン)」(2017年/1週)※初登場1位
「デスパシート(ルイス・フォンシ&ダディー・ヤンキーfeat.ジャスティン・ビーバー)」(2017年/16週)
「スタック・ウィズ・ユーwithアリアナ・グランデ」(2020年/1週)※初登場1位
「ピーチズfeat.ダニエル・シーザー&ギヴィオン」(2021年/1週)※初登場1位
「ステイ with ザ・キッド・ラロイ」(2021年/1週)

 カナダ人アーティストによる首位獲得数歴代TOP5は以下のとおり。

8曲 ジャスティン・ビーバー
8曲 ドレイク
6曲 ザ・ウィークエンド
4曲 ブライアン・アダムス
4曲 セリーヌ・ディオン
3曲 ネリー・ファータド
2曲 ポール・アンカ

 先週まで通算8週の1位をマークしたBTSの「Butter」は4位にダウンしたが、デジタル・ソング・セールス・チャートでは10週目の1位を獲得(79,200/30%減少)、エアプレイ・チャートでは20位に浮上した(3160万回/4%増加)。なお、「Butter」と7月24日付チャートで1位を獲得した前シングル「Permission to Dance」、それから今週1位に浮上した「ステイ」はいずれもコロムビア・レコードからリリースされた曲で、同レーベルから3曲連続で1位を獲得したのは、レディー・ガガの「ポーカー・フェイス」、ブラック・アイド・ピーズの「ブン・ブン・バウ」~「アイ・ガッタ・フィーリング」の3曲が達成した2009年以来12年ぶりの記録となる。

 先週3位にダウンしたオリヴィア・ロドリゴの「good 4 u」は、安定したポイントを維持して今週2位に、ダベイビーの問題発言騒動が話題を呼んだデュア・リパの「レヴィテイティングfeat.ダベイビー」も、エアプレイ・チャートで首位をキープし先週の5位から3位へTOP3復帰を果たしている。「レヴィテイティング」は、これでTOP10滞在記録を31週目に更新し、歴代9位に上昇した。

TOP10滞在記録
57週 ザ・ウィークエンド「ブラインディング・ライツ」(2020年)
39週 ポスト・マローン「サークルズ」(2020年)
33週 エド・シーラン「シェイプ・オブ・ユー」(2017年)
33週 マルーン5「ガールズ・ライク・ユーfeat.カーディ・B」(2018年)
33週 ポスト・マローン&スウェイ・リー「サンフラワー」(2018年)
32週 トラヴィス・スコット「シッコ・モード」(2018年)
32週 ザ・チェインスモーカーズ「クローサーfeat.ホールジー」(2016年)
32週 リアン・ライムス「ハウ・ドゥ・アイ・リヴ」(1997年)
31週 マーク・ロンソン「アップタウン・ファンクfeat.ブルーノ・マーズ」(2014年)
31週 24kGoldn「ムードfeat.イアン・ディオール」(2020年)
31週 デュア・リパ「レヴィテイティングfeat.ダベイビー」(2021年)

 先週2位に初登場したリル・ナズ・Xとジャック・ハーロウのコラボレーション・シングル「インダストリー・ベイビー」は7位まで急落したが、前週から290%増加の1,150万回を記録して、エアプレイ・チャートでは今週のAirplay Gainerを獲得。R&B/ヒップホップ・ソング・チャートと、ラップ・ソング・チャートでも、先週に続き2週目の1位をキープした。リル・ナズ・Xは、前シングル「モンテロ(コール・ミー・バイ・ユア・ネーム)」も今週8位に、2曲同時ランクインを果たしている。


Text: 本家 一成

※関連リンク先の米ビルボード・チャートは8月13日以降掲載予定となります。

◎【Hot 100】トップ10
1位「ステイ」ザ・キッド・ラロイ&ジャスティン・ビーバー
2位「good 4 u」オリヴィア・ロドリゴ
3位「レヴィテイティング」デュア・リパfeat.ダベイビー
4位「Butter」BTS
5位「バッド・ハビッツ」エド・シーラン
6位「キス・ミー・モア」ドージャ・キャットfeat.シザ
7位「インダストリー・ベイビー」リル・ナズ・X&ジャック・ハーロウ
8位「モンテロ(コール・ミー・バイ・ユア・ネーム)」リル・ナズ・X
9位「deja vu」オリヴィア・ロドリゴ
10位「セイヴ・ユア・ティアーズ」ザ・ウィークエンド&アリアナ・グランデ

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