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『アガサ・オール・アロング』で魔女たちが歌う「魔女の道のバラッド」に施された仕掛けとは

 ディズニー公式動画配信サービスDisney+(ディズニープラス)で毎週木曜日に独占配信されている『アガサ・オール・アロング』。物語も後半へと差しかかっており、劇中で幾度と歌われてきた楽曲「魔女の道のバラッド」には「脳裏に焼き付く、何回も聴いちゃう!」「アガサの歌めっちゃ好き~最近気づいたら口ずさんでる」といった声が絶えず、特徴的で耳に残るメロディと不穏な歌詞に虜になる視聴者が増えているという。

 『アナと雪の女王』(13)の「レット・イット・ゴー」や『リメンバー・ミー』(17)の主題歌「リメンバー・ミー」でそれぞれ<アカデミー賞歌曲賞>を受賞したクリステン・アンダーソン=ロペス&ロバート・ロペス夫妻によって新たに書き下ろされた本曲は、物語においてもかなり重要な役割を担う。クリステン・アンダーソンは「素晴らしいのは、バージョンごとに秘密があるということです。歌うたびに、その秘密が明かされるのです」と楽曲に施した仕掛けを告白している。

(※以下、第4話までのネタバレを含みますのでご注意ください※)

 

 主人公は、最強の魔術を誇るだけでなく“挑発”と“裏切り”が大好きで、緻密な裏工作で観る者を欺く危険な魔女アガサ・ハークネス(キャスリン・ハーン)。初登場したドラマ『ワンダヴィジョン』では、ワンダ・マキシモフ(エリザベス・オルセン)との戦いに敗れ、魔力を失ってしまったのだが、本作の新しいキャラクターである謎の若者、ティーン(ジョー・ロック)の誘いによって、パワーを取り戻すために魔女の仲間を集めて、“魔女の道”へと挑む。

 「魔女の道のバラッド」について、クリステン・アンダーソンは「最高のチャレンジでした。この曲の歌詞には“手がかり”が隠されています。地図でもあり、凡例でもあるんです」と話し、ロバートも「いろいろな要素を込めたよ」と、歌詞の中に物語と連動した秘密が隠されていることを語る。

 現に第2話では、アガサと仲間の魔女たちが、魔女の道に進む扉を召喚するための歌として熱唱。歌詞には〈いざ開かん 隠されし扉〉という言葉が含まれており、この歌を輪になり歌い切ったことで突如扉が現れ、魔女の道へと進むことに成功した。

 また第4話では、仲間の魔女であるアリス・ウー・ガリヴァー(アリ・アン)の代々続く呪いを解くために魔女たちが協力し、アリスの母でありロックシンガーの魔女でもある“ローナ・ウー”バージョンの“守りの魔法”がかけられた「魔女の道のバラッド」を歌うことに。途中、炎が舞い上がったり魔物が現れたりとピンチが続くが、〈届けこの歌 遙かなるあなたに〉という歌詞が含まれた歌をなんとか歌い切ったことで呪いは解け、無事試練を乗り越えることに成功した。このように、各話で描かれるアガサたちの試練において「魔女の道のバラッド」が道を切り開く重要な存在となっているのだ。

 製作総指揮を務めるジャック・シェイファーは「このドラマのすべてを網羅するのはこの歌」と語っており、各話のタイトルも歌詞の一部で統一されている。果たして残された物語でいかにして「魔女の道のバラッド」が歌われ、どんな秘密が明らかになるのだろうか。


◎作品情報
『アガサ・オール・アロング』
ディズニープラスにて独占配信中
製作総指揮:ジャック・シェイファー
キャスト:キャスリン・ハーン、ジョー・ロック、オーブリー・プラザ
(C) 2024 Marvel